平成２４年度入園式挨拶

 毎年のことですので、今日行われた入園式の挨拶をアップしておきます。

 

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本幼稚園入園のみなさん、そして保護者の皆さん、おめでとうございます。そして一緒にお祝いしてくださるご来賓のみなさん、ほんとうにありがとうございます。

 

みなさんのスタートを祝福するように、すばらしい青空の朝を迎えました。今日のこの日を待って春がやってきてくれました。

 

昨年の三月十一日以来、地震や放射能といった、不安な雲はいまだに深く重く垂れ込めたまま、今年の冬も長く厳しい冬でした。そうした中でも必ず巡って来てくれる春の訪れは、私たちみんなの気持をほんとうにうれしく浮き立たせてくれます。

 

本幼稚園は、途中入園の十一名も入れて三十八名のお友だちを加え、六年ぶりに百名を超す子どもたちで新しいスタートを切ることになります。

 

昭和二十七年、お互いが助け支えあって日本から貧しさをなくそうと奔走され、ノーベル平和賞の候補にもなった賀川豊彦先生のよびかけで開園した本幼稚園は、今年でちょうど六十周年を迎えます。戦争に負けまだ落ち着かないなかでの開園でした。小学校前の幼児教育のことなどまだあまり省みられない時代でした。そうした中、教職員の熱く献身的な情熱と地域の方々の多くの支えによって、この地になくてはならない幼稚園として歴史を重ねてきました。ひとりひとりの子供を大切にする教育の伝統からは、人の気持のわかる、人と人との絆の大切さがわかる子供が育ちます。それらはきっと生涯の力になるはずです。

 

いま、本幼稚園は、昨年行った耐震診断の結果によって園改築の検討を余儀なくされ、なんとか将来にわたって安心して子供たちの健やかな成長を保障できる教育環境を実現しなければと、みんなで走り回っているところです。今後なにかとご相談、ご協力をお願いすることになるかとも思います。どうかよろしくお願い申し上げます。

 

今日入園したみんな、明日からひとりでお家を離れても大丈夫です。本幼稚園の先生方はみんな一人一人を大事に大事にしてくれます。お友だちもいっぱいできます。安心してひとりで幼稚園に来てください。そしてみんなとお友だちになってください。園歌に歌われるとおり、なかよし、げんきな、みんなの本幼稚園です。

 

子どもさんにとっても、親御さんにとっても新たなスタートとなるこの日、理事役員を代表して歓迎のあいさつとさせていただきます。

　　

平成二十四年四月十日