認定こども園東北地区地区活性化研修会参加報告(1) [こども園]
全国認定こども園協会主催の第6回東北地区地区活性化研修会に参加してきました。午後1時半から6時過ぎまで4時間半、席を立たずに坐りっぱなし、身のある話がいろいろ聞けたのでメモしておく事にします。会場は山形市山交ホールで園長先生と一緒でした。
13:30~13:45 開会式
13:45~15:15 講演会「地方の人口減少問題と地方創生」
講師 : 小野 太一 氏(国立社会保障・ 人口問題研究所企画部長)
15:30~16:30 行政説明「新制度施行後、実務情報について」
講 師 : 里見 昭彦 氏
(内閣府 子ども・子育て本部参事官補佐/認定こども園担当)
16:30~18:00 パネルディスカッション
「人口減少とこれからの地域における認定こども園のあり方」
パネラー 小野太一 氏
里見昭彦 氏
古渡一秀 氏(全国認定こども園協会 副代表理事)
ダブルコーディネーター
内田量樹 氏(認定こども園こばとこども園理事長)
齋藤正博 氏(福島学院大学認定こども園主幹保育教諭)
とりわけパネルディスカッションはコーディネーターのツッコミがなかなかで、多彩な内容になりました。メモを整理しておきます。
○少子化問題をどう考えるか(小野)
・よかれと思ってやってきた結果としての現状ともいえる。発熱した時に熱を下げる工面だけしても病の完治にはつながらない。少子化問題の根源を探らねばならない。少子化問題は文明史的問題として考えねばならないのかもしれない。→確かにそう思う。
○認定こども園の意義について(小野)
・大都市で出生率が低い背景には長時間労働がある。男性の労働時間の改善が少子化対策になる。そうなる為には共稼ぎ。二人合わせて6〜700万/年収の環境づくり。認定こども園はそういう環境を整える。また、認定こども園自体が雇用の場としての意義も大きい。→「一億総活躍」の環境づくり?
・少子化の中でいよいよ「こどもは宝」が実感される時代になった。就学前の子どもに対しては「保育」にとどまらず「教育」ニーズも高まるのは必定。そこに認定こども園の果す役割がある。→従来保育所に対する認定こども園の意味。従来幼稚園にとっての認定こども園はまずもって、少子化、過疎化に伴うジリ貧からの脱出でした。従来幼稚園にあった幼児教育への熱い思い、課題の共有は認定こども園になってどう活かされるか。単なる請負機関になってしまう危うさがある。
・家庭的養育環境の整備による「家庭的養護」の重要性。→「家庭的養護」、初めての言葉でした。虐待等で「家庭」としての環境が欠ける子どもに対する「社会的看護の充実」の中の言葉です。小野氏は昨年3月まで児童家庭局家庭福祉課長でこの問題の担当責任者。今年度予算1,181億円、来年度要求1,221億円。昨年までは3桁だったそうで、4桁になった感慨を述べられたのでした。それだけ子育てのための家庭環境の悪化を物語ります。
(つづく)
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