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遠藤孝蔵さん葬儀参列、山栄さんを思う [弔詞]

遠藤孝蔵staffのコピー.jpg山栄(やまえ)さんこと、東の麓酒造有限会社々長遠藤孝蔵さんが19日に亡くなった。脳内出血とのこと。安らかなお顔だった。享年90歳。今年2月に奥様を亡くし、その納骨が14日の日曜日、その週の金曜日だった。葬儀が昨日28日。

 

娘さんが幼稚園からの同級生で、子供の頃から存じ上げていたが、当時からお顔立ちもそのまま、端正に淡々と一生を貫かれた。葬儀のお返しが「純米大吟醸 龍龍龍龍(テツ)」と「純米酒 東の麓」、共に純米酒で山栄さんらしいと思った。

 

葬儀会場の飾りが見事だった。白菊と紫の花(竜胆?)で残雪の雄大な吾妻連峰が表現され、その中に大きく白菊で「東の麓」のロゴ、中央にいつもそうだった山栄さんの笑顔の写真、葬儀社ナウエル渾身の作だったのだろう。

 

弔辞は46年間杜氏として山栄さんに仕えたという山田さんと、菩提寺護持会だけだったのが意外だったが、目立った公職などには一切就かず、いつうかがっても奥様と向かい合わせて事務所に居られ、ひたすら酒造りを思い、酒蔵を守って居られたことは、山田さんの弔辞を聞いても納得する。それでいて、心底から宮内を思うこと、山栄さん以上の人が思いうかばない。私が書いたものなどお持ちするたびにほんとうに喜んでいただいた。

 

思えば山栄さんは、私にとっては子供の頃から飛び抜けた存在だった。そういえば酒をご一緒する機会は一度もなかった。読書が好きだとどこかで誰かに聞いたようにも思うが、どんな本を読んで居られたかもまったくわからない。「淡々と、端正に、怒ることなく、笑みを絶やさず」、そうしてそのまま逝かれた。その心の中に入り込む機会はなかったが、宮内のほんとうにいいところを体現されていたように思う。それは山栄さんが育てた酒蔵東の麓の若い衆(「従業員」というのは似合わない)に引き継がれ、宮内人がどこに行っても自慢できる「東の麓」という酒とともに生き続ける、そう思う。

 

どうしても山栄さんのこと書いておきたかった。どうかお見守りつづけて下さい。ありがとうございました。


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