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mespesadoさんによる1億人のための経済談義(番外22) 「道州制」をめぐって [mespesadoさんによる1億人のための経済講]

「令和」の日本がどうなるのか。そのイメージがくっきりと浮んでくる、読んでいてゾクゾクする議論が「放知技」板で展開されました。亀さんが絶賛されているように、出世外人さんの「日本史図式」がすごいです。日本の歴史を学ぶとき、この図式が頭に入っているといないとでその理解度はまったくちがってくるはずです。日本人の共通理解になっていいと思いました。小学生の歴史の時間から教えるといい。その出世外人さんの見立ては《「令和」時代はどちらに向くのかというと、やはり地方分権化の方向で、「道州制」的な体制は自然な流れに思えます。/グローバリズムがオールドファッション化し、ネオコンが弱体化、トランプ氏やプーチン氏など、非介入路線のリーダーが世界を守っています。日本も、国内をしっかり固めて、日本を取り戻す、調整の時期に入る、といったところではないでしょうか。》納得です。

*   *   *   *   *
340:堺のおっさん:
2019/04/12 (Fri) 04:42:46

維新、道府県議選で関西以外全敗 地域政党に戻る危機感
https://rdsig.yahoo.co.jp/media/news/photo/article/title/RV=1/RU=aHR0cHM6Ly9oZWFkbGluZXMueWFob28uY28uanAvaGw_YT0yMDE5MDQxMS0wMDAwMDA0NC1hc2FoaS1wb2w-;_ylt=A7dPiqC7jK9cTmsAfDQSmuZ7

大阪以外の地方選まで精査できていないが、
大阪以外の都道府県議選では維新は全敗であった。
実は、大阪の府議会選挙区は大部分が小選挙区の一人区。
ここで維新は全勝。他府県との違いではこれも大きかったかと。
この点は誰も語らないが、選挙区が及ぼす影響力は大きい。
さて、数は力なりではあるが、それが働いたわけでもある。

鈴木浜松市長、事実上の敗北 4選も自民躍進…住民投票もふるわず
http://search.yahoo.co.jp/r/_ylt=A2Ri8FAmk69cJzwALweDTwx.;_ylu=X3oDMTFnNHE3ZHU1BHBhdHQDBHBvcwMyBHByb3ADbmV3cwRxcAMEc2MDU0NERARzZWMDc2MEc2xrA3R0bA--/SIG=12ieua0e3/EXP=1555111142/**https%3A//headlines.yahoo.co.jp/hl%3Fa=20190410-00000594-san-l22

こちらの結果も面白い。
市を分割して静岡県に直結する特別区に解消するという話ではないが、
政令市内の行政区を7から3へと統合する案で
鈴木市長は市長選では勝利したが、減区案の住民投票では負けた。
この減区案はスズキ会長の悲願らしいが、
私からすれば、世界的規模のメーカー会長でも、
何でこんなチンケな視点なんだろうかと。

国に比べれば大した財源もない都道府県や政令市を
いじったところで何ができるか?
せいぜい、地域特有の利権構造が変わるくらいだろう。
地方の再生には日本をどうするのかという視点で考えなければ、
節約・緊縮でしかない路線が、改革と称して闊歩することになる。
全ての解決策などと言うものはないが、
やはり、道州制への国家再編はいずれ政治日程に上ることであろう。

346:堺のおっさん:
2019/04/12 (Fri) 18:12:57

ここの所、道州制を盛んに書き込んでいるが、
反応がないので、少々がっかりしている。
日本を取り戻す、と言う日本とは何だろうか?
明治のそれではない。
私は、國體と政体の二重構造には道州制こそふさわしいと思う。
明治以前の日本で中央集権的であった時代はほとんどない。
だからこそ、国家としての統一を保つために國體は必要でもあった。
権威と権力は並立するが、権力もまた、真の意味で一元的ではない。
中央集権国家は、國體の権威の意味合いが薄れてしまうのである。
そして、分権国家は権力を分散することで地方が競い合ってこそ
存在意義を発揮する。
我々現代の日本人は、中央集権国家を当たり前と思っているからこそ、
分権的な国家像が想像できない。
中央政体は国防・経済金融など、統一的に運用しなければならない課題に集中し、
地方政権は産業・生活に注力していく。
こうした棲み分けの中で、國體は本当の意味を持てるだろう。
日本を取り戻す意味を現代に限って考えては、大きな落とし穴に落ちる。

347:猿都瑠 :
2019/04/12 (Fri) 20:22:32

>>346
道州制、恐らくそれが具体的に何なのか、そしてそれでもどう変わるのか。
そこにピンと来ないのかもしれませんね。
都道府県や、地方の枠組み、市町村、そして政令指定都市やら中核市、そのような枠組みなら今まであったので何となく分かると思いますが。
都道府県と国の間の権限を持つ、例えばアメリカの州に近い制度と言えば良いのかとか。
堺のおっさんが見てる俯瞰したヴィジョンを思い描ける方は、まだまだ多くないのかなと。

349:出世外人 :
2019/04/12 (Fri) 21:11:28

堺のおっさん様
>>346
中央集権と道州制(地方分権)ということで、ふと考えたことです。
日本における中央集権制というのは、奈良時代に大宝律令・公地公民でいったんがっちり構築され、その後ズルズルと崩壊、ほとんど形骸化していたところで、約1000年ぶりに明治維新の王政復古により劇的に復活しています。
その意味では、明治前の歴史で、中央集権的な時代はまれだったといえるでしょう。
ただ、少し詳しく歴史を振り返ってみると、地方分権的な基調・趨勢の中で、時々「中央集権」的な体制が回復し、「地方分権」的な体制と振幅するような形で交互に繰り返す、一種の運動性・周期性があるように思えます。

 *大和政権草創期:分権的
    ↓
 *奈良時代~平安時代中期:中央集権的(大宝律令制定 現在に続く徴税機構と官僚機構の成立)
    ↓
 *平安時代後期~鎌倉時代:地方分権的
    ↓
 *建武親政:中央集権的
    ↓
 *室町時代~戦国時代:地方分権的
    ↓
 *織豊期:中央集権的
    ↓
 *江戸時代:地方分権的
    ↓
 *明治時代:中央集権的
    ↓
 *大正時代:分権的(大正デモクラシー)
    ↓
 *昭和・平成:中央集権的(大政翼賛、国家総動員法)、グローバリゼーション

日本の中央集権化は必ず、戦争、貿易、海外文化の流入など、対外的な「ストレス」がきっかけになっている点が特徴的だと思います。
要は、対外的なショックに対して、国をまとめて対応しなければ、ということでしょう。

 *白村江の大敗⇒奈良時代(公地公民・大宝律令)
 *元寇⇒建武親政
 *南蛮文化、キリスト教の流入⇒織豊期
 *欧米列強、開国と文明開化⇒明治維新
 *敗戦とアメリカナイゼーション⇒昭和

しかし中央集権のデメリットというのは、
とにかくそのシステム=官僚機構の維持コストが非効率で、民衆を苦しめる点です(民衆は巨大な官僚システムのほとんど「奴隷」)。

 *奈良時代:租庸調を都に運ぶ農民が途中で野垂れ死に
 *建武親政:「此頃(このごろ)都ニハヤル物・・・俄大名 迷者 安堵 恩賞 虚軍(そらいくさ)・・・」
 *織豊期:検地、手伝普請、朝鮮出兵
 *明治期:徴兵制(江戸時代までは年貢が厳しい地方でも、命まで取られることはなかったが、命が税として取られる時代に!)
 *昭和期:軍隊(最大の官僚機構)が肥大化して、国がひっくり返る。一方、敗戦で一応は建前上、民主化したことになっているが、官僚は国家総動員法の旨味のある部分はしっかり残した。
 *平成期:財務省を筆頭に特殊法人、日本版DSが国富を蚕食。

一方、地方分権的な時代の特徴はというと、国富の源泉である「文化力」が非常に高まる点ではないでしょうか。
これは、中央集権システムを維持するためにロスになっていた富が、国内の各階層に効率的に還元されるためでしょう。

 *平安時代後期;国風文化の隆盛
 *鎌倉時代:鎌倉仏教(日本オリジナルの思想)成立、仏像、刀剣など美術・工芸の水準も歴史上ピークに
 *江戸時代;民衆の識字率は世界最高の7~9割

それでは「令和」時代はどちらに向くのかというと、やはり地方分権化の方向で、「道州制」的な体制は自然な流れに思えます。
グローバリズムがオールドファッション化し、ネオコンが弱体化、トランプ氏やプーチン氏など、非介入路線のリーダーが世界を守っています。
日本も、国内をしっかり固めて、日本を取り戻す、調整の時期に入る、といったところではないでしょうか。

351:mespesado:
2019/04/12 (Fri) 23:37:24

>>346 >>347
 今の都道府県が江戸時代の藩のような独立性がなく、その県庁所在地の力が弱いことが問題なんでしょうね。
 そもそも、この「県庁所在地」という言葉、何とも情けない。日本の「首都」である東京を「国会所在地」あるいは「省庁所在地」と呼ぶようなもので、全然中心的役割を果たしているという印象がないし、実態としても無い。
 東京一極集中を是正するためには、「地方活性化」などといくら美しいことを言っても、イノベーションを起こす資本が集まらなければ経済活性化には至らない。一方で政令指定都市というのは、確かに都市としての規模は大きいが、都市同士で比較すると東京の方が資本効率がいいからやはり東京に集約されてしまって、やはり経済的に盛り上がらない。
 だから、政令指定都市レベルの都市が、ある領域の「首都」になっているような自治体(これを「州」と呼ぶことにする)を作って、その一つ一つが「独立採算的」に資本を効率よく集めて産業を起こし、その「州都」が各州における「東京」の役割を果たすような仕組みにしないと真の「東京一極集中の是正」はできない、ということなんでしょうね。このようにして日本を複数の半独立な「州」に分割したとき、あまり独立しすぎてバラバラにならないように、「権力」ではなく「権威」的支柱として「國體」である天皇が存在する、というのがよい、ということでしょうかね。

352:mespesado:
2019/04/13 (Sat) 00:46:55

>>351
 そういう意味では、大阪維新のような「大阪市を大阪府と併せて大阪都にする」というだけでは景気向上策としては全然意味が無くて、大阪都を作るなら作るでよいが、それを例えば「関西州」もしくは「近畿州」という州を作って独立経済圏とし、大阪都をその州の州都にする、というところまで行かないと意味が無い、ということなんでしょうね(ただ関西はちょっと複雑で、そんなことをすると京都が文句を言いそうですけどね)。

353:mespesado:
2019/04/13 (Sat) 00:54:57

>>352
 あ、それから堺のおっさんは、互いに「競いあって」ということをおっしゃっておられましたが、「競争」はあまり本質ではなく、「独立採算」ということこそが大事でないかと個人的には思うんですよね。あまり「競争」を強調しすぎると、州同士の人材の取り合いで、日本人ってっすぐ目的と手段をはき違えて真剣になり過ぎるから、最悪「州を跨ぐ移住の禁止」とかやりかねないw。
 それより「他の州の援助に依存しない」ことが大切かと。でないと、援助の仕組みを作った途端にそれが新しい「利権」を生み、是正したくてもできなくなるからです。

354:mespesado:
2019/04/13 (Sat) 01:16:38

>>353
 一つの案ですが、いっそ日本の首都は京都に遷都してしまって、「東京」は「関東州」の州都に、「大阪」は「近畿州」の州都にする、っ ていう手もありかもですね。そもそも法律上は東京は首都と定義されていないらしいですから、首都を京都にさりげなく戻し、天皇陛下にも京都御所に移っても らう。そもそも今の皇居なんか、もともとは江戸城で、天皇の臣下たる「征夷大将軍」の居所に過ぎなかったのですから。

355:亀さん:
2019/04/13 (Sat) 02:56:52

>>349
出世外人さん、目から鱗お見事です。
藤原肇氏が何かの自身の本で、道州制を取り上げていたのを朧げに覚えていますが、あれは何の本だったでしょうか…
ともあれ、その藤原氏が考えていた道州制は、以下の記事からも考えの一端を窺い知ることができます。
__________
  九州で何回も乗り換えたお陰で感じたことは、JR九州の列車は実に色彩が豊かであり、ヨーロッパにいるような幻想を漂わせている。赤い〔かもめ〕や銀色 の〔にちりん〕だけでなく、途中ですれ違った黄色やブルーの車体の列車とか、原色で塗り分けた〔ハウステンボス号〕もあり、駅員の制服まで襟に赤の縁取り がある点でも、本州と色彩感覚の違いを強く印象づけられた。九州人がこれほど独自性を出す能力を持つのなら、中央集権的な東京の政治を拒絶して独立し、太 宰府か阿蘇高原に九州府を作って首都に決め、新邪馬台国として独立したらどうだろうか。そうすれば県知事たちが東京に陳情に行かずに済むし、道州制よりも 更に弾力性を持つ連邦国家として、日本が再生する足掛かりが出来るのではないか。
http://fujiwaraha01.web.fc2.com/fujiwara/article/kyushu02.htm
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
同じく、藤原氏は小室直樹との対談本を出しているが、それを読んだ一読者が以下のような感想をもらしていました。
__________
道州制(連邦制)の効果に以前は懐疑的でしたが、リパブリックな制度にするには、日本的には意外にいいんじゃないのとか思いました。現在の日本の民度では可能と思います。
http://www.asyura2.com/12/senkyo134/msg/757.html
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>354 mespesadoさん
> 首都を京都にさりげなく戻し、天皇陛下にも京都御所水面下では進んでいるようです。

亀さん@人生は冥土までの暇潰し

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