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ケネディ大使「早いうちに山形へ行きたい」 [上杉鷹山]

山形新聞251221.jpg山形新聞12.21

駐日首席公使のカート・トン氏がわざわざ来県し、吉村県知事と面談、キャロライン・ケネディ大使が「早いうちに山形に行きたい」と言っておられることを明らかにした上、ケネディ大統領が上杉鷹山公に言及した公文書についての調査が始まっていることも伝えたとの記事。

ちょうど一昨日19日、吉村県知事宛の手紙を地元の佐貝県議に托してきたばかりだった。公使と知事との面談は昨日の午後だったとのことなので、知事はわれわれの手紙を読んでおられたことと思う。「伝国の辞」碑除幕のことについて話題になったとしたらうれしいが・・・。せっかく大使が山形にお出でになられるとしたら、なんとか5月13日、高い山の日の除幕式にお出でいただきたいと思う。

それにしても予想を超えての急展開、鷹山公のお働きがあるに違いないと思わされています。世界が鷹山公精神を必要としているのです。

以下は県知事に宛てた手紙です。

   *   *   *   *   *

山形県知事

吉村美栄子様


謹啓

 日ごとに厳しい冬の到来を感じさせられる今日この頃ですが、吉村知事におかれましてはますますご清栄のこととおよろこび申し上げます。県民福祉向上に向けてのご尽力に対し心より感謝申し上げます。

 私どもは昨年来、白鷹山に上杉鷹山公の「伝国の辞」碑を建立すべく活動を進めて参りました。お陰さまにて、上杉鷹山公の御人徳のしからしめるところ、予想を超えるご賛同を得て、来年513日、白鷹虚空蔵尊例祭日である高い山の日の除幕に向けて順調に歩みを進めているところです。

 この活動に取組む私どもの思いは、副碑に刻みます次の一文に込めております。


 米沢藩第九代藩主上杉治憲公(鷹山)は、領主領民相互の固い絆を土台に米沢藩を再生させた名君です。藩の鬼門を守るここ白鷹虚空蔵尊には、治憲公二十五歳の折登拝して、藩復興の大志を誓ったと伝えられ、公の揮毫による「白鷹山」の扁額が、今も御堂正面を飾ります。

 公は窮乏の極みにあった米沢藩を、徹底した倹約による財政改革、新しい産業の振興、慈愛の精神に基づく人心の一新によって変革し、天明の大飢饉にも一人の餓死者も出すことなく、三百諸藩の範たる藩へと変貌させました。

 「伝国の辞」は、三十五歳で藩主を治広に譲るにあたり、藩主としての心構えを示したもので、時代を超えて心すべき政治の理念を伝えています。私たちは、今こそ鷹山公に学ばねばなりません。 「伝国の辞」にこめられた鷹山公精神にあらためて深く思いを寄せるとともに、この碑を通して郷土の偉人鷹山公の思いが世界中の人々に伝わることを切に願います。


 実は、NHK大河ドラマ「天地人」で直江兼続に光が当てられるようになった結果、東北の関ケ原としての一大決戦であった長谷堂の戦いに関心が向くようになり、その趣くところ必然、上杉vs最上、あらためてその対立の構図が意識されるようになりました。どうもその背景があってか、32町白鷹山山頂サミットの席上、「伝国の辞」碑建立について大方の賛同を得たにもかかわらず、山形市及び上山市の協力が得られ難く、行政レベルでの実現は不可能との判断から出発した私どもの活動でした。

 そもそも私どもの活動は、南陽市在住であります齊藤の山形新聞投書に対し、直江軍の矢面に立って散った江口光清のまさに足元山辺町作谷沢の樋口和男町議が共感したところから始まります。鷹山公はそうした確執を超えて存在しておられます。400年をさかのぼる対立がいまだ尾を引いているとしたら、鷹山公の力によってその対立も吹っ飛ばそうと、あらためてこの活動の意味を考えさせられ奮い立ったのでした。その思いも「『伝国の辞』にこめられた鷹山公精神にあらためて深く思いを寄せるとともに、この碑を通して郷土の偉人鷹山公の思いが世界中の人々に伝わることを切に願います。」という結びには込められています。しかし本義はあくまでも「鷹山公の思いが世界中の人々に伝わる」ようにとの願いであり、志です。

 私どもは、キャロライン・ケネディさんが駐日大使の候補になっているとの報道を聞いたときから、これは「鷹山公の思いを世界中の人々に伝える」千載一遇のチャンスになるにちがいないと考えました。ケネディ大統領が尊敬する政治家として鷹山公の名をあげた話は広く知られるようになっていたからです。しかしここ数年来、事実の検証が得られないところから、米沢を中心に、「その話は都市伝説」という説が大勢になっていたのです。置賜人特有の遠慮、へりくだりの気持ちがあったのかもしれません。しかし私どもはその説に全面的には組せず、ケネディ大統領と鷹山公との結びつきが日本では広く語られ関心を持たれていることを娘さんのキャロラインさんに知ってもらっただけでも意義があると考え、大使宛にお手紙を差し上げたのが1122日のことでした。

 1128日、山形新聞を開いて驚きました。「父、上杉鷹山を称賛」との見出しがあったのです。そのために私どもの手紙がどうだったかということなどは二の次、三の次です。とにかく娘さんからケネディ大統領の鷹山公への関心を認めていただいた、そのことが何よりもうれしく意義のあることでした。

 まだ大使からの返信はいただいておりません。ただ、大使に鷹山公についてスピーチの中で言及していただいたことへの喜びと感謝の思いをお伝え致したく、1212日に第2信を差し上げたところです。

 私どもにとって、山形県はじめ米沢市、さらに山形市までもがケネディ大使招聘に向けた動き出しておられることに対し、ほんとうに力強くありがたく思っているところです。微力ながら私どもでお力になれることがあれば、出来る限りのことをさせていただくつもりでおります。つきましては、これまでの私どもの活動の経過と今の思いを知事に知っていただきたくお手紙差し上げる次第です。できることなら大使に除幕式に参列していただき、鷹山公の思いを世界発信する最高の機会としたいとの熱い願いがあります。もちろんその席には知事にもお出でいただかねばなりません。何卒御理解賜りたくお願いする次第です。どうかよろしくお願い申し上げます。

 末筆ながら、向寒の砌、知事におかれましてはくれぐれも御自愛の上、民心と一体となって御公務に御精励賜りますこと、衷心よりお願いお祈り申し上げます。

敬具


    平成251219


白鷹山に上杉鷹山公「伝国の辞」碑をつくる会

   会長  齊 藤 喜 一


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めい

「文書存在」との読売記事があった。これが18日、しかし今朝の山形新聞では「調査開始」。???
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20131218-OYT1T00545.htm?from=popin

   *   *   *   *   *

ケネディ元大統領「上杉鷹山を尊敬」文書が存在


 ジョン・F・ケネディ元大統領が1961年の大統領就任直後の記者会見で、「尊敬する日本人は上杉鷹山」と発言したことを記録した文書が存在していることが17日、分かった。


 在日米大使館(東京・赤坂)のカート・トン首席公使が、元大統領の長女キャロライン・ケネディ駐日米大使の山形県招請のため、同大使館を訪れた大沼瑞穂参院議員(山形選挙区)に明らかにした。

 元大統領の鷹山に関する発言を巡っては、米沢市の安部三十郎市長が先月25日の記者会見で、「言い伝えはあるが、映像記録や文書などの証拠がない」と述べていた。その2日後にケネディ大使が講演で、元大統領が鷹山を尊敬していたことを明らかにしたが、トン氏の発言により公文書でも裏付けられることになる。トン氏は文書の写しを大沼氏に渡すことも約束したという。

 17日に同大使館を訪問したのは、大沼氏と米沢市議9人。ケネディ大使宛てに招請状と共に米沢織のストールを、トン氏にはネクタイを贈った。トン氏は市議らに謝意を示し、「大使に伝える」と笑顔で話した。また、大沼氏には「鷹山に関する祭りはいつあるのか」などと質問したという。

 トン氏は20日、情勢調査のため山形県を訪れ、吉村知事と会談する予定。

(2013年12月18日12時45分 読売新聞)

by めい (2013-12-21 21:38) 

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