SSブログ

6年1組からの感想を読んで [教育]

6年1組感想DSC_1464.JPG6月5日、宮内小学校創立147周年記念「鍾秀学講座」、6年1組での授業の感想文が届いた。昨年は若い先生の担任クラスで、何が飛び出すかわからないスリルある展開だった。そのため終わってから未練たらしくこっちの言いたかった事を改めて整理して手紙に書かねばならなかったのだが、今回はベテランの先生でしっかり固まったクラス、概ねこちらで思った通りに進めることができた。

30人の感想を集計してみると、●宮内音頭18 ●人口の変化10 ●製糸3 ●鉱山 ●須藤永次1 ●戦争(東京大空襲)1 で、宮内音頭が圧倒的だった。「もっと知りたい」と書いてくれたのが6人あったのがうれしかった。もっといろいろ感想を書きたい人もあったと思うが、見事に全員決められた用紙枠にきっちり収まっていた。担任の指導が実によく行き届いていると見た。

さて、別のところにも書いたが、「日本の教育はどこがおかしいんだろう」が酒席で話題になって以来そのことが頭にあり、折しも二つの指摘に行き当たった。
学力世界一の国"フィンランド"と日本の教育方法の違いから。《日本の子供は、情報や知識をただ受け取るのは得意ですが、それを元になにかを考えたり、自分の考えを生み出したりすることが苦手なようです。そのため、考えることが面倒なのでやり方だけを教えてもらいたいという生徒が多いそう。/テストは、教えられた知識をただ解答するだけで、点数がもらえるというシステムになってしまっていることからも、その現実が伺えるでしょう。/日本の教育は詰め込み教育と言われますが、生徒自ら考えて発する力が劣っていることが問題となっています。》
②栗本慎一郎『パンツをはいたサル』から。近代科学の影響の最も大きなものは、人間が人間の精神を信じることができなくなり、その外に外部的な真実があると考えるようになったことである。・・・私たちは、学校で教えられたことが真実であり、自ら身体的に感覚することは真実でないと、強く押し付けられるられることになった。現代の少年非行や暴走族が問題になったとき、こうした客観主義者たちはつねに、正しい道徳を彼らに教えなかったからだとか、小学校や中学校でより良い道徳教育を教えなかったからだと言う。しかし、これは完全に誤っている。そのような外的な知識を彼らに押しつけること自身が、彼らの反発を生んでいるのである。・・・近代社会は、普遍的な人間の社会が、癌にかかったようにねじ曲がってしまった社会なのだ。・・・新しい科学的発見は、けっして学校化されてしまった社会のそのまた学校で積み重ねられた教育の結果生まれるものではなく、ヒトの、あるいは科学者の深層の知によって、問題が与えられ、解決が与えられる、ということなのである。もし、あなたが新しい発見の方法を求めるときには、あなた自身がすでにもっている内知に依拠すること、それ以外に方法はないのである。》
自分自身振り返って、大学までの教育で「身に付く勉強をした」と言えるのは、大学紛争のおかげで留年した2年間だった。その2年間、全く自分の思いどおりにできたほんとうにぜいたくでありがたい2年間だった。学校の管理から離れてはじめて「自分の」人生が始まった、今思えばそんな気がする。
というわけで、6年1組のみんな、私の話を聞いて「もっと知りたい」と思ったとしたら、「ほんとうに身に付く勉強」はそこから始まるのです。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:学校

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。