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上田周二「深夜亭交友録(三)ー小田仁二郎のこと」 [小田仁二郎]

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『器怪の祝祭日―種村季弘文藝評論集』と共に「時代(とき)のわすれもの」から借りてきた『時間と空間』
16号(昭60という上田周二主宰の同人誌。こっちがずっと読みやすいので先に読んだのだが、そのあと種村本に圧倒的な衝撃というか感動でそれを先に書いてしまった。上田周二(1926-2010)という方はいかにも誠実でまっとうな人という感じで、ほんとうにあたりまえの人にあたりまえに映る小田仁二郎が等身大で描かれているように思え、これはこれで感動して読んだのだった。「時代(とき)のわすれもの」の鈴木孝一さんがこの本を何で知って手に入れたのか聞いてみなければならないが、ここででも紹介しておかなければあるいは埋もれっぱなしになるかもしれないとの思いから、スキャナーで読み込んだものをアップしておきたいと思います。
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種村本に小田仁二郎について、宰治ほど終末の意識をナルしスティックな自家消費に使い尽したのではない小田仁二郎の場合には、空にするまでが自分の作業であっても、空の器から言葉を取り出すのがかならずしも自分でなくてもよかった。自分であってもよかったが、戦後の作家(小田)は職業作家として空から花を咲かせることにそれほど躍起ではなかったようだ。その代りに同人雑誌の教育家として他人に花の栽培を譲ろうとしたのかもしれない》とあったが、上田に対する小田仁二郎を読むとほんとうにそうだったことがよくわかる。そして上田という人もまた、その点を小田に学んだのかもしれないと、『時間と空間』という本から伝わってくる。

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