今汲み取るべき「鷹山公精神」は何か [バルバドス]
◎ケネディ大統領は鷹山公のどこに感動したか
大使就任間もないスピーチ、白鷹山に「伝国の辞」碑をつくる会に寄せられたメッセージ、米沢訪問時のスピーチのそれぞれから、娘キャロライン大使が、父ケネディ大統領がなぜ鷹山公を評価したかと考えているかをみると、次の三点に要約できる。
一、民を第一とする民主性と民の主体性の重視
二、リーダーとしての「公」への姿勢。献身性
三、「なせばなる」の言葉に込められた決意の強さ
大使自身はとりわけ、「なせばなる」の言葉を気に入っておられるようだ。しかしそれはそれとして、ケネディ大統領が『代表的日本人』を読んだとして、異国の君主についての記述に心打たれるところがあったとしたらそれはどの箇所か。思うに、どのような考えを持っていたか云々の抽象的観念的なことではなく、鷹山公が実際に何を企て何を成し遂げたかであり、それをなさしめた鷹山公の具体的な人となりであったであろう。いったいどこにどう感動したのか。そこを突き止めたくあらためて『代表的日本人』を繙いた。
手に取ったのは『(対訳)代表的日本人』(稲森和夫監訳 講談社 平成十四年)。古い書棚にあったのは昭和十六年初版の岩波文庫だが、読み通した記憶はない。しかし対訳本の日本語はよくこなれていてスッと読み通せた。ぜひこっちをお薦めする。なるほど、内村鑑三の『代表的日本人』は、鷹山公という人物とその業績を具体的に伝えるに十分な中味を備えていることがわかる。鷹山公を紹介する書としてこれ以上の書はないのではないか、そのぐらいに思えた。
序に言う。《徳がありさえすれば、制度は助けになるどころか、むしろ妨げになるのだ。・・・代議制は改善された警察機構のようなものだ。ごろつきやならず者はそれで充分に抑えられるが、警察官がどんなに大勢集まっても、一人の聖人、一人の英雄に代わることはできない》。投票箱に頼る立憲民主制でなく、徳ある君主を得た封建制に信を置く内村の考えは、むしろ斬新だ。《本質において、国は大きな家族だった。・・・封建制が完璧な形をとれば、これ以上理想的な政治形態はない》として以下に鷹山公の生涯、治政、事蹟が要を得て紹介される。政治を志す者、政治の場に身を置く者ならば誰でも、自らを省みそして鼓舞されずにはおられまい、そういう内容に満ちている。大統領の蔵書にはなかったとしても、どこかで手に取る機会はあったかもしれない。この書は一読して鷹山公の名が深く心に刻まれるインパクトがある。
実は、大統領就任演説の中の、副碑にも刻んだ有名な言葉「国家があなたに・・・」の前には次の言葉がある。
《今、我々を召集するラッパが再び鳴り響いています。・・・これは、長く先の見えない戦いの重荷を担えという呼びかけなのです。来る年も来る年も、希望をもって喜びとし、苦難を耐え忍びながら、人類共通の敵である虐政、貧困、病気、そして戦争そのものとの戦いを貫く覚悟が求められています。》
大統領就任にあたって国民に呼びかけつつ自らに課したこの「覚悟」は、藩主就任にあたってだれに知られることもなく神に誓った鷹山公の「覚悟」に通底する。
序は次の言葉で締めくくられる。
《だが、そのような(聖書で約束された―引用者)王国の到来を待つ間、それとよく似た王国が、この水と陸から成る地球上の、それも異教の国、日本にかつて実現した話を振り返り、元気をつけようではないか。西洋の知恵がもたらされる前に、この国はすでに和の道を知っており、独自に「人の道」が実践され、「死を恐れぬ勇者」がいたのである。》
「死を恐れぬ勇者 death was encountered with a hero's resolve」、見事な訳と思うが、直訳すれば「死が、英雄の決定を以てもたらされた」。この言葉が自らの未来を予感させつつ心の奥底を揺さぶったのではないかと、ふと思った。無念にも「人類の共通の敵である圧政、貧困、疾病、そして戦争そのものに対する闘い」に決死の覚悟を以て挑みつつ、闘い半ば三年足らずして凶弾に倒れることになる。皮肉にもこの悲劇によって、ケネディ大統領の名は世界中の人々の記憶に刻みつけられることになった。
希望を持っていい日本の未来。
《新しい日本国の目標の設定と体制が少しづつだが姿を表してくる。・・・アメリカ一辺倒であった日本の経済圏が、太平洋経済オンリーから、日本海経済も加わり360度発信していけるようになる。地政学的にもこれは利点が満載だ。なんといっても、かの「ハートランド」とつながるのだ。》
* * * * *
156:堺のおっさん : 2017/07/12 (Wed) 04:40:27 host:*.ocn.ne.jp
てげてげの記事。近未来予測。
①安倍政権は安泰です。
反対勢力の個別分断統治に成功しているからです。たとえ反安倍が総量で
上回っていても、一つの力にならなければ所詮は「烏合の衆」です。
しかも個人の管理まで統治は徹底しており、決して共闘関係を作れないようタコツボに押し込んでいる。内閣改造により、再び「解散権」を駆使してさらなる反対派の分断統治を盤石にする。
ちなみに、過去の総理は同じ権力を持っていても本当に自由に使えなかった。
②アベノミクスはまだまだ進むし、有効な政策だ。
黒田総裁が金融緩和の継続を宣言し、日本は独自路線で行くことを選択。
過去の経済政策がことごとく破綻してきたのも、国益優先の政策を押し通そうとすればするほど横やりが入り挫折。バブルの崩壊→失われた20年等。
もはや、そうした障害は今のところない。
③新しい日本国の目標の設定と体制が少しづつだが姿を表してくる。
AIやロボットなどもそうだが、なんといってもアメリカ一辺倒であった
日本の経済圏が、太平洋経済オンリーから、日本海経済も加わり360度
発信していけるようになる。地政学的にもこれは利点が満載だ。
なんといっても、かの「ハートランド」とつながるのだ。
もともと、全有権者の20%程度の支持でこれだけ巨大な政治基盤を築いた安倍総理。たとえ嘘であっても支持率30%でビビることはない。
ネオコンの見え透いた嘘も本当にワンパターンで、見透かすも何も最近はわかりやすすぎて、知的興奮を覚えなくなってしまった。(爆)
by めい (2017-07-12 06:48)