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雲散霧消させられてゆく徳洲会の存在意義。その構造 [日本の独立]

能宗氏が逮捕されました。証券投資のために、会社の金を個人名義の証券投資用口座に移したことを「横領」と見なしての逮捕です。平成19年、能宗さんは徳田さんから金の運用の一切を任されていたはずです。徳田ファミリーによる告発内容とは全くかみ合っていません。能宗氏の身の安全のために警察で保護したのだという見方もあるようです。昨日のNHKラジオ昼のニュースで第一報を聞いたのですが、この件はその後すっかりトーンダウンです。今朝の山形新聞も、ファミリー立件起訴の記事の中にさらっと埋め込まれているだけです。

日本の政治、日本の社会のほんとうに重要なことが「金」の問題に矮小化されて日本人の思考が狂わされてゆく、その様を自らの体験を通して証言した貴重な記事がありました。徳洲会もまさにその奔流に巻き込まれて、徳洲会の存在意義が雲散霧消させられようとしています。時を同じくして「特定秘密保護法案」。田中氏の「自らの歴史を書けない国に成り下がる日本」、ほんとうに辛い思いで読みました。

(転載はじめ)

自らの歴史を書けない国に成り下がる日本
http://blog.goo.ne.jp/ichimurasan2006/e/46e0e63197efa8b91e97d652b091c2ce★「田中良紹氏の視点ー(2013/12/02)」★


国会の会期末まで一週間を切った。特定秘密保護法案の採決まであとわずかである。

国会審議を見る限り、修正協議で合意したはずのみんなの党所属議員が答弁に納得できない様子を見せている。

法案の中身はいよいよ良く分からない。 

良く分からないまま法案が成立すれば、日本は自らの歴史を自らの手で書く事の出来ない国になる。

歴史認識で他国から批判されても立ち打ちする事など出来ない。アメリカと真偽不明の情報を共有するために、

この国は自らの歴史を持たない国に成り下がる。 

フーテンはかつてロッキード事件を取材した。

右翼民族派の領袖である児玉誉士夫がロッキード社の秘密代理人である事をアメリカ議会が暴露したところから事件は始まった。

なぜ愛国団体のリーダーがアメリカ軍需産業の手先なのか。素朴な疑問から取材は始まった。 

ところが取材をしても占領下の日本がどのような仕組みで運営されていたのか良くわからない。

歴史の教科書などで教えられてきたことは日本の一面に過ぎず、日本の歴史には「裏」がある事が分かってきた。

フーテンは戦時中に上海を舞台に活動した児玉機関の関係者や占領下の日本で謀略活動を行ったアメリカの「キャノン機関」関係者を訪ね歩き、

戦後日本の成り立ちを調べていったが闇は深まるばかりだった。 

そのうち事件のターゲットが田中角栄元総理に向かうようになる。児玉から始まった事件なのに児玉は忘れ去られていった。

歴史の発掘作業は途中で打ち切られ、国際的な「反共ネットワーク」を切り捨てようとしたアメリカの思惑とは裏腹に、

事件は御用評論家やメディアによって「政治とカネ」の問題にすり替えられた。 

こうして国民は自らの国の歴史を正視する機会を失った。ところがそれから数年後にアメリカでCIAの関係資料が情報公開され、

児玉誉士夫がCIAの協力者であった事実が明らかにされた。フーテンはアメリカの情報公開によって闇の一部に光が当たり、

日本の戦後史の輪郭がようやく見え始めたと思った。 

しかし国民はいまだにロッキード事件を「政治とカネ」の事件、田中角栄の事件だと思い込まされている。

菅直人元総理や野田佳彦前総理が、「ロッキード事件を見て政治を正そうと思い政治家を志した」と言うのを聞くと、

まったくの見当違いをいまだに信じ込んでいる政治家が存在する事の馬鹿馬鹿しさを感じてしまう。 

アメリカの情報公開によってついでに読売新聞社と日本テレビの経営者として日本のメディア界に君臨した正力松太郎や

朝日新聞の主筆から政界入りし吉田内閣で副総理を務めた緒方竹虎もCIAの暗号名を持つ協力者であった事が判明した。

日本のメディア界にもそうした「裏」があるのである。そうした事を歴史に書き込んでいかなければ日本は針路を誤ることになる。 

日露戦争は日本が日本海海戦に勝利したところでアメリカが仲裁に入りポーツマス条約が結ばれた。

戦争が長引けば日本の敗戦は必至だったが、アメリカは最大の脅威であるロシアの防波堤に日本を利用する事を考えて停戦を求めた。

ロシアは日本に負けたとは思わないから賠償金の支払いに応じない。賠償金の代わりに日本が得たのは南満州鉄道と樺太の半分だった。 

しかし国民は「大勝利」を信じ込まされ、歴史の事実を見ずに、西欧列強と肩を並べたと喜んだ。

日本海海戦の勝利が時代遅れの「大艦巨砲主義」を生み、南満州鉄道を守備するために関東軍が誕生して、日本は敗戦への道を歩み出すのである。

「日露戦争は勝利していない」と主張した石原莞爾らは軍の主流になれず、都合の悪い歴史を隠蔽する姿勢が日本の運命を誤らせた。 

フーテンはロッキード事件によってこの国の隠蔽体質を実感したが、

それ以前にも沖縄返還の密約問題では返還交渉の密使だった故若泉敬氏や西山太吉毎日新聞記者の告発が無視され続けてきた。

言ってみれば日本の歴史には書かれざる部分が満載なのである。 

そして2001年に情報公開法が制定されると、その直前に日本の官僚は保有していた情報を大量処分した。

情報公開法では作成から30年以上を経た行政文書は各役所が延長して保管するか、国立公文書館に移管するか、廃棄するかの三つの選択肢があるが、

日本の官僚機構はほとんどを廃棄した。 

廃棄されてしまえば何が廃棄されたのかも分からないが、日本の歴史を書くために重要な文書が役所にとって都合の悪いものであれば、

廃棄された可能性もある。

このような体質を持つ日本がアメリカとの情報共有を理由に「特定秘密」を作り、アメリカとは異なる運営をしようとしているのであるから

根本がおかしい。 

異なる点は多々あるが、一つだけ例を挙げれば公文書を保管する国立公文書館の職員数が日本ではわずか42人である。

アメリカは2500人で桁が二つ違う。ちなみに中国は560人、韓国は300人で、ベトナムでも270人である。

いかに記録文書を残す事に力を入れていないかが分かるだろう。そんな国が偉そうに「歴史認識」などと言う資格はないのである。

日本人はまともな歴史教育を受けていない事を噛みしめるところからこの問題を考えるべきではないか。

(転載おわり)

この記事は「徳田虎雄」のカテゴリーではなく、「日本の独立」のカテゴリーに入れることにします。

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めい

「猪瀬都知事×徳洲会」問題が、1年後に表面化した真の理由とは?(週プレNEWS) 
http://www.asyura2.com/13/senkyo157/msg/642.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 12 月 10 日 11:17:42: AtMSjtXKW4rJY

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131210-00023605-playboyz-pol
週プレNEWS 12月10日(火)10時0分配信


医療法人「徳洲会」と猪瀬直樹東京都知事の間で貸し借りされたという5000万円が大問題になっている。

これがいわゆる“裏金”であれば、猪瀬氏の責任は重大だ。当然、追求されてしかるべきなのだが、一方でこの問題が表面化するまでの経緯には、不審な点も存在する。

徳田毅衆院議員の地元(鹿児島県)選挙区の事情に詳しい元自民党幹部、S氏が不審点について解説してくれた。

「徳洲会グループと徳田毅さん、彼の父親である徳田虎雄さんが政界に多額のカネをバラまき、地元の鹿児島では公職選挙法に抵触しそうな行為が日常化していたことは誰でも知っていたことです。虎雄さんが初当選した20年以上前からずっと続いていました。特に徳之島では、厳密に言うと島民のほとんどが罪の意識なく公職選挙法に違反する行為に加担していたと思います。

でも今までは東京地検はおろか、鹿児島県警さえも関心を示さなかった。そんな“小さな案件”を摘発しても誰の手柄にもならないからです。しかも公職選挙法違反の摘発は、衆院選ならば公示日に各都道府県警に捜査本部が設置されて、だいたい投開票日の1ヵ月半後には捜査と摘発を終えて解散するんです。だから公選法違反に関して“身に覚え”のある候補者陣営は、捜査本部が解散するとホッと胸をなでおろすものなのです」

しかし今回の場合は、昨年12月に投開票が行なわれた案件に対し、9ヵ月以上も経過した9月に捜査が表面化し、11月になってから猪瀬氏に飛び火した。S氏は「本当に異常な展開」と訝(いぶか)しがる。

その理由は何なのか? 猪瀬都知事と徳田衆院議員の首を差し出すことでメリットを得る“誰か”がいる、ということだ。S氏が続ける。

「徳田さんの支持母体はご存じのとおり、彼の父親である虎雄さんが築き上げた『徳洲会』という巨大な医療法人グループです。彼らは昔からさまざまな医療改革を訴え、ことごとく日本医師会とぶつかってきた。これに関しては、公平に見て徳洲会側の言い分のほうが正論だったケースばかりです。医師会も監督官庁である厚生労働省も、自分たちの利権や不正を正論で指摘されるから面白くない。だから彼らは昔から徳洲会を煙たがってきたのです。

でもね、医師会や厚労省の損得だけじゃ国会議員に関わる案件は動きません。そこに登場するのが猪瀬さんなのです。彼は自民党の税制調査会が推進する、法人住民税の一部を国税化して地方交付税に充当するというプランにイチャモンをつけたのです。これで自民党はおろか、国税を所管する財務省、地方交付税を所管する総務省までも敵に回してしまった」

財務省上層部には、「自分たちが国の中心だ」と、大臣でさえも見下す人が多いという。それが東京都知事ともなれば「一介の地方代官の分際で」となるわけだ。つまり、狙われたのは、徳洲会ではなく猪瀬知事……?

もちろん、政治の世界において不正は決して許されるものではない。だが、あまりに不自然なタイミングで表面化するとき、そこにはわれわれの目には見えない“思惑”が存在している。

(取材/菅沼 慶)

■週刊プレイボーイ51号「『猪瀬×徳洲会』を“ハメた”のは巨大な既得権益集合体だった!!」より
by めい (2013-12-10 11:52) 

めい

週刊ブレーボーイが書いた猪瀬知事事件の舞台裏  天木直人 
http://www.asyura2.com/13/senkyo157/msg/675.html

http://blog.goo.ne.jp/ichimurasan2006/e/736db59daa2c8496c2d84b96139fff96
★「天木直人氏の視点ー(2013/12/10」★ :本音言いまっせー

 発売中の週刊プレーボーイ最新号(12月23日号)は「霞が関のニッポン支配が完了!!」と題する渾身の特集記事を組んでいる。

 それは特定秘密保護法案や原発再稼動の裏で動く官僚たちの役割を見事に暴いている秀逸な特集記事だ。

 その中でも「猪瀬x徳洲会をハメたのは巨大な既得権益集合体だった!!」という記事は私が言いたいことを見事に書いている。

 官僚たちに取材して書いたと見られるその内容はこれまでのメディアで誰も書かなかったことだ。

 その記事のポイントは以下のとおりである。

 徳洲会が公職選挙法違反まがいの資金ばら撒きを長年にわたって日常化していたことは誰でも知っている。

 公職選挙法違反を選挙から9ヶ月以上もたって手をつけるのは異常だ。

 選挙違反は地元警察が動くのが通例なのにいきなり検察が動く事も異例だ。

 検察もただの官僚だ。小物といえども徳田毅は自民党議員だ。この捜査は首相官邸と自民党が認めたから着手できたのだ。

 なぜ徳洲会が狙い撃ちされたのか。

 徳洲会は医療改革を訴え、日本医師会や厚生労働省とことごとくぶつかってきた。

 潰す機会は今ということだ。

 しかし医師会や厚生労働省の利害だけでは検察は動かない。

 そこに登場してきたのが猪瀬知事だ。

 猪瀬知事は、自民党の税制調査会が推進する法人住民税の一部を国税化して地方交付税に充当する案に反対した。

 これは自民党はおろか国税を所管する財務省、地方交付税を所管する総務省を敵に回してしまった。

 財務省は官僚組織の中の頂点である。その財務省を怒らせたのだ。

 そして安倍首相だ。

 安倍首相はオリンピック招致成功でインフラ整備やカジノ解禁などを追い風にして景気浮揚を図り長期政権を目指している。

 オリンピックを自分だけの手柄みたいに振る舞う猪瀬知事が邪魔なのだ。

 そして最後は東京進出を悲願とする徳洲会と猪瀬知事の医療法人設立の許認可権の問題がある。

 日本医師会と厚生労働省は徳洲会の東京進出を阻止すべく徳洲会と猪瀬知事のカネの動きを徹底的に調べ、それを検察に情報提供した。

 しかし徳洲会はほかの大物政治家たちにも金をばら撒いているので捜査を進めれば必然的に自民党に飛び火する。

 当時は衆院選で自民党が勝ったばかりで参院選の勝利も確実視されていたから検察は動けなかった。

 ところが猪瀬知事が税制にいちゃもんをつけて財務省の逆鱗に触れたため風向きが変わった。

 オリンピックに悪影響が出るのでそれまでは自民党から待ったがかかったが、オリンピック招致が成功し、
おまけに猪瀬知事の言動が目立つようになったから、これで官邸がゴーサインを出したというわけだ。

 新聞やテレビは安倍政権に従属しているからこのような事は一切書かない。

 我々は常に真実の目を持ち、体制側の情報操作に騙されないようにしなければいけない。

 以上が週刊プレーボーイの記事のポイントだ。

 世の中はこのシナリオどおりに動いている。

 猪瀬問題の報道がこれでもかこれでもかと毎日繰り返されている。

 他にもっと重要なニュースがあるのにである。

 東京都議会の自民党議員が猪瀬知事を叩き、猪瀬嫌いの左翼政党や市民団体が叩く。

 世論は何も分からずに付和雷同する。

 よほど猪瀬は悪い奴だということになる。

 自民党と官僚の思惑通りだ。

 この国の自民党と官僚による支配は国民が考えているよりはるかに強大で巧妙であるということだ。

 それを打ち砕く事が、国民の戦いの本丸であるのに国民はそれに気づかない。

 私がいまの日本はほとんど絶望的だと考える理由がここにある。

by めい (2013-12-11 06:29) 

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