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笠間・二本松の菊まつり視察報告(3) 二本松の菊まつり [菊まつり]

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二本松の菊まつりにはこれまで2回か3回行っています。二本松市の公式サイト二本松には、藩政時代から菊の愛好者が多く、昭和の初期から町に菊人形が飾られていました。昭和30年から「二本松の菊人形」として、霞ヶ城公園で開催されるようになり、現在の姿となっています。今年、「二本松の菊人形」は第62回を迎えます。/当市において本年は、「インバウンド元年」と位置づけし、二本松の菊人形では、日本の良さ、日本らしさをアピールする絶好の機会と捉え、テーマを「あっぱれ!ニッポン!世界に誇れる日本人」として、国内外を舞台に活躍してきた日本人を、菊人形で表現します。》とあります。(上の写真はいずれもこのサイトからお借りしました) 

宮内の菊まつりポスターE3808CE58D97E999BDE381AEE88F8AE381BEE381A4E3828AE3808DE799BEE5B9B4.1960E3839DE382B9E382BFE383BC-729ce.jpg
昭和30年といえば菊まつりの全国的な勃興期、昭和三十年代は全国的に菊まつりの最盛期。菊人形展を開催した都市は全国で一三〇都市、一五〇会場にも及んだ。山形県では昭和三十八、九年、少なくとも宮内のほか、赤湯、上山、西川(間沢)、米沢、天童、寒河江、新庄の八会場で開催されている。》「南陽の菊まつり100年」)と書いています。当時の宮内の菊まつりポスターには「東北一」を謳っています。「二本松の菊まつりは宮内が伝授した」との話を聞いたこともありました。その後淘汰の時代を経るわけですが、東北自動車道からすぐという地の利をもつ二本松の菊まつりは大きく成長を遂げ、昭和50年代には、「予算規模、観客数、宣伝費すべて南陽の10倍」と言われていたものでした。たしか南陽が3000万円の時代に二本松は3億円という記憶があります。

入場者数グラフE88F8AE381BEE381A4E3828AE585A5E5A0B4E88085E695B0E381AEE68EA8E7A7BB-747e3.png
南陽の場合は昭和62年の「独眼竜政宗」で入場者数6万5千人を超えたのをピークに低迷の時代に入る。数年前、二本松も菊まつりをやめたとの話を聞いたことがあったが、今回あらためてがんばっている様子を確認できたのが嬉しい。しかし現在の予算規模は現在約1億円、その中での必死の取組みぶりが見て取れました。

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二本松のいちばんの見どころがこの「千輪咲」。このクラスが3〜4本ありました。2011年二本松 菊人形の テーマソングがあり、その題名が「千輪咲の花」です。この年の二本松菊人形は今年の南陽同様無料でした。かつて南陽(宮内)では沖田農園(沖田與太郎さん)が千輪咲きにチャレンジしていました。二本松に比べればずっと小振りです。息子が同級生ですが農園後継の意思はまったくありませんでした。かつての農園の土地はすっかり更地になっています。そんなこともあって、二本松の千輪咲きにはほんとうに感動させられます。菊作りの層の厚さを思いました。
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二本松も大河ドラマ路線から抜け出し郷土の偉人を取り上げています。平成18年の「南陽の菊人形」のコンセプトに通底します。菊人形に「学習の場」としての意義を加えることにもなると思います。菊人形に行ってみる動機付けのひとつになるはずです。ちょんまげ時代でなくなっているのも斬新でした。厳しい環境の中でなんとか未来を切り開こうという二本松のチャレンジ精神を感じさせられました。
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《テーマを「あっぱれ!ニッポン!世界に誇れる日本人」として、国内外を舞台に活躍してきた日本人を、菊人形で表現》ということで浮世絵師、それに「国家体制の確立」で古代史の学習、大河ドラマ路線から抜け出て企画に知恵を絞る姿勢が伝わります。
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暦の歴史を紐解く「天地明察」の場面、ゾクゾクするほど綺麗な人形に出会いました。会津藩主保科正之に見出され、長い年月を要して独自の大和暦(貞享暦)をつくった安井算哲(渋川春海)を支えつづけた妻えんとのこと。いい人形と出会っておもいがけなく「暦の歴史」に目が開かれるということもあったりするわけです。
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顔を出しているのは齊藤頭取。「二本松の風景」写真で、10年前に「南陽の風景」を布にプリントして飾ったのを思い出しました。
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東北サファリパークからの出張「動物ふれあい広場」がありました。もう店じまいでしたが、うさぎやひよこと遊べるようです。「光り輝くフローラ」は今年の目玉だったようです。
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市町村対抗の菊花品評会、二本松が最優秀でした。大臣賞受賞の菊花が一カ所に集められています。たしかに見事です。

見事な快晴に恵まれた一日でしたが、4時近くになるともうどんどん日が落ちてきます。
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笠間と二本松、そのがんばりに脱帽。レベルの高さも認めざるを得ません。「南陽の菊まつり」、これからもつづけるとしたらどこからどう未来を切り開いてゆけばいいのか。なんといっても若い世代に期待です。伸ばす芽はたくさんあるはずです。

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