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いま日本はどういう方向に向かいつつあるか [現状把握]

”いま日本がどういう方向に向かいつつあるか”についてイメージできる重要な議論が「放知技」板で展開されました。昨年7月に「日本の将来を見晴るかす(見霽かす)上で重要な議論」として、飯山一郎氏の「てげてげ」記事に始まる堺のおっさんの議論をメモっておきました。その議論を飯山氏は「国家社会主義者」である安倍晋三が,日本国を「国家資本主義」を目指して着実に改造してゆく流れ…/これが↑↑成功すれば,その行き着く先は…,ベーシックインカム!≫とまとめています。「国家資本主義」という言葉が私には新鮮でした。天然居士さんの問題提起に始まるこのたびの議論は、半年前の議論の延長上に位置づけられます。このたびの議論の飯山氏による結論です→安倍晋三は米国留学時代の2年間,リープクネヒトの国家社会主義論やヒトラーの国家社会主義論(ナチズム)を徹底的に学び,安倍晋三流の「国家資本主義」に書き換えました./簡単にいうと,安倍晋三の「国家社会主義」は,思想史学的には,「国家資本主義」に近く…/それが,現在の政策=国家財政で超優良企業の株式を買い漁り,大企業を(岸信介流の官僚ではなく)国家政府が支配してゆく!という政治手法に現れています./このことによって↑↑安倍晋三は,日本国内の超優良企業の外人支配を解き放ち,「日本政府支配」に一歩も二歩も近づけました. 

*   *   *   *   *

341:天然居士 : 2018/02/04 (Sun) 18:07:28 host:*.ocn.ne.jp

正直言って、私はアベノミクスはすでに破たんし、米中の景気上昇が止まれば、経済は沈没すると思っていました。
しかし、飯山先生流に視座を変えて考えると、なんとパラダイムシフトが起こりました。
マルクスは、資本主義体制が行き詰った先に社会主義体制が出現すると預言した。
水野和夫の言う通り、マイナス金利に突入した日本は、まさに世界で最初に資本主義の終焉期に至った。
社会主義とは、乱暴に言えば「市場を政治権力で牛耳る」経済体制だ。
かつての社会主義国は土地・生産手段・金融機関などを国有化し市場を無力化しようと試みた。
この結果、経済のダイナミズムを破壊し社会の停滞を招いた挙句、強権で国民の不満を押しつぶし自滅した。
アベノミクスは、金融・財政政策で市場を乗っ取り、「社会主義体制」を実現しようとしている。
安倍首相やブレインらは、そんなことはつゆほど思っていないだろう。
デフレからの脱出を追い求めているうちに、とんでもない時代の扉を開けてしまったのだ。
すでに、国債市場は日銀の大量購入で息絶えている。金利操作のハンドルは日銀の手の中にある。
株に関しても、今や日本の主要企業の筆頭株主の大半が日銀や政府機関だ。
株でも国債でも暴落しそうになれば、政府・日銀が買い支える。
市場はギャンブル性をなくし、ほとんど公認の八百長状態だ。
その気になれば、巨額な公共投資で工業製品などの市場も抑えることができるだろう。
市場の「見えざる手」を神から、政府が奪い取ることが可能になったのだ。
ただ、この「社会主義経済体制」を安倍首相がどう活用するかが問題だ。
一部の金持ちをより豊かにするためでは情けない。
史上最大の生産能力を最大限活用し、日本から貧乏人を一掃することだって可能だ。
ひとり月20万円ほどのベーシックインカムをばらまけば、日本経済はフル回転し、不況は吹っ飛ぶ。
政府の借金は塩漬けにしてしまえばいい。
市場に振り回されることがないのだから、恐慌も起こりようがなく、計画経済は意のままだ。
世界中が「社会主義経済体制」で統一できれば、貧困も資源の取り合いも戦争もなくなる。
安倍さんに、この「社会主義体制」に踏み切る覚悟と勇気があるのか。それが問題だ。
342:飯山一郎 : 2018/02/04 (Sun) 20:21:47 host:*.dion.ne.jp
>>341 ←この天然居士さんの文章は,ワシが初めて「真剣に議論できる!」と思う文章でした.熟読しました.
先ず,「社会主義は…,自滅した」のかどうか? 「自滅」ではなかった!と,ワシは思います.
ソ連の社会主義は,「ノーメンクラツーラ(赤い官僚と貴族階級)」と,「カザール・ユダヤ資本」の謀略によって滅ぼされた!のではないか,と.
中国の社会主義は,まだ滅びていません.毛沢東によって滅亡寸前までいきましたが…
鄧小平から習近平に至る国家指導者たちの卓抜な政治手法と指導力によって…
中国の社会主義(市場操作型の国家社会主義)は,崩壊近し!と言われ続けるのとは逆に,中国経済は(GDPでは)日本を追い抜いて,現在も破竹の勢いです.
いっぽう日本は…,バブル崩壊以降のデフレ経済が,橋竜政権と小泉・竹中政権の下で病状悪化!民主党政権下では底抜けの致命傷!
民主党政権下で致命傷を負って臨終間際だった日本経済を…
野に下っていた安倍晋三はリフレ派(https://goo.gl/vi2h4h)になり…
リフレ派経済学者らと克明に観察し続けていた.
そうして,満を持して政権を奪取!
アベノミクスの三本の矢でデフレ症状の悪化をかろうじて止めた! ←いまココ
天然居士さんの↓↓この認識は,ワシも同感です.
>アベノミクスは、金融・財政政策で市場を乗っ取り、「社会主義体制」を実現しようとしている。
しかし…
>安倍首相やブレインらは、そんなことはつゆほど思っていないだろう。
このような↑↑(人様を小馬鹿にするルサンチマン的な)認識は,「ビンボ~人」のそれだww
安倍晋三は,(政治家としてはヒトラー以来でヒトラー以上の)強烈な国家社会主義者です.
このことの↑↑恐ろしさを小馬鹿にしていると,今後の(超長期安倍政権の)日本は,見えてこない!と,ワシは思います.
今回は,以上で置筆します.また書きます.アウフヘーベンチックな議論をしましょう.
343:堺のおっさん : 2018/02/05 (Mon) 02:13:22 host:*.ocn.ne.jp
>>341 >>342
興味深いテーマです。
資本主義は終焉しつつあるのか? そして社会主義に向かうのか?
私は資本主義は終焉期を迎えつつも、しないだろうと。
そして、巷間言われている社会主義に移行することもないと。
かつてソ連の官僚が日本を訪れ、「日本の方がよほど社会主義的だ」
と言ったとか言わなかったとか。40年も前の話です。
ソ連には市場がなかったわけでもなく、
日本が社会主義を政策としていたわけでもない。
どうも、富の配分をソ連以上に効率よく実施しているとの認識が、
日本の方が「よほど社会主義的だ」と言わせたのだと思います。
分厚い中流階級の存在。それが戦後日本社会の特徴でした。
これは、おそらく人類史でも稀有な存在だったでしょう。
民需と輸出に特化した日本は毎年春闘で賃金は上昇し、
いつの間にかアメリカを買えるまでになった。
それが分厚い中間層を形成していった。
また、この時代に膨大な日本の国富の基礎が築かれた。
一方、社会主義を名乗るソ連が第一次世界大戦でできて以降の世界の特徴は、
戦争経済と言ってもいい時代でした。
また軍事主導で、科学技術の加速的進歩も起こった。
人類史的には戦争経済もまた進歩の原動力の側面もあったわけです。
市場を統制することは、社会主義の特権ではありません。
そして、市場は本質的に統制できないものです。
ソ連でも実際はできませんでした。机上の計画があっただけです。
闇経済も統制型経済の副産物として肥大化し、国民生活を支えました。
このように、社会主義がソ連で実現したというのは幻想です。
ただの政治思想でしかない社会主義をアベノミクスが目指すか?
あり得ない話です。市場を統制することは誰にもできないことです。
アベノミクスの目指すものは、かつての日本を支えた中間層を
再び分厚く再生するものだと理解しています。
過渡的には格差が広がりますが、確実に中間層的富裕層を増大させ、
安定した社会の基礎を再生していくでしょう。
それは、社会主義ではもちろんありません。
しかし、一見すると市場を統制するかのようにも見えるアベノミクスも
アベノミクスを国家主導型の市場活性化政策と捉えるなら、
眠れる国富を活用できる有効な政策と言えるでしょう。
そして、戦争経済によらない技術進歩の起爆剤となれば
より一層相乗効果を生み出すことでしょう。
これからの世界は政治で戦争を回避し、抑え込み、
技術で民需を喚起する国家間競争の時代になりつつあります。
アベノミクスはその先鞭を切った政策でもあります。
まだまだ、端緒ではありますが。
上場企業に蓄積された内部留保
今後の技術進歩に活用されることを期待していきましょう。
344:堺のおっさん : 2018/02/05 (Mon) 03:17:56 host:*.ocn.ne.jp
>>343 捕捉
国家社会主義という概念が出てきますが、
これは明らかにソビエト型社会主義ではない。
資本主義を基礎とした国家主導型の経済政策を実施する政治体制である。
御大は、読者の拒否反応を楽しむかのようにヒトラー以来のと記しているが…
かのヒトラーのドイツは戦後の基本技術をすべて生み出したことも事実。
つまり最高度に資本を有効活用できる政治体制でもあった。
技術開発の方向性を誘導し、時には財政を投入してでも活性化させ、
これから到来する激しい国家間競争を生き抜くための政治体制。
私はそのように捉えています。
現状を考えるならば、立ち遅れを危惧せざるを得ないほどです。
というのは、まだまだ国家目標を明示できていないからです。
アメリカのインフラ再生、シベリア開発、巨大な中国市場、一帯一路と
連動したインドやEUへの進出などなど…
その中で日本の技術もいまでこそ求められているが、
もっと明確に優位性を確保していく…、その立ち後れです。
いわば、国家プロジェクトですが、その実施以外に日本が生き残る道はない。
これが国民的コンセンサスになるには、強力な国家的誘導と介入が必要です。
345:猿都瑠 : 2018/02/05 (Mon) 05:24:05 host:*.eonet.ne.jp
>どうも、富の配分をソ連以上に効率よく実施しているとの認識が、
日本の方が「よほど社会主義的だ」と言わせたのだと思います。
分厚い中流階級の存在。それが戦後日本社会の特徴でした。
国家史上初めて占領される事になり、戦争を行えないという縛りを受けて政治指導者の中に熟考した者達が居た。
軍事力無しでどうやってアメリカと渡り合い戦っていくか、そしていつか勝つ日を目指そう、そう考えた者が居た。
経済力と言う武器を磨くことで、国富を蓄える、そしていつか来るべきに備えようじゃないかと。
その意思を持った者が次々と倒れて行くかも知れない。けれども一人でも良いから遺そうじゃないかと。
その為の下地作りとして国民全員が極力不満を抱かない世の中を作り、経済力最適化を図った。
何よりもインフラの整備に力を入れた。これこそが国土強靭化。
生産地で生産された物が滞る事がほぼ皆無に消費地に届く。
バブルの崩壊、冷戦終結、阪神大震災、東日本大震災。
世界屈指の天災、更に人災が起こる国家である事に対する備えも磨かれ成長し、どの国よりもインフラの復帰が早い結果をもたらす。
政治家の決断力が鈍ければ壊れたレコーダーの様に同じ言葉を繰り返す。
鋭ければ、気が付けばニュースにもならず何事も無かったかのように普段の生活が戻って行く。
試行錯誤あり、政権の未熟さを経て、それら全てを把握し行動力も判断力も兼ね備えた首脳を今は頂いている。
これらに裏打ちされて円の信用性が最大限になって行く。
自身を冷徹に見つめ、世界をルサンチマンに冒される事無く見ているか。
自身を棚に上げて、全て悪いのは他人だ、首相だ、政権だ、国家だと思っているか。
前者は理想郷が目の前にあると感じる。
後者は地獄が目の前に迫っていると感じる。
自分は前者でありたいと常々思っていますが、皆さんはどうですか。
346:天然居士 : 2018/02/05 (Mon) 14:54:09 host:*.ocn.ne.jp
飯山先生、ご教授ありがとうございました。
安倍首相は、懐古趣味的な「日本会議」派かと思っていましたが「国家社会主義者」だったんですね。
確かに首相が尊敬する祖父・岸信介は革新官僚上がりでしたね。
革新官僚は、国家社会主義を信奉し、戦時下の国家統制を強力に推進しました。
この志が安倍さんに継承されたのでしょうか。
「堺のおっさん」様、政治権力で市場を無力化する体制を「社会主義経済体制」と定義しているのです。
単純に平等な社会は、自由な市場を基盤とする資本主義体制でもやる気になればできます。(福祉国家など)
旧ソ連などは、市場の制圧に失敗したのです。
「市場は統制できない」のでなく、成功した例がないだけです。
アベノミクスは経済政策の単なる新機軸でなく、経済のダイナミックスを保持しながら市場を制圧するという革命的な
システム創設のきっかけとなりそうなのです。
市場を牛耳れば、資本主義の宿痾である恐慌、景気変動、インフレ、失業から自由になります。
資本主義は、人々の欲望を解放し、自由な市場で戦わせるシステムです。敗者には過酷な社会です。
社会主義になれば、「欲望と戦い」でなく、「思いやりと助け合い」をベースにする社会ができるかもしれない。
これが、ロマン的社会主義者の夢想です。
人権と自由を抑圧する強権的「社会主義国家」は、「本来の社会主義」とは対極に位置します。
資本主義にも達していない貧しい後進国が、無理やり近代化を急いだ悲劇です。
347:飯山一郎 : 2018/02/05 (Mon) 16:20:12 host:*.dion.ne.jp
>>346 天然居士さん.貴殿の文章は,以前とは打って変ったように柔軟そのものですね.
さて…,安倍首相にとって「日本会議」は,たんなる支持母体の一つであり…
自民党議員と自民党員が大多数なので,彼らをとりまとめる集約機関として(狡猾に)利用しています.
また,安倍首相の政治思想は,「日本会議」の復古主義とは丸で違います.
その証拠に…,安倍首相は「日本会議」が固執する九条2項の削除に反対し…
九条2項を残したまま,3項に自衛隊を明記する案に固執しています.
それから,「安倍晋三の国家社会主義」は,「岸信介の官僚統制的国家社会主義」とは違います.
安倍晋三は米国留学時代の2年間,リープクネヒトの国家社会主義論やヒトラーの国家社会主義論(ナチズム)を徹底的に学び,安倍晋三流の「国家資本主義」に書き換えました.
簡単にいうと,安倍晋三の「国家社会主義」は,思想史学的には,「国家資本主義」に近く…
それが,現在の政策=国家財政で超優良企業の株式を買い漁り,大企業を(岸信介流の官僚ではなく)国家政府が支配してゆく!という政治手法に現れています.
このことによって↑↑安倍晋三は,日本国内の超優良企業の外人支配を解き放ち,「日本政府支配」に一歩も二歩も近づけました.
なお…
政治権力で市場を無力化する体制を「社会主義経済体制」と定義するのは,賛成できません.
「社会主義経済体制」とは…,私有財産制と民間資本を廃止し,生産手段および財産の共有・共同管理・計画的な生産と平等な分配を行う政治体制です.
政治権力で市場を無力化する体制は,ロシアのノーメンクラツーラ(赤い官僚)が強行した「強権的官僚支配」にすぎません.
この観点は↑↑キチンと区別したほうがE~と思います.
348:飯山一郎 : 2018/02/05 (Mon) 16:55:14 host:*.dion.ne.jp
>>343 >>344 ←この堺のおっさんの「ヒトラー論」は,じつに見事で,正当な評価です.
ホロコースト・ユダヤ人何百万人を殺戮したヒトラー!という認識しかないと…
ヒトラーが戦後のドイツ国に残したアセット(資産)や,思想(ナチズム・国家社会主義)が見えてこず…
ドイツ民族の凄さも見えてこない.
だっから,まぁ,「読者の拒否反応を楽しむかのようにヒトラー」と安倍晋三を結びつけて書いたワケで…
このことを↑↑見破った堺のおっさんの慧眼には,敬意を表します.



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めい

私も衆院予算委質疑をチラッと見ましたが、岸田政調会長が緊縮財政派の立場で議論しているのに首を傾げました。「放知技」板でもこれをどう判断するかのやりとりがありましたが、↓に落ち着いたようです。それにしても「が、面黒いです。ハイ。」堺のおっさんのこの余裕にいろいろ教えられます。

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376:堺のおっさん : 2018/02/07 (Wed) 23:38:49 host:*.ocn.ne.jp
>>352 >>353
メッさん、猿都瑠さん、
御大と意見交換したのですが、岸田の動きは要注意です。
バックに古賀(麻生財務大臣と地盤で敵対)、青木元参議院議員がいる。
安倍長期政権を警戒し、なんとか安倍総理を引き摺り下ろそうと…
額賀派の会長卸の動きも同じ震源です。
これに、石破派が合流すると少々厄介です。
この引退爺は、昔の角栄さんを気取りたいのです。
しかし、秋の総裁選で緊縮財政派が間違って当選すると、
日本はあっという間にもとの黙阿弥。
いや~、政界の一寸先は本当に闇です。

が、面黒いです。ハイ。

by めい (2018-02-08 07:40) 

めい

↑の補足とのこと。
「キーパーソン」とはだれなのでしょうか?

   *   *   *   *   *

378 名前:堺のおっさん 2018/02/08 (Thu) 09:30:35 host:*.ocn.ne.jp
>>376 補足
あまりにも強大な安倍政権を崩すには、
ネオコンだけでもダメ。
財務省だけでもダメ。
そこで、引退爺さん担いで旗振らせ…
反安倍の与野党統一戦線を組む。
そして秋の自民党総裁選で何としても石破を押し込む!
岸田には次の次を確定させる。
おおざっぱに言えばこうした動きが見えてきたということです。
対する、安倍総理と麻生副総理の反撃の一手は?
明確に見えていませんが、自民の中にはこういう時の
キーパーソンがいる。
それは誰か?
今語るわけにはいかないが、
ゴリゴリの緊縮財政派ではないとだけしか…。
いずれにしても、昨年モリカケが始まったのが今頃であったように
秋の総裁選に向けて新しい役者がそろいつつある。
じっくりとお手並み拝見と行こう。

by めい (2018-02-08 09:44) 

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