SSブログ

mespesadoさんによる経済談義(155)経済=経世済民 [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

隣雲文庫前でDSC_1781.jpg社会科学は自然科学と違って「人間社会を守る」という政治的に大きな目的がある》。経済「学」が忘れがちなところかもしれません。専門化して袋小路に迷い込むことになります。

大嘗祭を期して集った遠来のお客さん、安岡正篤先生ファンがおられたので結城豊太郎記念館へご案内。結城豊太郎先生紹介ビデオ、「経済=経世済民」すなわち「経済とは世を経(おさ)め民を済(すく)う」とあって、話題になったところでした。(→武田館長さんと臨雲文庫前で)

*   *   *   *   *

947 名前:mespesado2019/11/14 (Thu) 07:18:51
GAFA、規制強化けん制 情報開示、悪用を懸念


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191113-00000009-jij-bus_all

> 政府は、「GAFA」と呼ばれる米グーグルなど巨大IT企業4社から意見聴取
> した。各社は、政府が検討する取引の透明性確保や個人情報保護の強化
> 策に理解を示す一方、規制対応が大幅な負担増につながることを懸念。
> 情報開示が行き過ぎれば、逆に悪用される恐れを指摘するなど、規制強
> 化の動きをけん制した。



 大企業を規制する、というと、すぐに「社会主義だー!」と騒ぐ連中がいるが、「神の見えざる手」というのは進化論の社会科学への応用であり、進化論がそうであるように、非常に長い期間を経て「自然淘汰」による「適者生存」が維持される仕組みであるから、その安定に至るまでの間には特定の種の絶滅など「酷い現実」が生じていることを忘れてはならない。


 つまり、「神の見えざる手」を信用して大企業に自由を許すと、例えばグローバル企業みたいに競争相手企業を次々倒産させ、失業者を大量に生み、国内で売れなくなると外国に進出し、そこでも同じことをやって次の外国に…ということを繰り返して遂に行き場がなくなり、そして自らも倒産して、強欲な企業が世界中からいなくなるところまで行きついて、ようやく市場が安定する、というような「自然淘汰」も許すならば、まあこれが「神の見えざる手」のおかげで安定した市場が得られたよ、ということになるのかもしれないが、そんな酷い事象が世界規模で発生するような「神の見えざる手」で皆さん満足できますか?という話なんですよね。


 この大企業の「自由」は、消費者より前に、彼らに依存する企業に対しては既に酷い仕打ちをしていることが次の記事により暴露されてます↓


「契約一方的に変更」9割も=巨大IT企業へ不満-公取委調査

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019041701105&g=eco&utm_source=yahoo&utm_medium=referral&utm_campaign=link_back_edit_vb



 要は、社会科学は自然科学と違って「人間社会を守る」という政治的に大きな目的があるのだから、「神の見えざる手」なんて暢気なことを言ってるんじゃなくて、精緻な検討に支えられた政府による規制は必要になる、ってことです。そもそも「貨幣」という制度自体が人工的な約束事であり、企業はその人工的な約束事のおかげで利益を得ているのだから、「人工的な規制なんかするな!」という主張がいかに手前勝手な主張であるか、考えなくてもわかるだろうに、と思いますよね。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。