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mespesadoさんによる1億人のための経済談義(66)「新しい金融理論」(4) [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

前回「新しい金融理論」(3) で、中野剛志氏の「租税貨幣論」の牽強付会性が批判されましたが、それ以外についての中野氏のMMT(現代貨幣理論)解説は全く正しいと、中野氏による記事と動画が紹介されます。記事の方読みましたが、mespesado理論そのままです。最後は自著(『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』)紹介、この本のアマゾンレビューにこうありました。
なぜ本書がエリートの世界観への挑戦の本なのか?それは、本書の世界観、パラダイムといってもいいが、それが、地動説を唱えたコペルニクスにも等しい内容を もつからだ。いま、MMTが主張する内容に、アメリカや日本の経済学者やマスコミが、ほぼヒステリックになって反論している。/ なぜか?答えは簡単である。それは、本書が描く内容やMMTが主張する貨幣感世界観が正しいからである。既存のエリート、つまり、主流派の経済学者、緊縮財政を続け消費税を上げたい財務省、日経新聞を愛読し既存のパラダイムに染まった人たちや既存の世界観が自らの利益になる人達がもつ世界観とは真逆のことを主張している。・・・天動説から地動説が世の常識になったように、本書で語られていることが常識として理解される日が一日もはやく訪れることを祈ります。Monnakausagi)
そのままmespesadoさんへの評価と読みました。5月18日の講演会は、mesさん理論が常識として理解される日が一日もはやく訪れること》を切に願って開催するものです。
*   *   *   *   *
419:mespesado:
2019/04/27 (Sat) 22:21:24

 中野剛志さんのMMT論。
 新しい記事ほど分かりやすさが破壊的に良くなってきていますw。
 最新の記事をどうぞ↓
消費増税も吹っ飛ばす破壊力。「MMT」(現代貨幣理論)の正体
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190427-00010271-besttimes-pol

 もう、これで理解できない人がいたら人間やめた方がいいんじゃないか…
 それくらい誰にでもわかる記事です。

456 名前:mespesado
2019/05/02 (Thu) 18:16:16

>>419
> 消費増税も吹っ飛ばす破壊力。「MMT」(現代貨幣理論)の正体
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190427-00010271-besttimes-pol
>  もう、これで理解できない人がいたら人間やめた方がいいんじゃないか…
>  それくらい誰にでもわかる記事です。

 動画でもどうぞ↓
「日本の未来を考える勉強会」ーよくわかるMMT(現代貨幣理論)解説
ー平成31年4月22日 講師:評論家 中野 剛志氏
https://www.youtube.com/watch?v=LJWGAp144ak

457 名前:mespesado
2019/05/02 (Thu) 19:40:34

>>456
 ただし、中野さんは「税金は財源確保の手段ではない」という全く正しい認識を持っているのに、残念ながら不換紙幣が通用する理由が「納税」だとする牽強付会な「租税貨幣論」に立っていてこれもMMTに含んでいるのが玉に瑕。そこだけ注意すれば、あとの話は完璧です。
 なお、50分頃から「応用問題2」で述べていることは、計量経済学で有名な「マンデル=フレミング・モデル」の議論、例えばWikipediaの↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB

の下の方にある「変動相場制下でのモデルの運用」に書いてあること:
> 財政政策は、金利上昇に伴う消費や投資の落ち込みというクラウディン
> グアウトだけではなく、通貨高による純輸出の減少という形によって効
> 果が小さくなる。財政拡大は金利を上昇させる圧力を発生させるが、こ
> れは開放経済においては他国からの資金の流入を呼ぶこととなる。この
> 資金流入によって金利は一定に保たれる一方で、変動相場制では自国通
> 貨が増価することになる。自国通貨高は輸出減と輸入増をもたらすため
> 外需が減少し、財政拡大によって増えた内需を相殺することになる

に対する批判です。
 つまりここで「財政政策」を行うと「金利上昇」と「通貨高」になるということを自明の前提にしていますが、これがウソだ、というわけです。
  つまり、通説では「財政政策」、つまり国債を追加発行すると、市場の国債残高が「増える」ので国債の価値が「下落し」、価格が「下がる」、つまり「金利」 が「上昇」する。また、市場は国債を政府から「購入」するため市場から「オカネ」がその分「減少」するので、その分「円」の価値が「上昇」するから「通貨 高」になる、というわけです。
 ところが、事実は中野さんが「財政出動」で実際には何が起きているのかを説明している内容からもわかるように、国が国債を発行すると、信用創造によりそれと同額の「オカネ」が市場に新たに「増える」ので、国債も増えるけれども同じだけ買うためのオカネも増えるので、国債の価格は変わらない。また、オカネの方も、国債を買って減った分と同じだけ増えるからオカネの総量は変わらないので「円高」にもならない、というわけです。
 つまり、上記引用部分の説明は、その前提部分が既に間違っている、というわけですね。
 以上、補足でした。

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めい

加計呂麻さんが、mespesadoさんの講演を評して「説ではなくて事実である」と喝破しましたが、mesさんには「自然な流れ」が視えているようです。
《財政赤字をどこまで拡張してよいか》→《「金持ちが悪さをしないようなレベルで通貨を回収する」という基準しか取り得ない》!
http://grnba.bbs.fc2.com/reply/16675542/557/

   *   *   *   *   *

566:mespesado:2019/05/29 (Wed) 21:46:01

 また中野剛志さんによる超わかりやすい「反MMT論」批判です↓

MMT「インフレ制御不能」批判がありえない理由
https://toyokeizai.net/articles/-/283186

 内容的には私が常々主張している内容とほとんど同じだと思いますが、中野さんもとうとう次のように主張するに至りました:

> 1980年代以降、日本を含む先進諸国では、労働組合の交渉力が弱体化す
> る一方、規制緩和や自由化による競争の激化、さらにはグローバル化に
> よる安価な製品や低賃金労働者の流入により、賃金が上昇しにくくなり、
> インフレも抑制されるようになった。最近では、ITやAI・ロボットなど
> の発達・普及が、この変化に拍車をかけている。

> また、金融市場の規制緩和や投資家の発言力を強めるコーポレートガバ
> ナンス改革により、金融部門が肥大化し、投資家の力が強くなり、労働
> 分配率は低下していった。

> つまり、政策的にマネーを増やしても、実体経済、とりわけ労働者には
> 回らず、金融部門に流れていってしまう経済構造になったのである。

> その結果、1980年代後半の日本、2000年代前半のアメリカなどでは、好
> 景気にもかかわらず、インフレ率は穏当な水準で推移するという現象が
> 起きた。好景気を牽引していたのは、肥大化した金融市場が生み出した
> 資産バブルであり、賃金上昇や実体経済の需要拡大ではなかったのであ
> る。

> このため、現在の日本の経済構造では、財政赤字を拡大しただけではイ
> ンフレは起きない可能性がある。

 この最後から2番目の段落は、私が言うところの相転移論における第2相(安定成長期)のことを言ってるんでしょうが、中野さんもついに「財政赤字を拡大しただけではインフレは起きない可能性がある」と主張するに至りました!
 ということは、財政赤字をどこまで拡張してよいかについて、緊縮派が主張するような「財政赤字が解消するまで」という基準が誤りであることはもちろん、MMTerが主張するような「インフレ率が2%乃至4%に達するまで」という基準ですら不適切だということになり、最後は私が常々主張しているような、「金持ちが悪さをしないようなレベルで通貨を回収する」という基準しか取り得ない、ということになりますね。まあ、ここまで行くと、経済学について常識的な発想をしている人には到底理解不能な域にブッ飛んじゃってますけどね。

by めい (2019-05-31 05:28) 

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