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青苧フェスティバル&創作紬展(4)必見!です [青苧]

創作紬DSC_0675.jpg今日9時から明日5時まで、なんようシェルター展示ギャラリーで「青苧フェスティバル&創作紬展」です。青苧フェスティバルは6回目になりますが、今回開催のきっかけは川合ひさ子さんが織り貯めた作品を一堂に展示して多くの方に観ていただきたいということから始まりました。「・・・&創作紬展」が肝(きも)です。パンフレットの前書き「青苧フェスティバル&創作紬展開催にあたって」に、《もうひとつ、創作紬展をじっくりご覧下さい。材料は青苧ではなく絹ですが、まさに時間や金の計算抜き、やりたいことに集中して完成させたその永年の成果です。》と書きましたが、昨日展示なったのを見て、黙々と積み重ねてきた成果にほんとうに驚きました。仮縫いされた着物12作品が披露されています。古稀を迎えた川合ひさ子、半世紀の集大成、圧巻です。ぜひ足を運んで下さい。

紫式部DSC_0684.jpg「紫式部」は貝紫で染めた作品です。貝紫をこれだけふんだんに使って染めた着物というのはおそらくこれ以外存在しないと思います。どうしてそれが可能だったのか、川合さんに直に聞いてみて下さい。右下は高円宮妃殿下にご覧頂いた時の写真だそうです。

全景DSC_0676.jpg青苧製品DSC_0678.jpg青苧の工程DSC_0677.jpg










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青苧フェスティバル&創作紬展開催にあたって


AIと欲望グラフ.jpg 世界が大きく変わろうとしているのを感じませんか? AI(人工知能)は、人間の想像を超えて進歩しています。このごろシンギュラリティ(技術的特異点)という言葉をよく見ます。2045年にはAIが人間の知能を追い越すのだそうです。その先の世界がどうなるか、だれにも想像がつきません。ただ確実に言えるのは、お金にあくせくしなくてもいい世の中になるということです。左のグラフでいうと、AIの進化のスピードは無限大に増加しますが、人間の欲望は直線的にしか進みません。AIの発達でモノやサービスは溢れ出しても、人間はそれを消費しきれないのです。そうするとどうなるか。モノやサービスは限りなくタダに近くなります。「お金のため」という縛(しば)りからどんどん解放されてゆくはずです。金持ちと貧乏の差も意味がなくなるにちがいありません。そこで問われるのが「あなたはいったい何をやりたいか?」ということです。
 30年前、南陽市で青苧への取組みが始まりました。青苧復興を通して中山間地域の振興を図ろうという目論見でした。しかし、いまの世の中で青苧をお金に結びつけることがいかに大変かを思い知らされました。青苧そのものはどこにでも生えるごく身近な植物です。ただ、そこから繊維を取って糸にして織物にする、その工程に膨大な時間がかかるのです。そのコストを積上げたら高すぎて商品として行き渡らせるのはとてもムリだったのです。
 そこで発想の転換です。
 お金も時間も考えないことにします。青苧は、刈り、剥ぎ、削ぎ、績み、織り、やる気になればその工程、すべてひとりでできてしまいます。しかも青苧でできたものは最高品質、稀少価値もあります。「時間がもったいない」とか「一儲けしよう」とかは一切抜きにして、その仕事に集中してひとつのモノをつくりあげる、その材料として青苧は実に魅力的な材料なのです。
 もうひとつ、創作紬展をじっくりご覧下さい。材料は青苧ではなく絹ですが、まさに時間や金の計算抜き、やりたいことに集中して完成させたその永年の成果です。
 この催し、これからの生き方を考えるヒントを提供できればと考えています。明るい未来に向けて、心豊かなくらしへのきっかけになればうれしいです。

(パンフレットまえがき)

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昨日の山形新聞記事です。

山形新聞301206.jpg


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