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mespesadoさんによる経済談義(147)本質的皇統論 [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

「万世一系」主張vs「現実としての皇統断絶」主張の議論に対する見事な答えです。mespesadoさんが切り拓く地平は、いずれだれにとっても「あたりまえ」になる地平です。

《「尊い」という、一見科学の概念とは関係ないとしか思えない概念が、「人々がだれしも『尊い』と感じる、という現象がどういった場合に生じるのか」と表現し直すことによって、科学の研究対象となりうる概念になる、というところがキモなんですよね。》

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812:亀さん:2019/10/26 (Sat) 15:33:00
・・・・・・・
ところで、猿都瑠さんとの「象徴」を巡るやり取り、興味深く読ませていただいています。象徴と云えば、武田邦彦氏が以下の動画で象徴について語っていましたが、飯山史観を編纂中の身として、同氏の皇統観が如何に底の浅いものかが、良ぉ~く分かる動画でした(爆)。
https://www.youtube.com/watch?v=438zGzcmxxg

上掲の武田氏の動画を見た後は、口直しにmespesadoさんが放知技で展開してくれた、皇統を巡る一連の発言を読むとE-でしょう。皇統問題の本質が見えてくるはずです。このあたり、飯山さんの皇統観を含め、拙稿「古墳時代 10」にも少し書きました。
http://toneri2672.blog.fc2.com/blog-entry-1672.html
・・・・・・・
亀さん@人生は冥土までの暇潰し

815:mespesado :2019/10/27 (Sun) 00:02:06
>>812
> 武田邦彦氏が以下の動画で象徴について語っていましたが、飯山史観を
> 編纂中の身として、同氏の皇統観が如何に底の浅いものかが、良ぉ~く
> 分かる動画でした(爆)。

 リンク先の動画を見させていただきました。
 武田さんは科学者ながら保守的な思想の持主なんですが、それにしては皇統の「尊さ」についての発言が全く無く、この皇統という世界唯一の伝統を、絶対残さなければならないと考えているわけではない、ということがよくわかりました。
 いわゆる「ビジネス保守」というか、チャンネル桜系の人達は、例のY染色体の話をこの話に結び付けているが、Y染色体の話と皇統がなぜ男系男子継承なのかという話がどう結びつくのかを明らかにしているわけではない。
 武田さんもY遺伝子の話はご存じだと思うのですが、武田さんがその話をしないのは、「男系男子継承の伝統を持つ皇統を存続させなければならない」という主張と「Y染色体は男親から男児にそのまま継承される」という事実との関係が、確かに類似の性質を持っているものの、この両者の因果関係が「科学的に」結びつかない、と考えているからだと思います。しかし、亀さんが
> 直しにmespesadoさんが放知技で展開してくれた、皇統を巡る一連の発言
> を読むとE-でしょう。

と言及してくださった書き込みでも示したように、「尊い」という、一見科学の概念とは関係ないとしか思えない概念が、「人々がだれしも『尊い』と感じる、という現象がどういった場合に生じるのか」と表現し直すことによって、科学の研究対象となりうる概念になる、というところがキモなんですよね。このように表現しなおすことによって、「尊さが男系継承される」理由が「Y染色体が男系継承される」ことによって論理的に説明できるようになるわけで、私は科学の専門書、啓蒙書をいろいろ読むことがあるのですが、この男系継承に限らず、こういった視点を持った解説本って無いんですよね。これは、科学発祥の地である西洋の思想にそういった発想が欠けているせいじゃないか、と内心思っているところです。
 別の例を挙げると、心理学の実験で、「ポジティブ・シンキングな人とネガティブ・シンキングな人をそれぞれ集めて同じ試験を行うと、ネガティブ・シンクングな人の方が正解率が高かった」という実験結果から「ポジティブ・シンキングが大切だなんて言うけどそれは実は間違いだ」なんて結論を出したりする。これはプラス思考だと自分のやってることを正当化したいがために、正当化するのに具合の悪いことが生じても、それをなかったことにしたいという脳の反応が生じるからだそうな。
 しかし、私の目から見ると、こんなのお笑いで、ポジティブ・シンキングを推奨する人も、この実験でそれを否定した人も、「ポジティブ・シンキング」という概念の意味をはき違えているとしか思えない。
 「ポジティブ・シンキング」の本当の意味は、「自分のありのままの姿を直視して、それがどうであっても『善い』とか『悪い』という評価をしないで、ただ事実として受け入れる(ことによって、自己否定の呪縛から解放される)」ということであって、もしこの真の意味でのポジティブ・シンキングができるようになれば、ものごとをすべて直視できるようになるのだから、注意力もかえって高まり、正答率も上がるはずなのである。この心理学テストでは、おそらく「ポジティブ・シンキング」を「自分のやったことをすべて『正当化する』という意味で肯定的に評価する」ことを意味し、逆に「ネガティブ・シンキング」を「自分のやったことをすべて否定的に評価する」ことを意味しているのだと思う。このような一見微妙な、しかしスピリチュアルな観点からは混同するはずもないことを心理学の研究者が必ずしも理解しているとは限らない、ということをこの心理学実験は示していると思うのです。
 そういう意味で、「科学」というものすごく客観的だと思われている学問も、その根底部分について、実は致命的に発展途上なところがあるのではないかな、といつも考えているところです。
816この世は焼肉定食 :2019/10/27 (Sun) 02:06:51
このブロガァw、皇室が永続してほしいだなんだかんだと書いているが、女系天皇は王朝交替ではないと
自信タップリなのは何故なんだろう? 知らないだけなのか? 巧妙なプロパガンダ?の情報作戦かも知れない。
【 Y遺伝子 】の事を聞くと、やっぱり途中で違う血が入って来るので、血統が途切れてしまうと思うんですけど…。
?女系は王朝交替ではない | 今日の水菓子 https://ameblo.jp/kyounomizugashihimawari/entry-12539209135.html
お見受けする所…どうやらこちら↑のブログは、“今日の水菓子” が “今日の水餓死” になっているようだから…、

こちらの↓動画&ブログ↓を見れば、頭オカシでも理解できるから…見た方が良いと思うよ、この水餓死ブロガーさんはw
・【百田尚樹】サザエさんでわかる!男系女系天皇解説 - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=qQaHsG0cr78
・女性天皇と女系天皇の違いとは?を図解でわかりやすく! https://bilingual-news.com/emperor/

821:mespesado :2019/10/27 (Sun) 09:33:42
>>816
> やっぱり途中で違う血が入って来るので、血統が途切れてしまうと思う
> んですけど…。
> !?女系は王朝交替ではない | 今日の水菓子
https://ameblo.jp/kyounomizugashihimawari/entry-12539209135.html

 このブロガーさんは、男系継承には関心が無く、単に「血がつながっている」、つまりY染色体でなくてもいいから何らかの染色体の遺伝子情報(の一部)が継承されていれば同一皇統だ、と考えているってことですね。つまり「親族」であればよいと。これが「姻族」に継承したところで初めて「王朝交代」になる、ってわけです、この人の主張では。
819:亀さん:2019/10/27 (Sun) 05:36:47
mespesadoさん、ありがとうございます。
__________
これは、科学発祥の地である西洋の思想にそういった発想が欠けているせい
じゃないか、と内心思っているところです。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この行を読み、世界戦略情報誌『みち』の「お金の本質」シリーズで、安西正鷹さんが現在言及している西洋の優生学の話が、咄嗟に脳裏に浮かびました。安西さんも正に西洋思想の限界について、優生学の視座から追究している点、流石だと思っています。

> 尊さが男系継承される

昨日、仕事の合間に以下の動画を見て、感無量でした。
https://www.youtube.com/watch?v=foJXvBZ4R_M&t=36s
女子高生の「君が代」独唱、司会が素晴らしい[野球]第90回選抜高校野球開幕式

拙稿「二・二六事件と現代」で、『告発 コミンテルンの戦争責任 近衛上奏文と皇道派』という本を紹介しましたが、同書に中川八洋氏が登場、著者の山口富永氏は中川氏を一応評価しています。

しかし、同氏が上梓した『近衛文麿の戦争責任』について、アマゾンのカスタマーレビューを読むに、「近衛の行動から彼は真正のマルキストであり陸軍の共産主義者達と密接な親交を持ち敗戦革命を計画していた」のが、近衛文麿だと中川氏は思っているようです。小生は同書に目を通していないので何とも言えませんが、もし、アマゾンのカスタマーレビューに書いてあることが本当なら、山口富永氏とは真逆の近衛文麿観を中川氏は持っていることがわかります。

その中川氏、最近に至って『天皇「退位」式は皇統断絶 徳仁《新天皇》陛下は、新王朝初代』という本を著しました。アマゾンに同書の目次が載っていますが、その第六章の題名が「譲位・受禅を破壊尽した、安倍晋三の憲法大改竄解釈」とあり、それから推測できるように、あの中川氏にして、堺のおっさんが仰せの「国體・政体」には考えが及んでいない点、残念に思った次第であり、加えて、安倍総理の出自についても無知であることが判る表題です。安倍総理の出自は、大雑把ですが拙稿「安倍晋三のルーツ」でも少し触れました。
http://toneri2672.blog.fc2.com/blog-entry-1430.html

このように、飯山史観を編纂している身として、日本史は正に底無しの世界だなと思う今日この頃です。しかし、mespesadoさん、堺のおっさん、猿都瑠さんのお蔭で、少しずつ日本史の深奥に近づくことが出来るような気がしてきました。

亀さん@人生は冥土までの暇潰し
822:mespesado :2019/10/27 (Sun) 10:21:30
>>819
> 昨日、仕事の合間に以下の動画を見て、感無量でした。
https://www.youtube.com/watch?v=foJXvBZ4R_M&t=36s
> 女子高生の「君が代」独唱、司会が素晴らしい 第90回選抜高校野球開幕式

 コメント欄にもあるように、君が代独唱者だけでなく、アナウンサーも絶賛されていましたが、こういう場に相応しい「品のいい発声法」というモノが間違いなくありますね。
 これに対して、例えば「演歌」をこういう発声法で歌ったら、それはそれで物凄い違和感がある。つまり、そこに、やはり「本能的」な「何か」があって、「改まった公の場に相応しい」声と、「流行歌・演歌(この2者もやはり互いに異なるが)に相応しい」声というのは明らかに違っていて、そこに何かがあると思うんですよね。ちょうど、「男系継承」の謎が「Y染色体」の話で説明が付いたように、「相応しい声」というのが「声紋」とか「音声の周波数」がきっかけで解明されたりすると楽しいんですけどね。

824:mespesado :2019/10/27 (Sun) 11:16:21
>>821
 もちろん、皇室の「男系継承」が科学的には「Y染色体」で説明できる、と言っても、だからと言って「Y染色体が受け継がれる『から』男系継承が尊い」わけではない、ということは力説しておくべきでしょう。
 でないと、今度は「Y染色体教」のようなものが流行り出して、それに便乗した勢力による、「日本の独立」スレのkenichi2409さんの↓
http://grnba.bbs.fc2.com/reply/12492283/968/

のような計略に嵌るといけないからです。
 あくまで男系継承が「尊い」のは、男系継承すると、「何故」か、「善い性質」が父から息子へ継承されて「ありがたい」という古来からの「経験」から来る感情であり、他方で「男系継承のような伝統は、一旦破壊すると元に戻すことができなくなる」という2つの観点によるものだと思うからです。
 もちろん、「伝統は何が何でも守れ」という必要は無い。例えば「一般人の間での男尊女卑」などは、現代人にとって「有難くない」習慣だから、これを伝統だからというだけの理由で温存するのはおかしいでしょう。ただ、例えばつい最近問題になった「大学医学部の女子受験生の足切り」問題なんかは、「外科医が不足する中で、女医は外科を避けたがる」という実利上の問題があって、単に「受験で男女差別はやめろ」と言えば解決する話ではない。つまり「ポリコレだけを喚く」というのは一見被差別者に寄り添っているように見えながら、真の解決には役に立たないわけで、単に「自分は正義の側に立っている」という自己満足が目的でしょう。
  ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
 さて、ここでY染色体の問題に戻ると、この「善い」性質というのは、確かに現代でもご利益があると思うのは、昭和天皇がマッカーサーとの対面で「私はどうなってもいいが天皇のもとに戦った人々を救ってほしい」と言った、というのはまさに、もちろん昭和天皇御本人の覚悟があってのことではあると思うけれど、時の天皇がそのような覚悟を持つ人であったという僥倖は、やはりこのようなY染色体による「血筋」が無関係であったとは思えないのです(例えば皇統に男系継承の伝統が無く、権力欲だけを持った小心者の男性が皇族女子に取り入って結婚し、天皇になっていたときに第二次大戦の終戦を迎えていたとしたら、などと考えるとゾッとする)。
 ところで「男系の女性天皇」は許されていて、この事実はY染色体では説明できないように見えます。ところが必ずしもそうではない。
 というのは、Y染色体の持つ遺伝子情報の中には、もちろん「自分が犠牲になっても皆のために」という言動を行う傾向を「発現」するような「直接的効果を持つ遺伝情報」もあるでしょう。
 ところが、「男系男子」と「男系女子」に共通するものは何か、と改めて考えてみると、『善い』Y染色体をもつ父親から教育を受けた」という共通の特徴がある。つまり、「子供に『善い』Y染色体を持つ親として接したとき、その言語的・非言語的一切合切の『善い』言動の『極意』を子供に伝えきることができる」という能力の発現を、そのY染色体が担っている、という可能性がある。これなら、その子供は女性であってもかまわない。しかし、親の立場が女性であれば機能しないわけです。
 というわけで、「現代ではY染色体が発見されたからこの問題は解決した」なんて奢らない方がよい。ここはニュートンの有名な言葉:
   私は、海辺で遊んでいる少年のようである。ときおり、普通のもの
  よりもなめらかな小石やかわいい貝殻を見つけて夢中になっている。
   真理の大海は、すべてが未発見のまま、目の前に広がっているとい
  うのに。

を改めて噛み締める必要がありそうです。

826:mespesado :2019/10/27 (Sun) 11:56:59
>>824
 ついでですので、皇統の男性継承についてもう一つ。
 これはこの前の東京一郎会で喫茶店でチラッと喋ったことなんですけれど、天皇の系譜は、古事記・日本書紀をはじめとする日本の「正史」では男系継承が途切れなかったことにはなっているけれど、現実には皇統の断絶が何度か発生している、という話があり、私もそのとおりだと思うのです。
 これをもって「男系継承を騙る『天皇制』はインチキだ!」という人もいるけれど、これは非常に浅はかな意見ってもんです。
 というのは、どんな男系継承の王統でも、Y染色体は歴代継承していくけれど、ここで「遺伝子のコピーミス」という大きな問題がある。
 つまり、遺伝情報はかなりの精度で正確にコピーされるけれども、何代もコピーを続けていくと、必ず一定の割合でコピーミスが発生する。Y染色体以外の染色体に乗っている遺伝情報だと、染色体が2本一組になっているおかげで、一方の染色体に乗った遺伝情報がコピーミスで機能しなくなっても、もう一方の染色体の同じ個所も偶然にコピーミスするという確率は非常に低いから、これでカバーされるが、Y染色体は「単独」だから、これにコピーミスが生じると即アウト、となるわけです。
 そこで、世界の王統、というか、有史以前のことも想像すると、ですが、大抵の王統は、やはり外部からの権力簒奪のようなことが一定の頻度で起きるから、時の王統のY染色体がコピーミスでそろそろ劣化するかなーとなる前に、新しい簒奪王朝が支配するようになる。すると、その新王朝は、前王朝のY染色体の遺伝子情報は持たないけれど、なにせ新たに権力を握っただけのことはあるから、それなりの『善い』性質を持っていて、つまり前王朝とは繋がりはないが、新しい『善い』性質を持つY染色体の継承が改めて発生することになる。これは、前王朝の「コピーミスにより劣化したY染色体」よりは「機能する」ことになるわけだから、王統がただ続くよりかえって善い効果を齎すことになるわけです。
 ただし、一方で、何も知らない民衆は、「男子継承だから尊い」と素朴に信じている(=一種の宗教)わけですから、この「王統の断絶」は民衆には知らせない方がよい。そういうわけで、「本当は王統は断絶しているのに、正史では王統は断絶していないことになっている」という状況が残されているわけです。
 こう考えると、歴史って実に奥が深いなぁ、と思わずにはいられません。

828:mespesado :2019/10/27 (Sun) 12:41:10
>>826
 ちょっと気になったことをかき洩らしたので一言。最後の方に
> 何も知らない民衆は、「男子継承だから尊い」と素朴に信じている

と、何やら一般大衆を見下しているかのような書き込みをしましたが、そうではありません。むしろ逆です。
 実は、一般大衆が、細かいことはいいから素朴に「男系継承を尊いと信じている」←これこそが「國體」が「機能」することの本質だからです。
 国民がすべて科学的な思考に慣れてしまっていたら、こんな「男系継承」を素朴に「尊い」と感じることが逆にできなくなって、「國體」は崩壊してしまいます。ただし、もしも「すべての国民」が「更に賢く」て「単に科学的な知識」だけでなく、もっと深い「スピリチュアル的な本質」をもすべて悟っているような状態になったら、もはや「國體」は必要なくなりますわな。でも、そんな時って永遠に来ない、とまでは断言できませんが、10年単位かそんな早くに到達するとも思えません。

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