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「衆院選の争点」(天見玲さん)を読んで [政治]

山形新聞「気炎」欄、天見玲さんの文章はいつも楽しみ。タイムリーに時事に関わることが多い。昨日(4日)の題は「衆院選の争点」。今回は、ちょっと、というよりかなり異和を感じたのでとりあげます。

 

*   *   *   *   *

 

 9月28日、衆院が解散された。これに先立つ25日、安倍音三首相は記者会見を開き解散の理由について話した。まず挙げたのが消費税率を10%に引き上げる際の増税分の使い道の変更である。10%に上げた場合の増収が約5兆円。このうち4兆円程度は借金の返済、残りの1兆円程度は社会保障の充実に充てる約束をしていた。それを変更し、2兆円程度を幼児教育無償化などに充てる考えを表明し、重い決断なので国民の信を問うと訴えた。

 この説明を聞いていて2014年11月に行われた解散を思い出した。この時は消費税率引き上げ先送りの是非が問われた。増税は誰だって嫌である。民意を問うまでもない。その結果、安倍政権は1強といわれるほどの多数を得た。すると集団的自衛権行使を可能にした安保法案や共謀罪に関する法案など意見が分かれる法案を次々に成立させた。

 このたびの教育費の無償化も正面切って反対する人はあまりいないだろう。安倍首相は教育無償化を挺に多数を得ていよいよ本丸の憲法改正に切りこもうという作戦かとわが目には映った。一方で小池百合子代表率いる「希望の党」へ大挙合流するかとも見えた民進

党がここにきて分壊するなど、政権選択の行方は混沌としている。ただ、安倍首相の政治姿勢も大きな争点であることは間違いない。

 解散理由には北朝鮮情勢も挙げた。外国メディアの記者がこの件に関して質問した。〈トランプ米大統領が北朝鮮のリーダーをロケットマンと呼び、米国は北朝鮮を完全に破壊するしか選択はないかもしれないと発言したが、この発言は日本をより安全にするのか、

安全性は低くなるのか〉と。我々の心配を代弁する質問だったが、首相は〈米国の立場を一貫して支持する〉としか答えなかった。ここも争点だろう。 (天見玲)

 

*   *   *   *   *

 

衆院選の争点についての天見氏の論点。

消費税増税分の使い途の変更(借金返済→教育無償化)。

安部首相の政治姿勢(①を梃にした憲法改正、と暗に「モリカケ問題」)。

一貫した「アメリカ支持」。

 

私の見解

について

安倍政治の根底にある財務省支配からの脱却。財務省の主張である消費税増税を実現させつつ、その金を糞の役にも立たない借金返済にまわさず、くらしに直結する金に使うという高等戦術。

について

世の中には当然の「忖度」が悪いという「モリカケ問題」は一時の空騒ぎ。憲法改正も焦点の九条については「自衛隊条項追加」の現実路線で問題なし。独自憲法は民族自立派の悲願。

について

口では「アメリカ支持」を言いつつ、実際は全方位外交。とりわけアメリカとは対立関係であるはずのロシアプーチン大統領との親密さ。根底にある思いは「現実のアメリカ支配からいかに脱却するか」。

 

天見氏が挙げた以外に、「一強が悪い。二大政党にすべき」との議論がある。しかし日本においては、「対立」を前提にした二大政党制はなじまない。日本においては、上に立つ者が全体の思いを忖度し、自ずからなる共通意思を見出して政治を行うのが常道・・・と、この頃思うようになっています。手本は上杉鷹山公です。(内村鑑三『代表的日本人』「上杉鷹山」の章の序文参照)

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めい

小池百合子(「希望の党」)とはなにものか?
http://grnba.bbs.fc2.com/reply/15680247/758/

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758:愚山人 : 2017/10/06 (Fri) 11:33:12 host:*.asahi-net.or.jp
1.平成29年2月11日,安倍晋三首相はトランプ米大統領とともに,
滞在先のフロリダ州パームビーチでゴルフを楽しんだ。

2.平成29年2月20日,「希望の党」という名称が、小池百合子本人名義で商標出願されていた(「清州のblog」より)。

いや~,動きが速いね~。
トランプ大統領とファーストネームで呼び合う仲になっちゃったら,
晋三を潰せ!と即座に攻撃命令を出していたンだ~!

考えてもみな,
アメリカべったりと云われてた日本の首相が
アメリカ大統領と昵懇の仲になって
何で,攻撃されるんだ。
おかしくない?

ふっふっふっ…
…ボケ気味のおいらでも,
誰が「国士」か「国賊」かは……分かるぜ!

by めい (2017-10-07 14:46) 

めい

安倍政権の画期的全方位外交の評価。

   *   *   *   *   *

820:堺のおっさん : 2017/10/15 (Sun) 21:34:54 host:*.ocn.ne.jp
※重要
自民党の選挙関係者の皆さん。
総選挙もあと1週間。
大勢はほぼ決まりのように見えますが終盤のポイントを提示します。
序盤から中盤にかけ、希望・維新グループはただの議員になりたいだけの「筋の通らない集団」という評価がほぼ確立しました。
真逆の筋を通した立憲は共産票を吸収し躍進。リベラルの受け皿に。
しかし、大波には至りません。さざ波でしょう。

さて、保守層と無党派層の関心事は自公政権が何をやるかに移るのが終盤です。
ここでは訴える重心を自公でなければできない政策に絞ります。
ズバリ、それは「全方位外交」。
実は、戦後事実上の全方位外交を実践したのは安倍総理のみです。
対中関係も民主党政権時の最悪の事態から沈静化。
そして安倍・プーチン会談を軸にかつてない日露関係の前進。
戦後左派の唱えた全方位外交は皮肉にも保守政権で実現しつつあるのです。
これが、日本の安全と発展をかつてなく推し進める前提であることを訴えることが、保守層はもちろん、無党派層の心をもつかむポイントです。
私はなぜ安倍総理が事実上の「全方位外交」を実現したにもかかわらずその評価が低いのか不思議です。
アメリカ一辺倒であった過去の外交政策がかぶるからでしょうか。
しかし、アメリカ一辺倒の外交では終局、戦争を想起させます。
外交的解決を口ではなく実行できる可能性を持つのはまさに安倍政権以外ないのです。
潜在的に国民はそのことを期待しています。
改革保守の希望や維新ではできっこない芸当。
ましてや、立憲では糸口さえ見出せません。
地道に積み重ねてきた安倍総理の「全方位外交」。
今こそ強く押し出してください。
すでにふれ始めているようですが…けっして反応は悪くないはずです。
日本人の平和志向にも寄り添います。
そして、立憲の平和主義とも明確に一線を引くものとなるでしょう。

by めい (2017-10-15 22:23) 

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