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黒川伊保子著『 英雄の書』を読む [メモがわり]

「英雄の書」.jpg

阿修羅板で知った『 英雄の書』(黒川伊保子 ポプラ新書 1918.4)、アマゾンレビューしてきました。知りませんでしたが、2015年9月発行して好評だったという同名本のリニュアル版です。

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読みつつ、読ませたい人の何人かが思い浮んできた。書の最後《明日を創るのは若者だけど、その若者にタフさを植え付けてあげられるのは、失敗や尖った表現がゆるされていた「昭和やバブルを知っている世代」に違いない。私たちはもう一仕事していかなければならないようだ。》(172-3p)と締めくくられるが、先ごろ見せてもらった、若者がまちづくりの企画を競うイベントを思い出した。それなりにみんながんばってるし、バラエティにも富んでおもしろかったが、何か足りない。足りないものを一言でいうと「つきぬけ感」だった。《「上質の異質になれ」は、この本の主旨をひとことで表すことばである。》(165p)その「上質の異質」が「つきぬけ感」に通ずる。《SNSを眺める時間が長すぎると、「一般的なフレーム」でものを見る傾向が強くなり、「みんながいいと思ったもの」に好感を抱きやすくなる。大勢に流される脳を創ってしまう。》(95p)ということか。あえてそこを打ち破るためのノウハウの書である。次のようなありがたい言葉も散りばめられている。《40歳を過ぎると、もの忘れが始まる。もの忘れは、脳が無駄を知り、本質を極めてきた証拠。》(21p)《人と相対したとき、その人の、顔の表面を通り過ぎて、頭蓋骨の後ろの内側を見るような感じで、見つめてみてください。・・・そうすると、まなざしが深くなるのである。》(149p) 読んでよかった本でした。

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