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「大嘗祭の本義」(折口信夫)(3)「神話世界」へのリンク [『古事記神話研究』]

折口の考え方に対して、京都 建勲神社宮司の講話のような批判がある(平成2年11月10日)。曰く、《大嘗祭の性質につきましては従来色々の説がありましたが、昭和3年に折口信夫博士が真床覆衾、天皇霊継承説を唱え、「大嘗祭の核心は天皇を天皇たらしめる根源的な威力である天皇霊を新しい天皇が大嘗祭でふとんにくるまって身につけられる秘密の儀式である」としました。・・・/ 私はかねてから、この学説に、一種の胡散臭さを感じておりましたが、先日、宮内庁の藤森長官が大嘗祭の内容を公表する考えはないが、誤った世評は正さねばならないと発表され、この折口信夫説はその根拠を完全に失った形となりました。》そして要するに、《国民がこぞって今度の天皇陛下の御代もいい御代でありますようにと色々なお供え物を持ち寄り、陛下がそれを神様にお供えし、後、お下がりを皆で直会でいただくというものであります。》と、一見わかりやすく着地する。しかし、折口の目が向かうのはそうではない。《大嘗祭は、平安朝に固定して、今日に及んだもの故、神代その儘、そつくりのものとは考へられない。吾々は、其変化のうちに、隠れて居る所を見たい》 昔のままのやり方そのまま今に伝わっているとは限らない。しかしそこからなんとか「本義」を読み取りたい。折口の文章から伝わるその思いに惹かれて最後まで読んだ。大嘗祭についての、理屈ではないイメージがたしかに自分の中に形づくられたのを感ずる。葦津珍彦が言っていた。古代人は、古代の論理で思考した。柳田国男の民俗学などでは、それをプレ·ロジックと云ふ。プレ·ロジックの思考法には、もちろん多くの欠陥もあり弱点がある。プレ·ロジックで思考したことには、 迷信や誤りも少なくない。しかし古代の神道や宗教を知るのには、プレ·ロジックを知る必要があるばかりでなく、そこには、往々にして現代ロジックよりも勝るものもあると私は思ふ。》(「皇祖天照大御神ー神道神話」)神代以来の最も重要な儀式を今に伝える大嘗祭は、「神話世界」にリンクする最高の手がかりなのだ。現在感覚で簡単にわかったつもりになってはなるまい。
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mespesadoさんによる経済談義(152)安藤裕議員の話 [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

https://www.youtube.com/watch?v=n5PMaRndREY&feature=youtu.be
三橋TV第160回【安藤裕議員に特別会計、建設業、自民党内のMMT理解、政権交代について聞いてみた】、じっくり聞いてまとめてみました。

①「特別会計の闇」は都市伝説。《特別会計も一般会計と同様、予算の編成に当たっては、各省庁の概算要求を受けて財務省が査定を行うとともに、一般会計とあわせて国会に提出し、審議、議決を経て予算として成立することになります。》財務省HP「予算編成・国会審議等における扱いについて」

②「天下り」批判は変な刷り込み。ルサンチマン?《30年以上勤め上げた農林行政のプロが「食料安定供給」事業のための機関に再就職するのは、何の問題もない。》

③財務省は「特別会計」が大嫌い。《「道路特別会計」で国交省がガソリン税で勝手に道路を作れたのに、2009年に「特別会計」から外されて「一般会計」に組み入れられた。その結果、いちいち財務省にお伺いしなければ道路が作れない。》

④建設業を救え!《公共事業の削減によって建設業は絶滅危惧種。立ちはだかる「予算の壁」。》《建設業の10年先を見据えた長期計画に立った予算編成を。》

《災害予算はPBの外に置かねばならない。》(その議論→https://www.youtube.com/watch?v=tNvPesa0euY

⑥「PB黒字化」の閣議決定破棄を目指す。《あと一踏ん張り、国民世論の盛り上がりを。》

⑦自民党の大多数が「現代貨幣の仕組み」を理解する可能性は?それとも「政権交代」の方がはやい?《多分、自民党議員が理解する方がはやいと思う。自民党議員と野党議員、理解のスピードは同じ。政治家は世論に敏感。財政再建を言う政治家の中にも「本当は財政再建論者だけれども、今は財政出動が必要」と言う政治家が増えてくると思う。理解は確実に広がっている。希望をもって訴え続けましょう。

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