SSブログ

mespesadoさんによる1億人のための経済談義(73)「ブラック企業」 [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

「官と民」の問題は、東北一郎会の議論の根底に流れる問題でした。この問題は「知(理屈)と情(自然)」「顕在意識と潜在意識」「アカデミズムと自己納得」「マスコミとネット社会」・・・さらに「オカネと霊性」まで、いろいろ図式化されそうです。その優位性は「前者→後者」で決定的、と私には思えています。

mespesadoさんとkenichi2409 さんのやり取り、mesさんの「本質を知った」経営者出身の政治家》出現待望論に、kenichiさんが《若者系経営者は、自らが率先垂範 出来る会社の在り方を模索し、仲間内で会合をガンガン開催中です。/しかも、最近は、雨上がりの竹の子状態です。》と応えます。《やらされ仕事、上から目線での押し付け仕事、多分いつか離反》するのです。「前者→後者」の所以です。

*   *   *   *   *

568:mespesado:2019/05/29 (Wed) 23:27:27

「馬の眼@技能実習制度 廃絶運動なう@ishtarist」さんの連ツイ:
https://twitter.com/ishtarist/status/1132994628712509446

> 賃金を上げると企業がやっていけないと言うけれど、基本的な認識とし
> ては間違っている。
> 企業が賃金を上げると、貯蓄と税金を差し引いた残りが個人消費となり、
> その分企業の売上が増えるんだよ。
> そして企業の売上が増えた分、さらに賃金が上がる。より高い水準の労
> 働分配率で均衡する。

> こうして、企業の売上も、労働者の賃金もアップする。言い換えれば、
> 賃金を上げれば名目GDPは上昇する。そのうちどれだけインフレが起こる
> か、逆にいえば実質GDPが上昇するかは、その賃金アップの過程において
> どれほど生産性が向上するかに依るだろう。

> 現状の日本は需給ギャップが大きいので、労働者の賃金が上がっただけ
> で労働生産性は確実に向上する。円滑にお金が循環することによって、
> 労働者単位時間あたりの付加価値はあがるからね。

> わかりやすく言えば、居酒屋がガラガラよりも混んでる方が、労働者1人
> あたりの売上はアップするよね。

> もちろん、需要のことを度外視しても、日本企業の労働生産性は低いわ
> けだけど、まずは労働分配率の低さに起因する需給ギャップを解決する
> 方が先決だわな。

> ってのは、今の段階で、「働き方改革」によって労働生産性を向上させ
> ても、個人消費が頭打ちで売上が伸びる余地がない以上、企業のリスト
> ラと賃金抑制の口実になるからね。その分個人消費が減って、景気は低
> 迷し、デフレが加速する。

> まあ、これはあくまで理論的な話であって、現実には「ただ」最低賃金
> を上げても、経済の好循環には繋がらない可能性が高い。

> 理由はいくつもあるけど

> ①最低賃金が上がっても、企業は非正規を「定額働かせ放題」の正規雇
> 用に切り替えるか、外国人労働者へ転換するため給与総額は増えない。

> ②仮に給与が増えても、社会保障不安などから所得増加分の多くが貯蓄
> に回る可能性がある。

> ③給与所得が増え、個人消費が増えて、企業の売上が上がっても、企業
> が給与として労働者に還元するとは限らない。むしろ忙しくなった分、
> 労働者に長時間の不払い労働を強いる可能性が高い。

> 僕が言ってることはおかしい?

> うん、もちろん、法律上は、最低賃金は正規雇用にも外国人労働者にも
> 適用されるから、確かにおかしなことを言ってるよ。

> でも、現実そうなってるんだよ。

> だから最低賃金を上げる「前」に、労働基準法を厳守させる制度改革が
> 必要だと言ってるんだよ。

> 勘がいい人はここで気づいたと思うけど、ここで言ってることは、最賃
> アップだけにとどまらない。
> むしろ、労働基準法さえ完全に無視される現在の労働環境では、「すべ
> ての」経済政策・金融政策(の乗数効果)が無効化されるということ。
> つまり国の支出が労働者に回らず、資本家のポッケに直に流れる。

> 国の支出が労働者に回らず、資本家をただ肥え太らせるだけ。それを可
> 能にしているのが、
> ①サービス残業
> ②多重下請
> ③労働者派遣

> おそらくこの3つだ。

> この搾取とタカリ体質こそ、どれだけ財政出動しても景気が回復しない
> 構造的な原因だ。

> こういう構造的な問題を無視して、「緊縮財政か積極財政か」を議論し
> てもムダだよ。そのどちらにも答えはないんだから。

> 国家財政が悪化するには悪化するだけの原因がある。それを改善するた
> めには、まずその構造的原因を解決しなければならない。

> 経済学者も野党政治家も、見事に「サービス残業」「ブラック企業」と
> いう、日本経済における最も深刻かつ根源的な問題をスルーして、経済
> 政策だのなんだの提言してるの、これ、なんなんだろうな。

> まとめサイト見ていても、ツイッター見ていても、いわゆる無党派層が
> 最も関心を抱いている社会問題がブラック企業なのは明白だ。

> リベラルクラスタの政治ツイートはMAX5000リツイートぐらいだが、ブラ
> ック企業問題は10万リツイート近くいく。これに匹敵するツイートを稼
> ぐ社会問題は存在しない。

> ブラック企業問題は、

・それほどまでに蔓延している社会問題だということでもあり、かつ、
> ・最も無党派層を味方につけることができる社会問題である。さらに
> ・日本経済における最も鍵になる問題で、
> ・日本国憲法と、あるいは安倍による改憲とダイレクトに繋がる社会問
>  題だ。

> ここは、本当にれいわ新選組も、共産党も、スウィートスポット外し続
> けてる。

> サービス残業およびブラック企業の問題は、正しく労働問題ではあって
> も、決して「働き方」の問題じゃないんだよ。
> 企業が、法律と契約に則った正しい賃金を支払ってないという問題なん
> だから。

> 「労働」問題と、「働き方」の問題は違うんだよ。「働き方」と言った
> 場合、そこでは権力や資本の問題はすべて隠蔽されて、労働者自身の問
> 題へと還元されるからね。

> せめて野党は「働き方改革」という土俵に乗らないでくれよ。そこじゃ
> ないだろう。

> 「共産党はブラック企業問題に取り組んできただろ」。うん、そのとお
> り。

> だけどね、その経済政策上の、あるいは選挙戦略的な重要性は、理論的
> に理解してないよね?

> むしろブラック企業問題一点突破ぐらいで、選挙に勝てるぐらいのキー
> ポイントなのにね。

 この馬の眼さんは企業を悪者扱いしていて、ブラック企業問題の方が「緊縮財政か積極財政か」よりも大事だとまでいう。
 典型的なルサンチマンのサヨク的意見ですね。まず冒頭からしておかしい。

> 賃金を上げると企業がやっていけないと言うけれど、基本的な認識とし
> ては間違っている。
> 企業が賃金を上げると、貯蓄と税金を差し引いた残りが個人消費となり、
> その分企業の売上が増えるんだよ。
> そして企業の売上が増えた分、さらに賃金が上がる。より高い水準の労
> 働分配率で均衡する。

と言うが、これって典型的な「合成の誤謬」でしょう?
  そりゃ、国全体で言えば企業が「一斉に」賃金を上げれば企業の売り上げが伸びて賃金が上がるかもしれない。しかし、個々の企業から見れば、自分の会社が率先して賃金を上げると、自社だけコストアップになって収益が減り、倒産リスクが高まる。自分の会社が賃金を上げた分は、他の企業の売り上げにも貢献するか ら、「最初に賃上げした会社がバカを見る」ことになる。
 つまり、馬の眼さんが言っていることは、所詮企業を経営したことがない人の「机上の空 論」なわけです。企業と個人の家計ってほとんど同じだから、もし馬の眼さんがそんなことを主張するなら「あんた、自分が率先して沢山買い物するかい?みんながたくさん買い物すれば企業の売り上げが伸びて賃金が上がるよ」と言われたら「そんな金ねえよ」と答えるでしょう。でもこの人が主張している「企業は賃上げしろ」論はそれと同じことなんですよね。
 この種の「合成の誤謬」から抜け出すためには、政府による施策が必須です。そのためには、まず「企業の負担なしに賃上げができる」ようにする必要があります。同様に、「消費者は負担なしに今より買い物ができる」ようにする必要があります。
  供給力が低かった時代は、そんなことは夢物語の戯言、もっとはっきり言えば不道徳の極みだったわけですが、信用収縮と緊縮財政で世の中のオカネが減って生じた今の不況下では、政府が企業にも消費者にも「タダで」オカネを配るしか方法が無いんです。ただ、いきなりベーシックインカムのような「不労所得」でス タートするのがモラルハザードを起こすというのなら、「負の消費税」的なオカネの給付として、企業の支払う賃金に国が補助をするとか、消費者が買い物するときに代金の一部を国が負担する、といった仕組みが必要です。
 と言うわけで、馬の眼さんのような「ブラック企業問題」の方が「緊縮財政か積極財 政かよりも大事」というのは正反対。まずは「緊縮」を止めて、「負の消費税」のような「積極財政」を行う方が先。それでも賃金を出し渋るような不埒な企業 があれば、そこで初めて制裁を加えるのでいいんじゃないですかね?


569:kenichi2409 :2019/05/30 (Thu) 01:53:47

メッサさん。
>>568の件。
会社の経営や経理計算に関わっていた小生からすれば、総論賛成、各論反対です。
社会主義と資本主義では、経済サイクルが土台違います。
欧州や米国の経済サイクルの何倍ものスピードで日本国は回しているのです。
但し欧州や米国より、社会主義国家の経済サイクルは、更に、ゆっくり回っています。
それに、ケンチャナヨ(この位で、良いだろう)の海外系経営者と物事を追求する日本人系経営者では、妥協点が違います。
表面上に現れる現象だけ見ていれば、対策方法を間違えますよ。
お金が無いと言って経営者が自殺するのは、グノチョウですが。
その点では、中国人、韓国人経営者を見習わなければ駄目ですね。
言葉の魔術師モドキより

570:kenichi2409 :2019/05/30 (Thu) 02:18:05

>>569の続き。
米国人も、欧州人も、日本人も、中国人、韓国人も人間と言う枠組みでは、大差がアリマセン。
体力や能力も同じ事です。
では、経済サイクルが何倍も、違えば何が起こるか理解出来ますか?
単純に言えば3倍の早さで経済サイクルを回したければ、3倍の時間、若しくは3倍の人員が必要不可欠です。
技術革新が有ろうが無かろうが、同じ事です。
それに、関係する時間なり、人員を宛がう必要が有ります。
妥結点を何処に置くか?
C級品を出荷する企業と、A級品や特級品を出荷する企業では、どちらか大変か、理解出来るハズです。
ブラック企業の製品は、大抵、安価で、大量生産され、世界各国で売られている事でしょう。
キャメロン監督のタイタニックの映画有りましたが、上流階級だけ、表面上に現れる現象だけ見ていれば、下支えしている底辺の人々に、実際には、何が起こっているか、分からなく成ります。
言葉の魔術師モドキより

574:mespesado:2019/05/30 (Thu) 07:08:54

>>569 >>570
 kenichi2409さん、貴重なご意見ありがとうございます。

> 総論賛成、各論反対です。
 いや、まさにそのとおりで、政府がマクロ経済の観点からまずやるべきは、この「総論」の方ですから、おっしゃるとおりです。
 で、問題は「各論」の方です。
 私が(じゃあお前が経営者だったらできるのかよと言われれば自爆してしまいますが)いつも言っている「ベンチがアホやから」という部分ですね。
 会社を経営するならそれなりの力量・才覚が必要で、労働者として優秀だというだけでは、そのままエラくなったって経営者として力が発揮できるとは限りません。しかもkenichiさんがおっしゃるとおり、日本人は、先進国の中でも特別で、

> ケンチャナヨ(この位で、良いだろう)の海外系経営者と物事を追求す
> る日本人系経営者では、妥協点が違います。

> C級品を出荷する企業と、A級品や特級品を出荷する企業では、どちらか
> 大変か、理解出来るハズです。
> ブラック企業の製品は、大抵、安価で、大量生産され、世界各国で売ら
> れている事でしょう。

↑の事実を忘れちゃったのが、日本で新自由主義が跋扈し始めて、金儲けができればよい、コストダウン競争で、部品を日本で調達するより安い海外(途上国)の労働者に下請けで作らせた方がいい、と目先の利益を追っ駆けた結果がこのザマです。
 ブラック企業というと、すぐワタミみたいのを連想する人が多いでしょうが、実はトヨタで経営が不振になった頃に、有名な「カンバン方式」というのを編み出して、労働者の作業の「ムリ・ムラ・ムダ」を徹底的に「カイゼン」するという手法が編み出され、その手法が成果を上げたと言うので、同業の自動車メーカーのみならず、あらゆる業界に瞬く間に広がりました。
 しかし、この手法は自動車業界という、製造業でありながら例外的に人手に頼る部分が意外に多いような業界だからこそうまく行ったのであって、自動化が進んだ製造業や、まして製造業以外の業種では効果が出ず、単なる労働強化で終わったという印象です。つまり、ことの本質を見ないで効率化の方法をマネしたために、あらゆる業種がブラック企業化してしまったわけですよね。
 つまり、このような企業の生産性と労働環境を共に満足させる方法というのは人のマネではうまくいかないもので、やはりA級品を作ることにとことんこだわるという日本独自の「製造業観」をしっかり踏まえたうえで、マクロな経済環境とも両立するような経営手法を持った経営者を育成するにはそれなりの育成のための背景が必要です。これを政治家に期待するのはかなりムツカシイが、官僚に任せるのはもっとムリです。なので、もっと「本質を知った」経営者出身の政治家(多分トランプもそういう人なんでしょう)が増えるといいですね。しかもマクロ経済としては緊縮脳に染まらないような人が。ちょっと無いものねだり過ぎますかね?

576:kenichi2409 :2019/05/30 (Thu) 09:08:16

メッサさん
>>574の件。
やっぱ、メッサさんは、メッサ凄いと思いますよ。
経営者へ会社としての、改善提案を出しても、梨の礫(つぶて)ですから。
クレーム対応は、更なる飛躍を目指す為の基礎です。
各国が、如何にして、幸せ者を増やすか?
それぞれが、考えているなら良い方向へ向かうのでしょう。
でも、特権階級や、一部だけを富ます考え方なら格差は、更に広がるかな。

大人に支配されない為に何が必要か?
若者系経営者は、自らが率先垂範 出来る会社の在り方を模索し、仲間内で会合をガンガン開催中です。
しかも、最近は、雨上がりの竹の子 状態です。
全体的に言える事は、実際の経験者であり、小規模企業です。
一人一人のレベルアップと、自分が本当は、何をしたいのか?
何だったら、もっと時間を使いたいのか?

やらされ仕事、上から目線での押し付け仕事、多分いつか離反します。
道州制も同じ事。
リーディングカンパニーが有って、賛同する仲間が増え、それが村、町、県、近隣道州まで。
更には、国家全体を巻き込んだ処まで落とし込めるか?
その辺りまで問われていると思います。
一気に閾値が上がったかな!?
言葉の魔術師モドキより

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。