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mespesadoさんによる1億人のための経済談義(61)「新しい金融理論」(1)  [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

mespesadoさんの「新しい金融理論」、どこまでついてゆけるかわかりませんが、がんばります。

数学科出身というmespesadoさんによる、計量経済学にまで踏み込んだPB(プライマリーバランス)論に対する根底的批判です。(《私は(数学科の出身者であるにもかかわらず)かねがね数式は本質じゃない、そのベースとなる考え方にこそ本質がある、と主張し続けている》というmespesadoさん、岡潔さんに通じます。)

《「国家財政は将来究極的には赤字が解消する」という(実は根拠がない)仮定》を前提にした議論そのものがおかしい。《この「前提」を仮定せず、未来永劫赤字が残ったまま(不換紙幣なんですからそんなことは当然に可能です)な場合・・・現在の財政赤字が増えたって、将来のPBを改善する「必要もない」し、現在の物価が上昇する「保証もありません」》という結論です。数式は私にはチンプンカンプンですが、おそらく計量経済学者にとってはかなり衝撃的な議論と思われます。正しい前提のもとでの結論であるこの「不等式」は、ほとんど何の「制約」も齎さないし、物価や将来のPBについて何の情報も提供できない》のですから、もっともらしい数式自体ほとんど何の意味もないということです。

*   *   *   *   *

258:mespesado:2019/03/24 (Sun) 09:21:14
https://twitter.com/hayashi_r/status/1109491540764745728
リフレねこ@hayashi_r

> 【定期】デフレは雇用を減らし、所得を奪い、人を殺します。
> やれリフレだ、MMTだ、FTPLだと細かな論に入る前に
> 「ぜったいにデフレにしてはいけない」
> という1点をまずは、日本国民の共通の認識にしていきたいものです

 リフレねこさんという人の“定期的つぶやき”の一つです。
 おやおや、ここでまたMMTに続いてFTPLというのが出てきましたよ。
 このFTPL、“ Fiscal Theory of the Price Level ”の略で、日本語で「物価水準の財政理論」と言うのだそうですが、その大雑把な定義はコトバンク↓
https://kotobank.jp/word/%E7%89%A9%E4%BE%A1%E6%B0%B4%E6%BA%96%E3%81%AE%E8%B2%A1%E6%94%BF%E7%90%86%E8%AB%96-1748308#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89
にあるように、

> 物価の決定要因として財政政策を重視する考え方。政府が将来の増税を
> 否定したうえで財政支出を増やせば、人々が財政悪化を予測し、お金の
> 価値が下がってインフレが起き、デフレや低インフレから抜け出せると
> する。

あるいは

> 物価の変動は財政政策による現象であり、金融政策による通貨供給量の
> 変動は物価水準に影響を与えない、とする理論。米国の経済学者クリス
> トファー=シムズらが提唱。

という理論だそうです。
 そもそもこれは計量経済学の理論なので、その本格的な内容は、もちろん数式で書かれており、その詳細については、2003年に書かれた内閣府の経済社会総合研究所によるリポート↓
FTPL(Fiscal Theory of Price Level)を巡る論点について
http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis035/e_dis035a.pdf
に詳述されています。
FTPL理論.jpg
 もうのっけから数式のオンパレードです。ほう、おもしれえ、乗ってやろうじゃねぇかw
 私は(数学科の出身者であるにもかかわらず)かねがね数式は本質じゃない、そのベースとなる考え方にこそ本質がある、と主張し続けているわけですが、これは「数式は軽視していい」という意味では勿論ありません。
 なので、リンク先の最初の数式 (1)~(5) の部分についても一応「解説」しておきます(数式に興味がない人は解読する必要はありません。単に私が数式を無視して「気分で」論じているのではないということを理解してくださればそれで結構です)。

【数式の話スタート!】
  この数式 (1) の Σ という記号は、将来の時間(記号の下の t=0 とか記号の上の ∞ は、t が 0 から ∞ までのすべてに対して、という意味)に対する総和を意味しますが、ここで事前に説明のある M、B、R、τ 以外にも記号 U とか β とか c とか P とかが出てきますが、例によって、(計量経済の教科書にありがちなように)これらの変数については説明がありませんw
 まず U(c,M/P) というのは、c と M/P を説明変数とする「効用関数」ってヤツで、計量経済学で非常によく出てくる概念です。つまり人間の「満足度」なんていう「得体のしれないモノ」なんかを定量的に論じる場合に、各説明変数のどういう関数になるのかよくわからないから、ある種のモデルを作って数式に乗せるための便法だと思ってもらえばそれで充分です。
 次に β ってのは、将来( t 年後)における効用を現在における効用に換算するために、効用が1年未来のことになるごとに「弱まる」と仮定してその「弱まる率」を表します。なにせ将来には不確実要素がありますから、将来の効用は現在のリアルな効用よりは劣りますわな。
 次に c は consumption の頭文字で「消費」を、P は年間の物価上昇度合いを表し、期末の物価を期始の物価で割ったものです。
 次に数式 (2) にも説明していない変数 y が出てきますが、これは年間の収入を表しています。数式 (2) は要するに、期末の財産は、期始で引き継いだ財産に当期の収入から消費や支出を引いた残りに等しいということを数式で表しただけです。
  そんで、この (2) はそれぞれの年 t において成立する等式ですから、この「制約式」を前提にして (1) の「効用」を表す数式の値を最大にするには、ここに出てくる説明変数の間にどのような関係が成り立たなければならないか、ということを示したものが (3) と (4) の式です。ですが、この論文ではその導出方法については残念ながら述べていません。なので、その部分を補足します。
  この (3) と (4) という「結果」は、直感で説明できるような式ではないのですが、なにもお偉い経済学者様が「これが正しいのだ。信じよ」と言ったから信じて書いているわけ ではなく、数式 (1) と (2) から数式 (3) と(4) を導出するのは経済学とは関係なく、純粋に数学の微分積分学の一般論を適用しただけの 結果です。コムツカシイ術語で言うと、「ラグランジュの未定乗数法」という純粋な数学理論を適用した結果なんですが(以下の部分は理数系が専門の人だけが フォローすればいいですよ。大学の解析学の教科書にはどこにも書いてあることですから、数学専門でない人は安心して「信じて」もらって大丈夫です)、 (1) の max の右側の式を V と書き、(2) の右辺を左辺に「移行」した後の左辺を K(t) と書くとき、各 t に対するK(t) を 0 に保ったまま W を最大にするという条件は、「ラグランジュの未定乗数」とよばれる未知の常数 λ(t) を使って W ≡ V + Σ λ(t)K(t)という関数(Σは t=0~∞ の総和)を各説明変数 ct と Mt と Bt について「偏微分」して 0 と置くことによって得られます。これを実行すると、 (a) ∂W/∂ct = β^t Uc(t) + λ(t)Pt = 0 (b) ∂W/∂Mt = β^t Um(t)/Pt + λ(t) - λ(t+1) = 0 (c) ∂W/∂Bt = λ(t) - λ(t+1)Rt = 0
 ただし
 (A) Uc(t) ≡ ∂U(ct, Mt/Pt)/∂ct
 (B) Um(t) ≡ ∂U(ct, Mt/Pt)/∂Mt
を 意味します。そして、この (a), (b), (c) からラグランジュの未定乗数λ(t) と λ(t+1) を「消去」すれば、リンク先の式 (4) と (5) が得られるわけです(実際に実行してみようという人へのヒント:まず (a) を使って λ(t) を β、Uc(t)、Pt によって表します。すると λ(t+1) は、この式の t を t+1 に置き換えると β、Uc(t+1)、Pt+1 で表すことができます。そしてこれらを (c) の λ(t) と λ(t+1) のところに代入して少し整理すれば数式 (4) が得られます。同様に (b) の λ(t) と λ(t+1) のところに代入して少し整理すれば数式 (5) が得られます。)。
【数式の話オシマイ】

  どうもお疲れさんです。ここまで書いて私も疲れたので一旦切ります。 別の連載(「日本衰退論」)もあるのでややこしいですが、この話は「新しい金融理 論」という名の下に別の連載ということで同時進行で続けたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。          (続く)
260:mespesado:
2019/03/24 (Sun) 12:29:42

>>258 「新しい金融理論」の続きです。
 一応、前回のリンク先である経済社会総合研究所によるリポート:
http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis035/e_dis035a.pdf
の最初の結論である「基本方程式」(4頁の (22)式)の導出まで読み終わりました。
 さて、この式と同じ内容の式が、「ニュースの社会科学的な裏側」というブログの「キミはFTPLが苦手なエコノミストなんだね!」という刺激的なエントリー:
http://www.anlyznews.com/2017/03/ftpl_24.html
にも出てきます。「2. 知っておくべきFTPLの特徴」の中の枠で囲った中にある数式です。
 で、このブログの筆者は、この式(というか、FTPL理論そのもの)について、その理論の前提条件を含む5つの重要なポイントなるものを指摘しています:

>1.財政余剰と金利(or 通貨供給量)と物価の関係を見る理論モデルで、
>  特定の政策セットを意味するものではない
>2.生産も消費も一定を仮定
>3.将来の財政見通しが変化すると、最初にどーんと物価水準が変化した
>  後、一定のインフレ率が続く
>4.(基本的な仮定では)名目金利を上げるとインフレ率が上昇し、物価
   水準も上昇する
>5.財政余剰の現在割引価値の期待値がゼロ以下になったら、解が無くな
   ってゲームオーバー

 確かにそれは事実なんですが、このブログ著者は、もっと本質的で重要な「仮定」が前提になっていることに触れていません。
 それは、もとの経済社会総合研究所によるリポート:
http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis035/e_dis035a.pdf
の4頁の中にある次の記述です:

> これを将来に向けて解いて【数式は略】というNPGルールを課す。こ
> れは割引現在価値でみて政府債務の返済可能とする条件であり、負債の
> 発行を無限に続けることによって政府支出を増やすことを排除するため
> である。

 なんと、理論の前提として、既に「政府債務を完済する」ことを前提にして理論を構築してしまっているのです!
 なんだなんだ、結局「財政の健全化」というPB論を前提にしてるんじゃないかw
 とんだお笑いです。
 いくら数式でカッコイイ理論をブっても、最終的に「累積歳入≧累積歳出」でなければならない家計のルールを「根拠なく」政府の財政にも要請しているという話であって、もうこの時点でこの理論はゴミだと思いました。
 まあ、そうは言っても何かネタになる記述があるかもしれないので、このレポートは最後まで読んでみることにはします。       (続く)


261:mespesado:
2019/03/24 (Sun) 16:56:24

>>260 「新しい金融理論」の続きです。

 さて、>>260 で説明した数式ですが、これを言葉で説明したサイトがあります:
シムズの物価の財政理論(FTPL)と財政再建
https://tax.tkfd.or.jp/?post_type=article&p=245?&utm_source=mailmaga_20170216&utm_medium=email

 その肝心の部分は以下のとおりです:
> このFTPLの肝となるのは以下に与えるような政府の長期財政収支である
> (式の導出の詳細は河越・広瀬(2003)、渡辺・岩村 (2004)を参照)。

> ・公債残高(名目額) / 今期の物価水準
>  =Σ将来に渡る基礎的財政収支(実質ベース)の現在割引価値 (*)

  筆者は、この数式が、従来の理論では財政に対する「制約」であるとして理解されてきて、「公債残高(名目高)」が増える(つまり政府の「借金」が増える) と、左辺が大きくなるので、右辺すなわち将来の「財政黒字幅を増やさなければならない、という制約条件が発生するというわけです。
 これに対し、 FTPLでは、この式は「均衡式」であると解釈される、すなわち右辺は与えられたものと見做せば、左辺の「公債残高(名目高)」すなわち左辺の分子が増え れば左辺の分母も同じだけ大きくなる、すなわち「現在の物価が上昇する」ことでバランスを取ろうとする、と解釈されるというのです。
 ここで「制約」と考える場合は、財務省などの政府機関が実体をこの式に合わせるように将来のPBを改善すべく「増税路線」に走る、ということを意味するわけですが、 これに対して「均衡式」と考える場合は人々の「財政破綻を恐れる意識」が経済に作用?して、結果として「現在物価が上昇する」と考えるわけですね。
 何か、学者のお遊びにしか思えないんですがw、そもそも上記の数式それ自体の導出に、「国家財政は将来究極的には赤字が解消する」という(実は根拠がない)仮定を使っていることを忘れてはいけません。
 実は、この「前提」を仮定せず、未来永劫赤字が残ったまま(不換紙幣なんですからそんなことは当然に可能です)な場合だと、上記の数式は等式にはならず、次のような「不等式」になってしまいまうのです↓
公債残高(名目額) / 今期の物価水準
 ≧ Σ将来に渡る基礎的財政収支(実質ベース)の現在割引価値 (**)

  つまり、いくら「公債残高(国の借金)」が増えても、分子の物価が変わらず右辺も増えなかったとしても、この不等式自体は依然として成り立っているのです から、そのようなことは生じうるはずです。つまり、現在の財政赤字が増えたって、将来のPBを改善する「必要もない」し、現在の物価が上昇する「保証もありません」
 つまり、正しい前提のもとでの結論であるこの「不等式」は、ほとんど何の「制約」も齎さないし、物価や将来のPBについて何の情報も提供できないのです。     (続く)


【追記 31.4.2】


282:mespesado:
2019/03/31 (Sun) 18:12:05

>>270
 中野剛志氏の『富国と強兵』を読み始めていますが、47頁に、経済研究と地政学は切っても切れない関係にあるはずなのに、セクショナリズムに陥っており、地政学が経済学を無視していることを嘆いた後で、経済学の方は地政学はおろか、歴史学、政治学、社会学への接近すら拒否しているとして次のように述べておられます:

>  例えばトマ・ピケティは、次のように述べている:「素直に言わせて
> もらうと、経済学という学問分野は、まだ数学だの、純粋理論的でしば
> しばきわめてイデオロギー偏向を伴った憶測だのに対するガキっぽい情
> 熱を克服できておらず、そのために歴史研究やほかの社会科学との共同
> 作業が犠牲になっている。経済学者たちはあまりにしばしば、自分たち
> の内輪でしか興味を持たれないような、どうでもいい数学問題にばかり
> 没頭している。この数学への偏執狂ぶりは、科学っぽく見せるにはお手
> 軽な方法だが、それをいいことに、私たちの住む世界が投げかけるはる
> かに複雑な問題には答えずにすませているのだ。」

 全くもって1億パーセント賛成です。彼らの操る数式は、数学の門外漢にとっては尤もらしいと思われるかもしれませんが、その数式を導入する前の仮説の妥当性については実にいい加減というか、根拠薄弱なものばかりです。さすが、トマ・ピケティはよくわかっていますね。

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mespesado

 私の「数式は本質じゃない、そのベースとなる考え方にこそ本質がある」という主張で、あの世界的天才数学者の岡潔先生を連想していただいたのには恐縮です。実は私も確か中学か高校のとき、ブルーバックスという一般向けに物理学を数式ナシで説明している本を読んでいたとき、片山(下の名前は失念)先生が「自分は若い時は数式こそ本質だと考えていたけれど、今では数式以外の所に本質があると思っている」趣旨のことを書いておられ、私も還暦を過ぎて、この言葉が真実だなあと実感しているところです。
 あと、すみません、本記事で引用していただいた私の放知技の #258 と #261 の書き込みの間に #260 の書き込みがあり、ここにこそ数式以外の本質部分が書かれていますので、それも追記いただければ幸いです。
by mespesado (2019-03-25 07:20) 

めい

mespesadoさん
#260、いまあわてて挿入したところです。

岡潔さんについては、ずっと昔に目を通したことのある小林秀雄との対話録『人間の建設』を最近まためくっていたところでした。次のような箇所があります。
   *   *   *   *   *
小林 数学のいろいろな式の世界や数の世界を、言葉に直すことはどうしてできないのでしょう。岡さんのいま研究していらっしやる数の世界を、たとえばほくらみたいに言葉しか使えない男に、どういう意味の世界かということはなぜいえないのですか。
岡 いや、それは出来うるかぎり言葉で言っているのですが、一つの言葉を理解するためには、前の言葉を理解しなければならない。そのためには、またその前の言葉を理解しなければならないというふうに、どうしても遡らないと説明できないから、いま聞いて、いますぐわかるような言葉では言えないのですね。畢竟、ほとんど言葉で言っているのです。研究している途中のものは、言葉で言えませんが、出来あがってしまえば、言葉で言えるのです。だから、出来るだけ言葉で言いあらわして発表している。ただ、その使っている言葉はすぐに理解することができない。大学院のマスター・コースまでの知識がないと、新しい論文は読めないというのが現状です。現代数学の言葉を理解するには時間がかかるということです。言葉がばらぱらにあるのではなく、それぞれ一つの体系になっておりますから、体系を理解しなければ、手間がかかって仕方がない。その体系を教えていくのに時間がかかる。(『人間の建設』新潮社 昭40 26-27p)
   *   *   *   *   *
数学も、感情で理解できるようでなければ真理とは言えない、というのが岡先生の一貫した主張のように思えました。

by めい (2019-03-25 12:20) 

めい

mesさんの記事、追記しました。(31.4.2)
by めい (2019-04-02 05:37) 

めい

mespesadoさんによる《「計量経済学」に対して思っていた胡散臭さの理由を明確に解明したページ》の紹介です。

   *   *   *   *   *

561:mespesado:2019/05/28 (Tue) 22:50:58

 私が今までやたら現実離れした仮定の下で数式遊びとしか思えない「計量経済学」に対して思っていた胡散臭さの理由を明確に解明したページがあったので紹介します↓

現実と違っても数学モデルを信仰してしまう経済学者たち
http://data11.web.fc2.com/jiyuuboueki5.html

> かつて物理学者のJ・L ・シンジは、モデルに魅了されるという症状に
> かかった人々を「ピグマリオン症」と呼んだ。

> ピグマリオン症とは、「現実を説明するためのモデルでしかないものを、
> 現実に存在する実態であるかのように錯覚してしまう」という症状であ
> る。

> 新古典派経済学のモデルは、解析力学モデルの模倣の産物であるという
> 点を丹念に裏付けた本が、荒川章義の「思想史の中の近代経済学』(中公
> 新書、1999年)である。これは名著である。経済学部の大学生に薦める本
> を推薦して欲しいと誰かに聞かれたら、私は迷わず『思想史の中の近代
> 経済学』をリストの上位におくだろう。大学生がミクロ経済学を勉強す
> るに当たって、ピグマリオン症への感染を予防する免疫づくりに最良の
> 書と思うからだ。この本を読めば、学生たちは、経済学という学問が如
> 何に物理学を模倣して構築されたのか、なぜあそこまで現実から議離し
> た体系をもっているのかを理解できるであろう。

> 私はミクロ経済学を全否定するわけではない。少なくとも数学の勉強に
> はなる。恣意的な仮定を導入すれば、数学を使っていかなる空想的モデ
> ルも構築可能であり、従ってどんなウソでもつくことが可能になる。こ
> の事実を教えるには良い教材といえるだろう。

 もうボロクソですw
 是非リンク先の全文を読んでいただくことをお勧めします。

by めい (2019-05-29 05:50) 

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