SSブログ

mespesadoさんによる経済談義(112)【池戸万作シリーズ⑫】ベーシックインカム [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

ベーシックインカム(BI)を実際に実現する上での重要な議論です。

《働かなくても消費が許される社会は存在しない》=国民への貨幣供給は「労働」が伴わなければならない》というBI批判に対して、働かないと収入が得られない、という仕組みは温存した上で》少しずつ「就業者が減っても生産供給力が減少しない分野」を広げていく ②「就業者が減っても生産の量も質も低下しない仕組み」をうまく政策に組み込む、というmespesadoさんの考えです。

もうBIの是非を論じる時代は終わっています。BIは時代の流れです。今回のmespesadoさんの議論のように、どうやったらスムーズに実現できるかを議論すべきレベルになっているように思えます。

*   *   *   *   *

172 名前:mespesado 2019/08/18 (Sun) 09:46:54
【池戸万作シリーズ⑫】

ベーシックインカムに対するある連ツイ:
https://twitter.com/orihara_zen/status/1162631490062057472

織原 然@orihara_zen
働かなくても消費が許される社会は存在しない。
> 倫理や道徳ではなく物理的に存在し得ないからだ。
> 何故なら生産がそれ以上行われないからである。
> 支持者は「それでも人間は働くことに価値を見いだすから生産が滞る事
> がないし、経済成長より福祉が優先する」というが、

> これはリフレ派の「インフレ率2%にコミットメントすれば期待インフレ
> 率が上がって最終的に達成できる」という言説より更に下の説得力しか
> ない。「期待労働力へのコミットメント」とでもいうべきか。
> 金を貰って労働力が減れば図の「本来の供給を壊す形」でのインフレ率
> が上昇する。

> 供給能力とは何か?それは単なる工場ではない。職場であり、そこには
> 人間関係がある。人間関係を醸成する文化があり、文化を形成する伝統
> があり、その伝統的価値観を保証する国家の意思がある。
> #ベーシックインカム という「商品貨幣論の一政策」によって「労働貨
> 幣論」は絶対に作られることはない。

> 因みに #ベーシックインカム によって供給が落ちる、ということは確か
> にインフレを意味するがそれは述べた通り「供給部門の破壊」によるイ
> ンフレなので「失業者を増やすことでインフレにしましょう!」と言っ
> ているに等しいです。国民への貨幣供給は「労働」が伴わなければなら
> ないわけです。


> つまり #MMT の政策の一つ #JGP (雇用保証プログラム)は貨幣供給が仕事の賃金として最低限
> 度必ず支払われる。
> MMT が出てきた今、#ベーシックインカム を唱えるのは逆に現実を見て
> いない夢想的な戯言を言っているに等しいです。

> 池戸さんにはその辺りを分かって頂きたい。労働を苦役と考える「若さ」
> が先行しているからベーシックインカムに憧れを抱いてしまい、結果、
> 思想まで左傾に片寄ってしまっていることに。
> 労働活動とは社会活動なのです。

> この私のツイートは一部私の思い込みの部分がありましたので、池戸さ
> んからの返信ツイートをご紹介します。

> 池戸万作@mansaku_ikedo

>  まず、現代日本の最大の問題は、「仕事はあるがワーキングプア」で
>  あると考えます。労働してもまともな給料が得られないのです。だか
>  ら、国家が所得を補填する必要もあるのです。あと、60歳以上になっ
>  ても、生活のためには働き続けなければならない点は「異常」だと思
>  います。
 ↓ ↓ ↓
闇将軍@rettoukaizou
> 地方では、公務員の人数は削減され、仕事量は全く減らず、少子高齢化
> のため、ボランティア的なことまでやらされています。60歳で退職に
> なるものの、65歳まで再任用で、賃金は下がっても、現役世代と同じ
> だけやっています。インフレ化すれば、人と金は増えていきます。山本
> 太郎に期待します。
 ↓ ↓ ↓
織原 然@orihara_zen
> 同じ思いですが、私はそのインフレの現出を供給を壊すことで、という
> 思想が少し入っているのでは?というところが心配だったので、こんな
> 風に池戸さんに言及する形でツイートをしてしまいました。

> 何故こんな無用かもしれないことに気を張ってしまっているのかという
> と、れいわ新選組には偽物の信用創造を語る大西つねきさんと、緊縮を
> 隠さない安富歩さんという二人の強力な緊縮派、そして山本太郎さんの
> 強力な反日姿勢が結び付いたら危険かもしれない、という思いがあるか
> らです。

> 例えばMMTによる正しい政策をやることを認めますから、竹島を韓国に差
> し上げることには同意してください、と言われた場合、山本太郎さんは
> それを拒否するだろうか?
> 私は疑問です。
> 経済と思想は必ずしも分離するものではありませんが、思想は時として
> 国家的不利益を超越しますから。

 なんか、「期待労働力へのコミットメント」だの、「商品貨幣論の一政策」だの「労働貨幣論」だの、わかったようなわからないような言葉を使ってよくわからない主張になってますが、彼のいわんとすることはわからないでもない。つまり、現代は人間じゃなくて機械が生産してるんだから、人間が労働しなくても生産は為される、という意見に異を唱えているわけですね。
 これは確かにそうで、建設業や介護事業のような危険を伴ったり、汚いモノを扱わなければならない仕事はそれ相応の対価を貰うか、あるいは何か仕事をしなければ収入が得られない、という仕組みにしておかなければ誰も成り手がいない、ということになりかねませんから、日本のような大国でのベーシックインカムの導入は慎重に行わないとまずいとは思います。
 なので、当初は、やはり働かないと収入が得られない、という仕組みは温存した上で、「負の消費税」すなわち金を払う消費者側が支払った金額より多い金額を生産者側が受け取る仕組みとか、60歳以上は働かなくても生活できる十分なベーシックインカム(要するに保険料不要の年金ですね)を支給するとかから始めるのがよいでしょう。そしてその制度を定着させる中で、建設業や介護事業でもリスクや嫌な部分は極力機械化する技術を開発することを国家規模で推奨していく、ということをしながら、少しずつ「就業者が減っても生産供給力が減少しない分野」を広げていけば、問題は解決するでしょう。
 あと、製造業についてですが、確かに一度設計図が決まったものを量産するのは機械で無人でもできますが、そもそもある商品を企画立案して、それを設計する部分は今でも人間がやっています。こうした部門もAIの進歩で、まあ完全自動化するところまで行くのがベストかどうかわかりませんが、特別な技術を持たない人でもできるようにして、熟練者とシロウトの垣根を無くす。そういった「就業者が減っても生産の量も質も低下しない仕組み」をうまく政策に組み込むことが、今後の国家戦略として重要になってくるでしょう。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。