平成20年度入園式祝辞 [幼稚園]
宮内幼稚園に入園のみなさん、そして保護者の皆さん、おめでとうございます。そして一緒にお祝いしてくださるご来賓のみなさん、ほんとうにありがとうございます。
宮内幼稚園は、今から五十七年前、宮内で講演された賀川豊彦先生のよびかけがきっかけとなって開園されました。賀川先生は、日本の貧困問題への取組みをご自分の社会運動の出発点にして、ノーベル平和賞の候補にも推薦された方でした。本園には、宮内にお出でのとき賀川先生が残された色紙がたいせつに保存してあります。その色紙には、
「幼な児を我に来たらせよ
天国に入るもの かくの如し」
と記されています。
宮内幼稚園では、小さなお子さんに本来備わった思いやりの心を大切に見つめ育てます。「生きる力」を育てる教育の大切さが語られますが、宮内幼稚園では、「おれが、おれが」と人を押しのける力を「生きる力」とは考えません。「生きる力」とは、人と心を通わせあうことのできる力です。友だちや先生方と心通わせあい、お互いが助け支え合う幼稚園での体験は生涯の力となって人生を支えてくれるはずです。
今日入園したみんな、明日からひとりでお家を離れても大丈夫です。宮内幼稚園の先生方はみんな一人一人を大事に大事にしてくれます。お友だちもいっぱいできます。安心してひとりで幼稚園に来てください。そしてみんなとお友だちになってください。
希望あふれるこの日、理事役員を代表して歓迎のあいさつとさせていただきます。
平成二十年四月十日
学校法人南陽学園理事長
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