SSブログ

AIシンポジウム(1)「まず用語の整理から」(付・公民館改築問題メモ) [宮内ビジョン]

AIシンポflyer01.jpg宮内に拠点を置くAIMY-山形県人工知能コミュニティ主催「AIシンポジウム〜私たちはAIとどう付き合っていくべきか〜」に行ってきた。あらかじめ質問を、というメールが入ったので次のように書いて送った。

*   *   *   *   *

質問です。
宮内地区では公民館改築問題が課題になっています。
1ヶ月ほど前、その会合がありました。そのとき用意したメモを添付しますので目を通して見て下さい。
要するに、「近未来技術実証特区」指定も視野に入れつつ、AI技術の積極的導入を図り、地域全体として高度IT社会を目指す。公民館はその拠点施設とする、ということです。あまり突拍子もない提案だったようで、その場ではほとんどスルーされてしまいましたが、私の中では夢はどんどん膨らむばかりです。
私は、メモの最後「宮内地区住民こぞって、各々の立場でのITへの積極的取組み、それを支援する体制、施設。活発な情報交流の場の提供。」が眼目です。
そこで問題なのが、「暮らしの中でAIによって何が劇的に変わるのか」ということです。
実は私自身、まさにその劇的体験をしていたことに今回あらためて気づかされました。
染物のデジタル化です。
40数年来私が習得してきた染物技術は、日本古来の伝統技術からのスタートでした。
たまたまデジタル化に取組むようになって20年近くになりますが、今では8割ぐらいがカバーできるようになっています。「楽に、きれいに、丈夫に、速く、思い通りに、そして安く」できるようになったのです。
取組み始めた時は、まさかここまでなるとは夢にも思っていなかったのです。
その経緯について書いたことがあるので、関心あればご覧下さい。
https://oshosina.blog.so-net.ne.jp/2013-05-13 から5回連載です。
最初からそれでやってきた息子にはあたりまえでも、昔の仕事を知る私にはほとんどユートピアなのです。
出発は、先を見通したわけでもなんでもなく、ほんとうに「たまたま」でした。
これと同じことが、掘り起こすと次々出てくるはずだと思います。
パワースーツもそのひとつです。そういう具体例を聞きたいです。
そうしたこと、いくつでも気づく機会になればと期待しているところです。
よろしくお願いします。

*   *   *   *   *

AIシンポDSC_1005.jpg

どうも、染物の「デジタル化」がそのまま「AI化」ということではないらしいことに気づかされた。パネルディスカッションがおもしろかったのだが、その中で「用語をキチンと整理することから始めなければならない。わかったつもりの議論がいちばん危険」との指摘があった。機械が勝手にやってくれるようになったから「AI化」と言うのでもないようだ。「デジタル化>IT化>AI化」という関係か。そのほかに「IT」「IcT」「IoT」もある。私はとりあえずそこをきちんと峻別するところから始めなければならないと思わされた。
以下は上記質問でふれた、1ヶ月前に書いた「公民館改築問題メモ」。
*   *   *   *   *
●平成28年4月、地区長連絡協議会々長として最初に市長に会ったとき言われたのが、「宮内公民館をなんとかしなければならない」。
● その言葉を受けて、いろんな場で話したことをもとにまとめた構想が「南陽伝承文化塾」構想。(平成28年11月)しかしその後、「病院建設に20億かかるので、公民館問題はそれが終わってから」。
○基本コンセプト
本市に関わる有形無形の歴史的文化的資産を活かし伝承する機能を備えた地域交流の拠点施設。
○機能
  1. 博物館・資料館としての役割
   ・熊野考古館所蔵物の展示・保存
   ・宮内郷土資料館「時代(とき)の忘れもの」所蔵物の展示・保存
   ・将来に伝える価値のある私的・公的市内所蔵物の展示・保存(要選定。宮内公民館所
    蔵の「結城健三文庫」「芳武茂介資料」等も)
   ・「須藤永次顕彰室」(吉野石膏との連携)
  2. 祭り等、地域行事維持伝承施設としての役割
   ・「熊野の夏まつり」時における獅子冠事務所的機能も含めた拠点的機能
   ・「南陽の菊まつり」の拠点的機能
   ・まつり等諸行事に使用する山車等も含めた諸用具の保管機能
  3. 公民館としての役割
   ・地域の交流拠点として宮内公民館の充実
●これからの世の中「時代のイメージ」(平成31年2月)
推移GDPの147694449276569007180_GDP-1.gif
 明治中期以降現在までの国民総生産の変化のグラフです。(貨幣価値変動は調整済 https://s.webry.info/sp/naga0001.at.webry.info/201610/article_6.html
 戦前の伸びと戦後の伸びではそのスケールがちがいます。この勢いで、豊かに、便利に、楽に、暮しやすくなったのです。さらに2045年にはAIが人間の知能を超える(シンギュラリティ/技術的特異点)と言われ、それに合わせて想像を越えた生産力の発展が考えられます。
AIと欲望グラフ.jpg
 生産力の発展が人間の欲望の進化を上回るようになれば、貧しさゆえの争いは無くなります。争ってまで他のところに「王道楽土」を求めなくてもよくなるのです。孫文の言う「王道」と「覇道」で言えば、あえて「覇道」を求める必要はなくなったと言えます。
  林房雄の言葉があります。
 ≪王道を信ずる者は敗北し、覇道の実行者が勝利者となる。・・・「王道」は常に自ら破れ、「霸道」は「霸道」によって自らほろびる。しかも「王道」は常に不死鳥のごとく灰からよみがえる。「王道」がついに「霸道」を倒して再び立つ能ざらしめる 時は必ずくるはずだ。人間はこの夢を抱いて七千年の歴史の非情に堪えてきた。》と嘆じつつ、≪私もまた「王道実現の夢」をいだきつつ死の床につく一人でありたい。≫と記しました。(『大東亜戦争肯定論』)
 それから50年、宮内熊野大社の大祓詞で明けた平成30年元旦以来の世界の動きは、林が思い描いた「その時」に向けて着々と歩みだしているように思えるのです。 「置賜発アジア主義」(2019.4発行「懐風」)より
●先人に倣う、先端を切り拓く気概。宮内にはその伝統が息づいている。
・第一期(明治期)佐野元貞(1857-1915):宮内製糸業隆盛の礎 
・第二期(大正期)田島賢亮(1897-1983):宮内文化の礎
・第三期(昭和期)須藤永次(1884-1964):宮内から勇躍、全国展開
・第四期(平成期〜)佐藤兄弟(公徳会とエヌ・デーソフト)
●「近未来技術実証特区」
○世界最先端IT国家創造宣言改定版(平成26年6月閣議決定)https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/senmon_bunka/iryou/dai7/siryou3-3.pdf
   基本理念
    1.閉塞を打破し、再生する日本へ
    2.世界最高水準のIT利活用社会の実現に向けて
   そのために
    1.革新的な新産業・新サービスの創出と全産業の成⻑を促進する社会の実現
    2.健康で安心して快適に生活できる、世界一安全で災害に強い社会
    3.公共サービスがワンストップで誰でもどこでもいつでも受けられる社会の実現
  上記達成すべく、IT総合戦略本部において、課題や地域を特定し、各省の政策資源を集中的に投入し、国家プロジェクトとして推進し、成功モデルの実証・提示、国際展開を行う

●何に取組むか
○全国博物館ネットワーク構築の先端を切り拓く資料館
 図書についてはアマゾンや「日本の古本屋」や図書館蔵書検索によって目覚ましい進展。文化財についても同じようにできないか。世界につながる資料館。
  ・熊野大社:熊野信仰、三尊仏、善光寺神輿、太々神楽・・・
  ・須藤克三:戦後教育において果した「山びこ学校」の役割
  ・芳武茂介:日本工芸史上に輝く業績、「デザイン」への着眼
  ・小田仁二郎:「にせあぽりや」「触手」の現代的意義(井筒俊彦からの投射)
  ・黒江太郎:斎藤茂吉がすっかり心をゆるした人
  ・須藤永次:悲惨な空襲体験から生まれた耐火ボード→大型木造耐火建築物(シェルターなんよう)
  ・結城健三:歌誌「えにしだ」主宰。「ないしょ話」よしをの父。宮内公民館に蔵書保存
○ICT教育のメッカに
 教育におけるICT(情報通信技術)の活用は、「これからの教育のメインストリームになっていくキーワード」と言われながら、まだまだ試行錯誤の段階。(ICT School WILL)
○宮内地区住民こぞって、各々の立場でのITへの積極的取組み、それを支援する体制、施設。活発な情報交流の場の提供。
*   *   *   *   *
「南陽伝承文化塾」構想が上記メモへと広がるには二つのわけがあった。ひとつは、公民館改築を考える上で「蔵楽」をどうするかを避けることはできない。そこから、宮内をひとつの面として考えねばならないと思うようになった。西部地区の羽陽産業の広大な空地も活かすことで、宮内全体の底上げになる。もうひとつは、エヌ・デー(株)の佐藤廣志社長と話したこと。公民館改築に知恵を貸して欲しいと頼みに行って「協力は惜しまない」と言ってもらったことで、一挙に思いは膨らんだ。宮内にとどまらず、南陽市全体に論議の輪が広がって欲しい。先人に倣う、先端を切り拓く気概をもって。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。