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だれにもわかるmespesadoさんの話(2)銀行はもういらない? [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

祭り真っ只中です。昨年「これで最後」と思って務めた「箱添」役、またやることになり、無事生還です。今日はこれから5時出勤です。

ポピュリズムに開眼のmespesadoさんの新シリーズがすごいです。これまでだれもなし得なかったことに挑戦されようとしています。ゾクゾクしながら読んでます。

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22 名前:mespesado 2019/07/24 (Wed) 07:22:43
【銀行の存在意義について】
 未だに銀行は預金者が預け入れた現金を企業に貸し付けて信用創造が行われている、とほとんどの人は考えている。
 しかしそれは誤りで、預金者の預金とは関係なく、銀行は貸付を受けたい企業の開設している口座に貸し付け高を「印刷」するだけだ(いわゆる万年筆マネー)。つまり銀行が預かった預金が企業に移動しているわけではない。
 では、なぜこんな誤解が生じたのか。
 今を遡る半世紀前の1960~1970年代の高度成長期には、世の中は現金社会だった。例えばサラリーマンの給料のことを考えても、今では銀行口座への自動振り込みが当たり前だが、当時は「給料袋」というものに現金が入ったものをサラリーマンは直接上司から受け取って、それを家に持ち帰って、家庭によっては一度神棚に上げて「おとうさんの苦労」をねぎらったりしたものである。
 つまり、世の中がほぼ完全と言ってもいいような現金決済社会だったのだ。こんな時代に十分な預金ナシに安易に万年筆マネーで企業に貸し付けを行おうとしたら危なっかしくてたまったものではない。なぜなら、現金社会だから、いつ貸付先の企業が預金を降ろしに来るかわからないからだ。特に中小企業など、あらゆる決済を現金でやっていてもおかしくない時代だ。
 つまり十分な準備預金を積んでおかないと、たちまち資金ショートを起こして銀行が「黒字倒産」するリスクがあったのだ。
 これに引き換え、現代ではスーパーの買い物ではいまだに現金決済を好む人も多いけれど、あらゆる決済が現金ナシで行われる。そうなると、銀行が預金者から現金を預かる必要性は限りなく無くなっていく。というよりも、これだけ資金需要が無くなって利息が付かなくなったのだから、預金者も利息をあてにして預金しているのではなく、自動引き落としの決済のために口座に預金しているだけ、つまり財布代わりに使っているだけであり、もはや「貯金」ではなくなってしまっている。
 他方で肝心の借り手の方は、企業の内部留保の充実で、貸し付けを受けることの必要性も激減している。
 つまり、銀行の役割が激変しているということなのだが、これが完全キャッシュレス+全企業の内部留保の完全充実ということになると、銀行の存在意義が一体どうなるのかという問題を突き詰めて考えると面白いだろう。

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