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mespesadoさんによる1億人のための経済談義(96)「悪性インフレ」、日米の違い [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

mespesado理論のキモです。

日本では、《悪性インフレが起きた場合には、このモノやサービスの供給不足を解消することが先決であり、インフレ率自体の沈静化は二の次》。アメリカでは、通貨ドルの価値を支えているのは日本のような供給力ではなく、基軸通貨》なので、《自国通貨に対して「万一悪性インフレになったら?」という質問自体がタブー》

最後は、日本の「知識人」とやら!少しは自分の頭で考えたらどうよw》 です。

*   *   *   *   *

780:mespesado:2019/06/25 (Tue) 21:34:07

デフォルトとインフレ:定義なしのデタラメ論議
https://hatsugentoday.hatenablog.com/entry/2019/06/14/154828

 ↑このブログの人は安易なMMT批判者のハイパーインフレ論だけでなく、MMT論者によるインフレはすぐ沈静化できるという論も同時に批判している。
 これを見て思うことは、この筆者はそれなりにまともな議論をしているけれども、MMT批判者やMMT論者と同じ、もっと根幹の問題点にやはり気付いていないな、と感じた。それは、「悪性インフレは沈静化しなければならない」という先入観である。
 ハッキリ言って、インフレ率、すなわち物価上昇率それ自体はどうでもよい、と言える。ことの本質は、悪性インフレが発生しているときは、必ずモノやサービスの供給不足が生じている、という事実である。つまり、悪性インフレが起きた場合には、このモノやサービスの供給不足を解消することが先決であり、インフレ率自体の沈静化は二の次だ、ということだ。そのためには、例えば悪性インフレがある特定分野の供給不足から生じている場合は、その特定分野の供給力を回復することが最優先となるので、そのためにその分野にカネをつぎ込む必要があるのであれば、躊躇なくその分野にオカネを刷ってつぎ込むべきなのだ。その結果、局所的にインフレが酷くなっても、しばらくして悪性インフレを引き起こした原因である供給不足が解消すれば問題はなくなるからである。ただ、その間の悪性インフレによる富の偏りで生活が困窮する人が出てきたら、そこは緊急の富の再配分なり何なり、政府主導で対策をすればよいだけである。
 とにかく悪性インフレと聞くとすぐインフレ率を下げることしか頭が回らない理論はウンザリだ。

784:mespesado:2019/06/25 (Tue) 23:19:31

>>780
 日本におけるMMT論議で、悪性インフレになったらどうするか、という議論ばかりで、悪性インフレになっても本質は供給力の問題だから、そっちを先に解決しなければいけないという話になかなかならないのは何故か。
 思うにMMTが日本に入ってきたのは米国経由だからではないか。
 米国では、通貨ドルの価値を支えているのは日本のような供給力ではなく、基軸通貨であるという事実がドルの価値を支えている。しかし、基軸通貨だからドルを刷りまくっても悪性インフレにならない、という主張は一定の蓋然性を持っていても、仮に悪性インフレになったらどうする?という質問に対しては、日本の場合だと「それは供給力が失われた場合に限るから、まず供給力を回復するのが先決だ」と答えられるのに対し、米国の場合だと「それはドルが基軸通貨でなくなった場合に限るから、まずドルが再度基軸通貨になるのが先決だ」なんて、恥ずかしくて言えないじゃないですか。それに万一基軸通貨でなくなったら、どうやって基軸通貨に復活するのか。それはあまりにも政治的マター過ぎて、答えが無さすぎるw
 というわけで、米国にとっては、自国通貨に対して「万一悪性インフレになったら?」という質問自体がタブーになるので、悪性インフレになる原因を詮索した議論は避けなければならない。その結果、「悪性インフレを沈静化する方法」に話を限定せざるを得ない。
 そして何でも受け売りの日本では、米国のコピーで「悪性インフレを沈静化する方法」に(そうする必要もないのに)話を限定してしまっている、てなところじゃないでしょうかね?
 おい、日本の「知識人」とやら!少しは自分の頭で考えたらどうよw

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めい

《アメリカは金融立国政策から転換し、自国産業の再生を早急に達成しなければグローバル資本から自国民を守ることができなくなる。》!

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796:堺のおっさん:
2019/06/27 (Thu) 06:39:23

FBの「Libra」リリース発表でビットコイン急上昇1万2800ドルに 仮想通貨市場に革命か?
https://sptnkne.ws/mKmy

>フィッチのアナリストらの列挙する「Libra」の優位性の中で特出しているのが、
>「Libra」が信用資本の準備通貨バスケットと連動しており、これによって
>価格の安定を維持し、すでに存在する仮想通貨によくみられる投機を回避できるという点。

どのように、準備通貨バスケットと連動しているのかは不明だがFBというグローバル資本が投機商品に過ぎない仮装通貨分野へ本格的進出。
ドルが基軸通貨から転落する前に自前のグローバル仮想通貨を確保しようという。
いずれアマゾンなども追随すると思われる。
そうなると、ドルの凋落→基軸通貨からの撤退というとんでもない
世界構図の変化を後押しする効果もある。
このことは、ドルの基軸通貨体制を維持するために世界の警察でもなければならなかったアメリカの変革を進めるトランプの「アメリカ・ファースト」政策をさらに後押しする。
アメリカは金融立国政策から転換し、自国産業の再生を早急に達成しなければグローバル資本から自国民を守ることができなくなる。
生産力の裏付けが、自国通貨(ドル)には希薄だからだ。

798:堺のおっさん:
2019/06/27 (Thu) 06:47:48

米国の政府債務が新たに記録を更新すると予測される
https://sptnkne.ws/mKkf

>>796とも関連するが、アメリカでも「政府債務」の上限を制限する法律を改正し、上限をさらに引き上げるという動きがある。
注目しておきたい。
アメリカが世界の警察をやめるという政治とアメリカを再生させるという経済政策はコインの裏表。
米中の経済戦争もこの構図の中で見ていくと見え方が変わる。


by めい (2019-06-27 07:16) 

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