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AIシンポジウム(3) AIの先 [IT社会]

今回のAIシンポジウムの講師陣、初めて聞く名前ばかりだったが、AIについては当代一級の方々であったことを昨日の記事を書きつつ知った。パネルディスカッションのファシリテーター佐藤恒平氏の仕切りも見事だった。ただ、私の当初の期待に応えてくれたかというと、必ずしもそうではなかった。伝統的手工業の染物の仕事が、デジタル化によって劇的に変わったような形、そんな実例を求めたのだが、小池誠氏のキュウリの選別も山本大祐氏のドローン利用もそれほどのインパクトはない。そんな折読んだ、齊藤元章氏井上智洋氏の対談本『人工知能は資本主義を終焉させるかー経済的特異点と社会的特異点』(PHP新書 2017.11.16)が、AIの先を見据えてインパクトがあった。

実は、齊藤氏はこの本が出て間もなく(12/5)助成金詐欺で逮捕される。河野正一郎氏による「スパコン詐欺事件「異例の捜査」で検察は誰を追い詰めたいのか」の記事(12/8)が比較的まともに読めた。及び腰ではあるが齊藤氏の会社PEZY社の先進性を評価しつつ、今後の影響を危惧する。P社のスパコンには以下のような特徴がある。▽ 計算性能が高い。▽装置が小型(小さい体積)なので、装置を置く敷地が必要ない。▽従来のスパコンに比べ、維持費や電気代がケタ違いに安い。▽AI研究に 勝った国が「次の産業革命の主役」と言われているなか、世界各国がいまAI研究に血道を上げている。P社のスパコンは日本が唯一リードする技術で、今後の 研究に欠かせないものだった。・・・次の世界的な産業革命の主役の座を射止めるか否かは、日本の“国益”をかけたテクノロジー開発競争といえる。今回、特捜部が事件に着手したことで、日本のAI研究スピードは世界各国に遅れをとることになるかもしれない。》2018年9月20日、東京地方裁判所より、法人税法違反、消費税法違反および地方税法違反により罰金6,000万円という罰金のみの判決だった。大騒ぎの割には軽微といえるのではないか。一体何のための逮捕だったのか。
齊藤氏の未来展望の大枠を知るには、内閣府経済財政諮問会議「2030年展望と改革タスクフォース」のプレゼン資料「最強の科学技術基盤出現と、到来する前特異点・特異点」〜迫る変革に向け、全ての「前提条件」を再考する必要性〜がいい。『人工知能は資本主義を終焉させるかー経済的特異点と社会的特異点』については次回。

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