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mespesadoさんによる経済談義(106)「国家の供給力」本位制/「貨幣レス社会」 [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

数年来講話の機会を与えられている南陽倫理法人会、その7月16日が迫っています。これまでは「宮内よもやま歴史絵巻」を題材にした話が多かったのですが、今年は「mespesado理論」をテーマにと考えているところです。先日義弟と語って、「国家財政を家計と企業会計と同じに考えることの誤り」まではすんなり通ったのですが、その先「そんなことしたらインフレで大変なことになる」で頭ごなしで議論ストップ。そこをどう打開しようかと考えあぐねていたところでの「国家の供給力」本位制。私にとってナイスタイミングです。

今、井上智洋著純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落』、半分くらい読み進めたところですが、《「限界費用ゼロ社会」「貨幣レス社会」への可能性》が大事なテーマになっていそうです。

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924:堺のおっさん:2019/07/12 (Fri) 04:32:17
>>910 メッさん
> 考えてみれば、現代の不換紙幣というのは「国家の供給力」本位制、とも
>言えるものですが、MSで新たに加わった預金貨幣というのは「銀行が保有
>する現金」本位制、とでもいうべきものです。
この定義、とても分かり易く(とはいえある程度の理解がないと…)
是非普及させていきましょう。

926:mespesado:2019/07/12 (Fri) 06:43:55
>>924
> 是非普及させていきましょう。
 エール、ありがとうございます。まず
 不換紙幣 =「国家の供給力」本位制
についてですが、私はMMTが「国家が通貨発行権を持つなら財政赤字は問題ない。財政破綻はありえない」などという点を強調するから、MMT批判者たちに「確かに通貨を発行すれば債務不履行にならないけど、そのかかわりインフレになってそれが抑えられなくなったらどうするんだ!」と再批判されるし、また一般人からは「赤字が問題ないなんて(家計や企業のことを考えたら)ありえない」と脊髄反射的に批判されるのです。
 私は人類(特に日本人)の本能に基づく「心配性」や「倫理性」がこうした批判を呼んでるのだと思うのです。それであれば、「~しなくてもいい」「~しても平気だ」じゃなくて「今までの~は方向が間違ってた。本当は~を大切にしなければ大変なことになるんだ」みたいな主張の方が受けがいいと思うんですよね。それには不換紙幣の特質として「いくらでも刷ることができる」などという「楽観的な」特徴ではなくて、「国家の供給力によって価値が支えられている」という特徴こそ訴えるべきだと思います。そうすれば、「増税で消費力を削いで企業の製品が売れなくなって企業は自動化の開発どころでなくなるし、予算を出し渋ってインフラ整備や教育水準が低く抑えれば結果として国家の供給力が毀損され、円の価値が暴落するから、PBに、基づく緊縮財政はやっちゃいけないんだよ」という「悲観的な」訴えの方が一般人の心に届くと思うのですね。
 本当はこういう説得の方がスジがいいことはみんなわかってると思うんですが、なにせ最近MMTを最初にアピールし始めたのが米国で、米国は「自国の供給力が十分でない」ため、不換紙幣が「国家の供給力本位制」によって価値が支えられてるんだよ、などと主張しようものなら「えっ?じゃあドルって危ないじゃん」とか反論されそうだし、そこで「実はドルだけは『基軸通貨であること本位制』だから大丈夫なんだよ」などと主張するのは、単に軍事力をバックにした特権を利用しているだけで、そこは「わかっちゃいるけどタブー」なんでしょうね。やはり日本が主張するなら日本の真面目で働き者という特質こそアピールすべきなんですよね。どうして日本人って自分達独自の理由でアピールしないで海外のマネばっかりしてるんでしょうね。これが「日本では末端の人達は優秀だが上に行くほどバ〇になる」と言われる所以でしょうか。次に
 預金貨幣 =「銀行が保有する現金」
の方ですが、どうも日本人の間でキャッシュレス化が進まない理由の一つとして「現金以外はオカネではない」という思い込みがあり、だからこそ政府には通貨発行権が無いと勘違いしたり、銀行からの借金によって信用創造の説明で銀行預金が増える話をしても「それオカネが増えたのとちゃうやん」という反応をされる。だから、MSの定義の話をしっかりした上で、銀行預金も確かにオカネである、そしてその価値を裏書きしている現物は確かに存在して、それがあたかも「兌換紙幣の裏付けが金である」のと同じからくりで「預金通貨の裏付けが現金である」という仕組みになってるんだよ、だから預金通貨はオカネなんだよ、と説明するのがよいと思うのです。

927:kenichi2409 :2019/07/12 (Fri) 07:17:36
メッサさん。
>>926
の件。
これは前にも投稿した事が、有りますが日本国でキャシュレスが進まない理由の一つに残高の改ざんが一瞬の内に出来る事を知っているからです。現在の日本国では、お金の多さで人間の価値判断をしているので、改ざん されると、日本国を最貧国へ、落とし入れる事が、可能です。ただでさえ、日本国は 666 が無いと売り買い出来ないように、画策されました(西洋の聖書)
七の神様は、お金を投げ捨てる預言をしています。お金は、無価値な偶像、木偶の坊 です。年金生活者が、お金を若者へ ばら蒔いて働かせよう、とする魂胆には、賛成出来ません。それは、例え若者へ同額のお金をばら蒔くと してもです。
言葉の魔術師モドキより

929:mespesado:2019/07/12 (Fri) 08:56:08
>>927
 kenichi2409さんのご指摘は鋭い点を突いていまして、今の日本のキャッシュレスの仕組みは「クレカ」有りーの「デビットカード」有り―の「交通系カード」有りーの「〇〇Pay」有りーの、とバラバラで、統一性も何もあったもんじゃありません。だから早く一種類に統合したい、と思うわけですが、そこがヤツラの思惑で、一本化すると、kenichi2409さんの心配事である「残高の改ざん」を「一瞬の内に」やられてしまう、という脆弱性が現実のものとなるわけですよね。
 ところで今デフレで、これはオカネの価値がモノの価値より高くなっている、と言われますが、むしろ世の中を見渡せば、無形物に限りますが、無形の商品はタダで手に入るものが非常に増えて来ています。ただ、有形のモノに対してタダというのは製造コストがかかるので、そう簡単には生じないとは思いますが、いずれ原料が無尽蔵にあり、個人でモノが自由に作れるような技術が進歩して来れば(3Dプリンタなんて、その予兆かもしれません)、モノの世界でもタダで手に入るものが多くなって、事実上「貨幣経済」が崩壊する可能性もありますよね。「キャッシュレス」ならぬ「貨幣レス」社会の到来です。
 まあ、そこまで行くにはいろいろ途中で大きなハレーションが何度も生じるとは思いますが、そういう世界も早く体験してみたい気もしますね。


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