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「新春なんよう49」で前市長のいらだちを聞きました [南陽市長選挙]

「新春なんよう49」に行ってきました(49は南陽市になって49年)。帰って一眠りしたけれども酒がさめ切っていないかもしれません。

 

塩田前市長が来ていました。現市長の年頭挨拶を聞いていらだっていました。「市民の暮らしを少しでも向上させようと言う意欲がなくて"身の丈に合った市政”なんて言っていたらどんどん縮小してゆくのは見え透いたことだ。何をやろうという意気込み、具体性が全く感じられない。あれでは職員連中が楽で楽でしょうがない。何のために市長やってるのか!」大筋こういうことでした。同じテーブルだったはずの現市長は酒を注ぎにあちこちまわっています。こっちも酒が入っているので、選挙の結果が出た時書いたこともあり、「直に言った方がいい、ここにきてもらおう」とけしかけたのですが、「それはしなくていい。それよりブログに書いてくれ。」と言われて、その時は聞き流したのですが、せっかくですので書くことにしました。

 

白岩市長も一年半も経つと、初々しかった最初の頃にくらべ、壇上の挨拶も時々笑いをとったりで、だんだん板に付いて来た様子が見えます。選挙戦のさなかにも書きましたが、人がいいのです。言ってしまえば、如才ない。そのレベルに安住してはならない。前市長とは全く対照的です。前市長が酒を注いで回ったりというのはあまり記憶にありません。そのかわり、壇上では「ああやる、こうやる」、自分の思いをたっぷり語ったものでした。今日の挨拶を聞いていても、正直言って、現市長、笑いをとろうとするだけ虚しいのです。なまじ、市長の席に狎(な)れてしまいつつある様子がつらいのです。


ずっと言わずにいたことを言うことにします。忘れていたのを思い出しました。


半年前のことです。南陽市が「南陽創生」の市民提案を募集していることを締切の六日前に知りました。「提案書1」は締切に間に合わせたのですが、「提案書2」はまとめきれずに迷ったあげく締切に三日遅れて出しました。箸にも棒にもかからなかったのか、突拍子もない提案で反応しようがなかったのか、(今思ったのですが、あるいは届いていなかったのか。それだったらごめんなさい。)とにかくその後何の反応も無し。メール送信したきりで電話かなにかしなかったのも悪かったけど、もし届いていたら何らかの反応が欲しかった。


要するに言いたいのは、現市長、前市長が持ち合わせなかったその人柄のゆえにあれだけの大差で市民から選ばれたのだからそれはそれでいい。あえてないものねだりをしようとは思わない。その職責に本気であればおのずと見えてくるものもあるにちがいない。ただとりあえず少なくとも今は、市民の真剣な声には真剣に向き合ってほしい。私の提案が市長にまで届いていたのかどうか、その後何回か顔を合わせる機会もあったが、そのことについては何もなかった。わたしも、ずっと頭にあることではあるものの、一週間足らずのやっつけ仕事みたいな負い目もあってこちらから言うこともなかったのも悪かった。


今日の市長の挨拶の中で、昨年の画期的な出来事のひとつとして、南陽市民文化会館の完成を挙げられた。ここで目の前に居る前市長の名前が出るか、と私は一瞬期待しました。あの文化会館に心血を注いだ前市長、その思い、エネルギーについては十分知っておられるはずだ。あそこで一言前市長への敬意を示せば、参会者の気持ちをどれだけ和ませたことか。

 

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職責とは、修行のために与えられた場であることを日々深く思いつつその任務にあたるということなのではないか、とふと思ったところです。だれでも不完全なところから始まるのですから。現市長の今後の「修行」の成果に期待したい。だてに頭を丸めておられるのではないと思うので。

 

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未練がましく、半年前の提案貼付けておきます。

 

   *   *   *   *   *

 

「南陽創生」提案書1


記入年月日 平成27619


◎事業の名称


NON-POOR-CITY を目指す事業の一環として、「プレミアム商品券」から考える地域通貨


◎事業内容


 グローバリズムが招来する富の偏在と貧困の拡大。この問題にどこまで本気で取組むか。今後、本来行政の最重要課題であることはまちがいない。モグラ叩き的対処ではなく、招来を見据えた根底からの解決を探りたい。


 OECD(経済開発協力機構)が行った貧困に関する統計(2012)では、日本の相対的貧困率は16.1%(中央値244万円、貧困線122万円)で、先進国30カ国の中で第4位の高さ。採算の合わない仕事に追われる年収200万円以下の労働者、ワーキングプア1,100万人(2014)、フリーター176万人(2011)、ニート60万人(2011)、そしてますます増大する非正規雇用、2014年は2000万人(37%)。とりわけ母子家庭124万世帯(2011)のうち50%が相対的貧困家庭に数えられ、世界最悪である。また高齢者世帯や年金不受給者の増加も相俟って老後破産の深刻化もいよいよこれからである。


 以上のような現状認識を踏まえ、かつて置賜35町の合併による「置賜市」実現に絡め「NON-POOR CITY 置賜」を構想したことがある(2008)。現在日本が抱える問題を「置賜市」を実現することで先陣を切って解決してみようではないかという提案であった。


 北欧の貧困率の低さが際立っている。スウェーデン5.3%、フィンランド6.4%、ノルウエー6.3%、デンマーク4.3%等である。『日本の貧困研究』(橘木俊詔・浦川邦夫 東京大学出版会 2006)によると強い共同体意識があるからという。参加型経営組織、連帯感と助け合い、民主主義の浸透、非格差社会、福祉国家観の啓蒙、公共機関への信頼、公正・平等を優先する心性などが挙げられていた。それがヒントとなった。その骨子を提示してみる。

 

戦略≫


「棒杭(ぼっくい)の商い※」精神による地域づくり


(1)豊かな置賜の歴史に根ざす「地域共同体」としての再生。


(2)農業生産を重視した地域内自給(千人共働き※→置賜24万共働き)。


(3)「助け合い」「譲り合い」をキーワードに損得感情の超克。


戦術≫


地域通貨(藩札)の活用によるベーシックインカム(基礎的所得保障)の導入。


(1)最低時給保障(時給格差の是正)による農林業等保護。


(2)最低生活保障(高齢者への一律配布)。自主返納制。


(3)期限付き地域通貨。使用税徴収による財源の確保などがある。



「棒杭の商い」:上杉鷹山公の時代の無人販売所。街道の途中に暮らしや旅の必需品が棒杭に下げてありました。鷹山公の善政は人心をも立て直し、いつも金額はぴったり合ったという。旅の人もこの地に入ればおのずとそれに倣ったとのこと。



※
「千人共働き」:「昔から千人人がいればお互い助け合いながらなんとか生きてゆけたもんだ」という古老のことばが強く心に残っている


 戦略レベルでは置賜人にとってとくに目新しいことではない。すでに置賜にある「持続可能な豊かさ」を、先人に感謝しつつ大切に守りつづけていこうということである。戦術レベルの「地域通貨」については、世界経済の危機が言われる中で各地に試行錯誤がある。併せて「ベーシックインカム」についての議論も進みつつある。


補説≫地域通貨とベーシックインカム(2008記)


 平成20年度政府予算案によると、国債残高約553兆円に対する1年分の利子負担は、一般会計歳出約83兆円のうち約9.3兆円で、その割合は11.2%。この割合でゆくと約200兆円の借金を抱える地方財政の利子負担は約3兆円。他に企業会計、家計における借金がある。さらに加えて、商品価格に占める利子分の割合は25%ぐらいになるという。いったい国民全体でどれだけの利子を負担していることになるのだろうか。借金すれば利子を払わなければならない、「地域通貨」はこの常識をひっくり返すところに最大の意義がある。


 通貨の3大機能として、交換機能、尺度機能、保存機能があり、利子は保存機能に伴う。利子が支払われることで保存機能の肥大化が始まり、結果として富の偏在が生ずる。その分、交換機能、尺度機能は減ぜざるをえない。金が必要なところに金が回ってこない。通貨の三大機能本来のバランスを取り戻さなければならない。通貨の滞留を防ぐためには、保存すればするほど価値が下がるしくみをつくればいい。つまりマイナス利子の導入である。そうなると手元に置くより使った方がいい。どんどん金が回りだす。金の回りがよくなるということは、みんなに仕事がゆき渡るということであり、失業者の減少、ひいては貧困の解決へとつながってゆく。金がないと「安さ」に目が行くが、金があれば「良さ」に目が行く。生活の質的向上が図られる。価格よりも人と人とのつながりが優先されて地元の店が活気づく。採算が合う合わないということよりも、将来にとって何が大事かということが選択の基準になる。おのずと農林業も息を吹き返す。


 地域通貨は「藩札」を思い起こさせる。藩札は江戸期80%にあたる244藩で発行されたという。3市5町の経常収支比率は18年度決算で飯豊町を除けば他は90%台。長井市に至っては97.8%。人件費や借金払いに追われて将来を考える余裕など生まれようもないのが実態だろう。このままでいいわけがない。公共事業の代金の一部を市内だけで通用する藩札によって支払うような仕組みをつくることはできまいか。「地方銀行が発行元になって、日銀と同じように自分の銀行の担保をつけて地域通貨を発行する。それを県が保証する。県は土木事業を行っていい」という千葉商科大学加藤寛前学長の提言(山形新聞『提言』)もある。幕末期、福井藩の由利公正は藩内の富裕な農民や商人拠出させた資金を担保に藩札を5万両発行し、この藩札を養蚕・生糸などの有望な殖産事業に貸し付けることで、わずか3年にして50万両の金銀備蓄を達成したともいう。


 地域通貨については世界各地に実践例がある。日本にも多い。知れば知るほど宝の山である。自治体での取り組みもちらほら始まっている。先陣を切る意気込みで取り組むに値するテーマであると断言していい。


 一方、ベーシックインカムは、「働くことで所得を得る」のではなく「生きているから所得を得る」という考えに基づく。そのことで、「金にならない仕事はやらない」という考えから解放される。「仕事」とは本来「人のために役に立つこと」だったのではなかったか。目先にこだわらない本来の「仕事」が息を吹き返す。完全な実現には程遠いが、地域通貨の活用でその考えを取り入れることは可能になる。 


 期限立法の合併特例法にあわせた置賜市構想であったが、それぞれの市町による模索はありつつも実現には至らなかった。そんなわけで「NON-POOR CITY 置賜」も半ば忘れかけていたところへの「南陽創生」提案募集が、夢を思い起こさせてくれた。とりあえずは「NON-POOR CITY 南陽」を目指して考えてみよう。


 具体的にどうするか。プレミアム付商品券がヒントになる。経済対策と地方創生を目的に2014年度補正予算に盛り込んだ自治体向けの「地域住民生活等緊急支援交付金」(総額4200億円)のうち「地域消費喚起・生活支援型」(2500億円)の対象事業で、地元の商店街などで購入価格を上回る買い物ができる「プレミアム付商品券」が全体の64%(事業費1589億円)を占め、全国97%の自治体が順次発行中。南陽市では2434万円が予算化されすでに事業化されている。額面12,000円分の商品券(10,000円)を10,000セット販売することで12千万円分の地域内消費を生みだす。


 プレミアム付商品券の良い点と問題点を考えてみる。


良い点

  1. 1万円で2千円、上限の10万円分購入すれば2万円得する割特感。


  2. 貯蓄に回らず必ず消費に向かい消費刺激効果が見込める。


  3. 使用店が地域内に限られることで、地元経済への還元。

問題点

  1. 多くが上限10万円分購入であり、利するのは余裕資金のある人。(貧困対策にはならない)


  2. 原則1回限りの使用であり、12000万円分の消費効果を出ない。(地域通貨ではない)


  3. 市外資本である大型店依存の消費性向を変えるものではない。


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ここから具体的な提案にならなければならないわけですが、整理が付かないまま行き詰まっています。ただ、ネット上で参考となるいろんな試行や議論を見ることができます。


参考となる試行例としては、フェリカポケットマーケティング株式会社


http://www.felicapocketmk.co.jp/community/があります。この会社は、ソニー(60%)や大日本印刷(22,5%)からの資本4億円で2008年に発足し、その後2014年にイオングループが74.9%の株式を取得、連結子会社化して現在に至っています。この会社の蓄積ノウハウは今後地域通貨を考える上で極めて貴重であると思われます。


南陽市には、優秀なスタッフを揃え、新規開拓にも前向きなエヌデーソフトが存在します。エヌデーソフトの協力を得て、まだどこもやってない分野を切り拓くことができるはずです。その場合、フェリカポケットマーケティング株式会社の試行例(うまくゆかなかった点も含めて)はおおいに参考になると思います。


地域通貨の大要をつかむ議論として「シェイブテイル日記」が貴重でした。実際の地域通貨実現のためのヒントも多いです。資料として添付しておきます。


断片的ですが、まとまらないなりに頭にあることを書いておきます。


・地域通貨によるベイシックインカム。所得に応じた逆累進支給。脱貧困政策の要ですが、地域通貨発行の裏付け(財源)をどうするかです。衆知を集めればいいアイデアがありそうな気がしています。


・公務員給与の地域通貨による一部代替支給。労働基準法上クリアせねばならない問題がありますが、被支給者に政策理解があれば方法的に不可能ではありません(「シェイブテイル日記」)。公務員と民間の給料格差の問題は今後ますます深刻化してゆくはずです。そのためのクッションボードの役割も果たすはずです。


・今後の地域通貨はICカード化が必須となるはずです。ソフト開発、インフラ整備について、エヌデーソフトに大きな役割を担っていただかねばなりません。南陽市での試行が成功すれば新たに大きな市場が広がります。



考えれば考えるだけいろいろな問題が出てきてひとりの頭では到底処しきれません。以上、問題提起とさせていただきます。


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「南陽創生」提案書2


記入年月日 平成27619


◎事業の名称


「よもやま歴史絵巻」の全市的展開


◎事業内容


 粡町商店街では、平成21NHK大河ドラマ「天地人」放映にあたり、主人公直江兼続の母親の実家が、宮沢城主として宮内に入った尾崎家であることのアピールを主眼にした「南陽天地人絵巻」の事業を行い好評を得ました。その後平成222426年の3回にわたり、「南陽市商店街まちづくり活性化推進事業費補助金」を得て、布からより恒久的なアルミ複合版(90×180cm)に代え、「宮内よもやま歴史絵巻」として22枚を通りに設置しています。


 かつては製造販売のお菓子屋さんが3軒もあって人通りの絶えなかった粡町の通りも、今は商店街加盟店が13店だけとなり、塀やシャッターのみが目立つさびしい通りになってしまいました。そうした中での「宮内よもやま歴史絵巻」の事業展開によって、”楽しい散歩は粡町通り”が確実に浸透してきています。


 そもそも「宮内よもやま歴史絵巻」事業は、宮内の人々、とりわけ若い人たちに宮内のことを知って欲しい、そのことで宮内が好きになり、そして宮内に住んでいることが誇りに思えるようになって欲しい、そうした願いから発しています。今伝えておかなければ永遠に忘れ去られてしまう、なんとか宮内に関わる人たちの心に留めておいて欲しい、そういう内容を盛り込んでいるつもりです。


 こうした思いそうした内容は、宮内のわれわれだけにとどまらず、どの地域にもあるはずです。それぞれの地域で眠っている歴史事象や人物を掘り起こし、そのそれぞれを一枚のパネルで紹介する。地域の自主性を尊重しつつも、一定水準を目指すとすれば行政や専門家のお手伝いも必要です。地域の競い合いがレベルの向上につながり、それはそのまま地域を知ること、ひいては地域を愛することになっていきます。市全体の事業として取組んでいただくことを提案します。  


◎事業費


 パネル制作費は130,000円ぐらい。そのほか、デザイン料、設置箇所への謝礼等。


◎事業実施にあたって想定される問題点や課題など


 新聞記事や写真の使用による著作権の問題が絡んできますので注意が必要です。事業主体については、市が助成した民間の団体とするのがいいと思います。



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コメント 2

めい

中国河南省に注目!南陽市必見です。↓
【新井信介:2016年2月特別メッセージ】『 中国出張報告』(2016年2月1日収録)https://www.youtube.com/watch?v=gmqApVVJ5pk
メッセージ後半話題になる鄭州、洛陽は「友好都市」南陽の隣りです。現在交流はどうなっているだろうか。「国際都市南陽」に飛躍のチャンスのような気がしてきました。市職員に見て欲しい!


by めい (2016-02-02 06:24) 

東京にすむ赤湯人

私も、提案を送ったけど何の返事もなしでした。
そんなものなんでしょうね
あまり気にはしませんが、
最近の、ラーメンだの
小学校で絵本読んで・・・そういうパフォーマンスや笑いとかより
もっと必要なことがあると思う。
大丈夫なのかな?
高校生のような、活動とも思う・・・

元市長の牽引力はすごかったと、最近思います。

by 東京にすむ赤湯人 (2016-10-13 18:08) 

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