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「放射能とわれわれのこれから」 [メモがわり]

池の金魚や川の魚が死んでいる夢を見た。夢であったことに気づいて心底ホッとした。

4月Ⅰ日、辞令交付の後、講話をする1時間が与えられていた。今年はこれしかない、「放射能とわれわれのこれから」ということで整理してみた。前日の晩、副島重掲板で稲恭宏氏のような主張があることを知った。(その後、重掲板からは削除。TAKEのメタブログから見れます。

稲氏は東大医学博士、「低線量率放射線療法」の実践者ということで、「放射線は人間にとってごく身近なもので、食塩に例えていえば、Ⅰ日8グラムの食塩は人間にとって必要だが、そうかといって1日に100日分の800グラムを摂ったら浸透圧異常で体はおかしくなる。高い放射能は人間を害するが、低い放射能はむしろ人間を健康にする。福島原発レベルの放射能影響はプラスになりこそすれ、悪影響は全くない。」と断言する。

そこで、1999年の東海村JCO臨界事故での大内さんから話し始めて、最後は、「放射能で落ち込んでいる時ではない。こういう考えもある。放射能を味方につける、そんな前向きな気持ちで新学期を迎えよう」と、稲氏で締めくくることにしたのだった。

そうしたところでの夕べの夢は、夢と気づくまではほんとにショックだったのだ。

 

以下、当日話した内容。

 

 Ⅰ.放射能の恐ろしさ

 東海村臨界事故。大内さん83日の戦い。

Ⅱ.放射能についての基礎知識 

●放射性物質:放射線を放出する可能性がある物質(元素)

放射性同位元素(放射性同位体)→安定同位元素(安定同位体) 

自然界に存在するほとんどの物質は安定同位体。放射性同位体は時間の経過とともに最終的には安定同位体になるという宿命にある。

 

半減期:放射性物質の寿命(同一種類の放射性物質が100個あった場合に、その内の50個が原子崩壊するまでにかかる期間)

 

仮に半減期が3日という放射性物質であっても、非常に低い確率ではありますが、1万年経っても崩壊しないというケースも考えられる。半減期だけでは安全/危険を判断することは難しく、どれくらいの量の放射性物質がどれくらいの距離にあるのか、また、どれくらいのパワーの放射線を発射するのかといったことを総合的に判断する必要がある。

 

放射線:放射性物質が原子崩壊する時に放出

 

・α(アルファ)線  一点集中攻撃、破壊力大、射程短い

 ・β(ベータ)線   広範囲攻撃、破壊力大、射程短い

 ・γ(ガンマ)線   貫通攻撃、破壊力並、射程長い

 

・X線    γ線と同類。原子核からではなくX線発生装置から出てくる

 ・中性子線  射程が長く貫通力抜群の波動砲(半端じゃなくおっかない!)

 

放射線の健康被害:正確なところは世界中の誰もわからない

 

放射線の与える健康被害というものは、非常に長期にわたるために、原因の特定が困難である上に、確率論でしか話ができない。さらに、統計学的に調査するにもサンプルが少ない。(今回の原発事故による日本国民の発ガン率の変化等のデータが、今後の安全基準をより正確なものにしていく。東海村の臨界事故被災者の大内さんは、被爆者はデータ収集のために

100%助からないことがわかっていながら、安楽死もさせてはもらえなかった。)

ただ、はっきり言えることは。

 ・人間(生物)はある一定量の被爆は常にしている。

 ・放射性物質は時間の経過ととも減少していく。

 ・放射線の影響度は放射線物質との距離の2乗に反比例する。

 ・放射線の被爆量は少なければ少ないに越したことはない。

このことから

 ・少量の放射線を浴びても人間は病気にはならない。

 ・放射性物質の汚染源には出来る限り近づかない方が良い。

 ・放射性物質が大量に混入しているものを出来るだけ摂取しない方が良い。

     放射性物質が減少するまでの期間、できるだけ被爆しないようにすることで被害を最小限にとどめることができる。

 

放射線被曝

 

1.      外部被曝 主に貫通力のあるγ線

2.      内部被曝 体内に放射線物質を取り込んでしまい、ほぼゼロ距離で被曝

 

放射線は、細胞のDNAを破壊したり傷つけたりする。(染色体配列を壊す)

したがって、活発に細胞分裂を行って成長している子供の方が圧倒的にダメージが大きい。

 Ⅲ.現状とこれから 

     情報の整理―正しい情報は何か

     放射線の1時間あたりの被曝量と瞬間的被曝量の意図的混同(原発から30km北西 3/31 38μSV/時 /  6,000μSV/回 )

     「事故」と言わずに「事象」と言う(事故と事象では責任の重さがかなり違う)

     「プルトニウム測定計器がない」(言えないほど危険なデータ)

     「自主的避難」に隠された意図(避難命令には補償問題がでてくる)

     「直ちに健康に影響ない」で安心してはならない(被曝は細胞再生に影響する)

 

●原子力安全欺瞞言語:

原発において本当の情報を皆が知ったら、みんな怖くなって逃げ出してしまい、運営できなくなる。それゆえ、情報は細分化して無意味化し、目の前の操作に必要な知識・情報以外は、決して流通しないようにしておかねばならない。

福島第一原発においては、恐るべき事故によって、危険性は極限的に増大している。それゆえ、本当のことに目を向けたら、心底恐ろしくなって全員逃げ出さざるをえない。それが人情というものである。しかし、そんなことをしたら東電は終わりである。そこで、原子力安全欺瞞言語を更に強化して用いているものと推定される。

かくして福島第一原発では、情報は以前にも増して、細分化され、流通しなくなっているのではなかろうか。限られた報道からも、互いに口もきかないで、黙々と作業し、黙々と休憩しているような印象を受ける。つまり、「現場が混乱」しているから、情報が流通しなくなっているのではなく、現場を混乱させないために情報が流通しなくなっているのである。それは政府やマスコミが「パニック」を恐れて情報を出さないように、出すにしても無意味化して出るように加工しているのと同じ理屈である。

ハイパーレスキュー隊は、相互に声を掛け合いながら、必死で助けあって作業していた。あのような状態にならなければ、危機を乗り越えるのは難しいだろう。それが東電に可能であろうか。また、日本国民も、彼らに倣って情報を蜜に交換しながら、助け合っていかなければこの危機を乗り越えられないだろう。「パニック」を恐れてばかりの政府やマスコミには、その実現は不可能である。(安富歩)

 

●[ニューヨーク 26日 ロイター] 米ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙によると、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は、東日本大震災で被災した東京電力福島第1原子力発電所について「事故の解決には依然程遠い」状況との認識を示した。

 天野事務局長は、冷却用プールにある使用済み核燃料棒の状況を最大の懸念要因に挙げ、プールへの給水作業の効果は分からないとしている。

 プールに十分な水があっても、冷却システムが復旧しなければ「温度が上がり」、新たな放射線漏れの恐れがあると指摘した。

 

今後予想されること(安富歩)

 

(1)たとえば、局所的だが、決して小さくはない再臨界が1号機で起きたとしよう。

(2)爆発は起きない。

(3)しかし、放射性物質の放出が急激に増える。

(4)たとえば圧力容器の破損が拡大する、ということは十分ありうる。

 

ここまではIAEAの言うとおりである。話はここから先が、気分が悪くなる。

 

(5)すると、大量の放射性物質が周辺に散布される。

(6)1号機周辺の放射線量が高くなる。

(7)作業を中断せざるを得なくなる。

(8)格納容器やプールへの注水が中断する。

(9)長時間、接近できない状態が続く。

(10)炉心がむき出しになる。

(11)溶解が進む。

(12)また再臨界が起きる。→(3)に戻る。

 

ということになって、

 

(13)そのうち1号機は、暴走する。

(14)放射線量が極めて高くなって、発電所全体から、全員撤退することになる。

(15)全ての格納容器、プールへの注水が中断する。

(16)全ての原子炉が暴走する。

 

     どうするか

 

1.      副島隆彦

 

<私は、今、福島県の現地にいて、「この原発事故から、福島県は、すぐに立ち直らなければいけない」と、強く思った。 「福島県が、今も、味わっている、そして、これからも長く味合うことになる、 放射能漏れは、たいしたことないのだ」 と、私は、まず自分が、急いで、言い始めることが、大事だと、今、強く感じている。 空中や雨の中に飛散している放射能の、2.5マイクロシーベルト毎時ぐらいは、人間の生存と、生活にとって、どうということないのだと、私は、敢(あえ)て断言する。

 私が、時々、抱いて寝ているラジウム鉱石は、88マイクロシーベルト毎時(88μSv/h)も ある。 だから、2~10マイクロ(μ)シーベルト毎時ぐらいの放射能は、幼児や少女であっても、普通に背負って、健康に生きて行ける 数値なのだと、私たち、日本人は、今後は、居直って、生きて行く国民になるべきだ。>

 2.     稲 恭宏 

<WHOIAEAや各国の規制値は、チェルノブイリからの単純な類推値であり、 最新の検証論文ではそれらの数値はあやまりであると証明され、論文もとおっている。現場敷地内の放射線量でさえ安心。そのままの服装でいっても大丈夫。なんなら自分が現場で消防の活動をしてもいい。 「ただちに」どころか、「絶対に」被害はでない。水道水もごくごく飲んで、ほうれん草もどんどん食べてよい。 既存の放射線への理解が訂正されないままなのが原因。 チェルノブイリは内陸でヨウ素摂取が行われていないまま、今回の10万~1億倍の放射能を「一気に」摂取・蓄積したからおきたこと。 日本人は海産物に含まれるヨウ素などを日頃から体にとりいれているので、放射性ヨウ素はほとんど蓄積しない。日本人の体内は日常でも数千ベクレル、放射線をいつも発しているのさえ報道しない。現在は世界を見ても放射線が高い地域のほうが健康であり、弱いレベルの放射線は体に良いことが分かっている。 それなのに旧式の知識のまま数値訂正が行われていないからこのような不安が起きている。間違った知識とプロパガンダが原因。弱い放射線の研究は無駄であるとされて、ほとんど世界でも研究がされてこず、数値訂正がされてこなかった。

 
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めい

琉球大学の矢ケ崎先生の内部被曝に関するコメント
http://eritokyo.jp/independent/yazaki-okinaqwa-col01.html

1. 放射線について

(1)放射線の発射される源は2種類
炉心等にある燃料棒から発射される放射線と炉(1-3号機)と冷却プールから放出される放射性物質(微粒子等)から発射される放射線

(2)退避指示範囲については、燃料棒からの放射線を念頭に置けば、政府の退避指示範囲は妥当。等方的に薄まっていくと考えて正しい。しかし放射性物質から出る放射線については退避指示範囲は必ずしも、妥当だとは思えません。風の効果を考慮すべきです。

(3)原子力発電所では、半減期の長いものと気化しやすいものがたくさん放出されるようですが、セシウム137が検出されたというがありますので炉内で気化していた沃素だけでなく放射性元素の集合体である微粒子が放出されていると思います。

(4)微粒子について考察すると以下のような考察が成り立ちます。

①微粒子は非常にゆっくり落下するので風に乗ってずいぶん遠くまで運ばれます。仮定として放射性微粒子が20m上空に吹きあげられて、風速が4m/sとして、計算すると、飛ぶ距離は直径1μmならば300km、直径4μmならば、20kmまで届いています。実際は様々な大きさの粒子が混じっていますので、到達距離は重いものが先に落ちて軽いものほど遠くまで飛びます。気体の場合はもっと遠くまで運ばれるでしょう。

②風向きが一定である場合は風下に沿って帯状に汚染帯ができてこの帯状の範囲内では濃い放射性物質が空気中を漂うことになります。したがって30kmを円状に囲って屋内退避させている状況ではまともに被曝する恐れがあります。

③政府の指示は何10万という人が実施対象になるので、退避させるには大きな困難が伴うという実施上の困難がありますが、内部被曝を考慮して指示を出してほしいものです。

④福島原発の事故は現段階では、未だ、チェルノブイリの場合とは比較できない規模でありますが、チェルノブイリの場は、放射性降下物からを含む外部被曝だけを考慮すると2万人の被曝者がいるとされます。しかし、内部被曝を考慮すると被曝者は全世界にわたり、2万人の1万倍に当たる20億人規模(全地球規模)となります。

2. 厚生労働省は被曝(ひばく)する放射線量の限度を福島第1原子力発電所に限って250ミリシーベルトに引き上げたことについて。

(1)被曝線量評価は、外部被曝だけを考慮した場合、同一環境では被曝量は時間と比例します。内部被曝の場合は放射性物質が体内に留まるのですから現場から離れても被曝が持続することとなります。この被曝を考慮しなければなりません。

(2)基本的には、労働者が浴びる放射線量は現状にしたままで、労働者数を確保する。他の原発を停止してでも、そこの熟練労働者の協力を得る。 こういう際に安易に決死隊を作るという対応は最悪と思います。

(3)破局が進むと放射線被害は拡大します。最悪の場合は、内部被曝を考慮すると津波の犠牲者と同規模の犠牲者を出す恐れさえあります。そういう意味で何としても冷却を確保する作業が必要です。現場の労働者の皆さんはものすごく頑張っています。しかし、安全確保を現場の労働者の犠牲の上に確保しなければならないとしたら、政治の貧困そのものと理解します。炉心溶融やそれに対処する労働者の犠牲は「安全神話」の人災です。

(4)現実の破局がこのような形で進行し、その対応が事象がおこってから対応する形で進んでいる姿を見ると、まさに安全神話が虚構であったということを物語っています。テレビを見ていると、破局に向かう現象が起きてから「さあどうしよう」と対応を考えている姿です。まさに安全確保の上で、原子力推進者が何の予想も科学的にしていなかったことを物語っています。

(5)世界的に原子力発電所の事象評価が7段階ありますが、安全を確保しようとするならば、それぞれのレベルでどんな事象がおこって、どんな対応方法があるか? これをシミュレーションしていて、設備、機材、方法を確保するのがまじめなやり方です。安全神話の陰でこのような当たり前の備えがされていなかったのは大変な問題です。電気が止まり、その結果、冷却機能が電力でなされなくなった場合の指摘はすでにずいぶん前からなされていて、『想定外』では済まされないことです。そもそも、科学的にも技術的にも、現実対応の検討をなすべき事を、疑問提示者は邪魔者として扱い、「陣営対決」で、力で押し切ってきた原子力推進の姿があったとしたら、大問題です。科学的技術的検討課題を、虚構の安全神話の下に「力の対決」として処理してきたのではないかと危惧します。

3. 内部被ばくのメカニズム

(1)内部被曝は放射性物質を吸い込んだり、飲み込んだりして放射線が体内で発射されて、身体の内部で被曝することです。放射線が体外から飛んでくる場合は外部被曝と言います。

(2)被曝は外部・内部を問わず生物体に害を与えるメカニズムは、電離と言いますが、分子をつないでいる電子を吹き飛ばして、分子を切断することです。分子切断を行う度に放射線はエネルギーを失います。DNAを切断することが最も深刻な被害です。

(3)放射性の埃についてですが、原子炉から出る方射性物質は多種の原子からなります。アルファ線、ベータ線、ガンマ線を放出します。

(4)アルファ線、ベータ線は物質との相互作用が強いので、分子切断を密に行います。したがって短い距離で止まります。これに対してガンマ線は物質との相互作用が小さいので、分子切断を疎らに行います。この場合は切断された場所どうしは遠い距離になります。

(4)外部被曝の場合は主としてガンマ線です。身体の中で疎らに、分子切断を行い、エネルギーを余らせて体外へ抜けます。また、放射性物質が体外にありますので身体の方向に発射されたガンマ線だけ被曝に寄与します。

(5)内部被曝は全ての放射線が被曝に寄与し、同一微粒子からの外部被曝よりはるかに多くの被曝をさせます。放射性微粒子が体内にいる限り被曝を継続させます。また、密度の高い分子切断を行います。被曝の計測性と被曝の集中があります。

(6)被害として与えられる被曝量ですが、例えば、微粒子の平均半減期が50日程度ですと、100万分の1グラムという非常に少ない量が、体内に7日間いると1Syもの被曝線量があります。100万分の1グラムの埃は目には見えない小さなものです。

4. 内部被ばくのデータと関連する科学陣

(1)例えば、東北大学の瀬木医師の小児がんの死亡者の統計では、原爆を受けた後、日本の5歳から10歳の子どもの小児がん死亡者は5年後に3倍に上昇しています。1970年では何と7倍に至っています。地上核実験の放射性降下物による内部被曝が主と考えられます。

(2)チェルノブイリの事故では主として北日本に放射性微粒子が降り、10年後に乳がん死亡者が「10万人当たり10数人」増加しています。北日本だけの婦人の人口が2000万人としたらチェルノブイリの放射性降下物で命を落とした婦人が2000人です。がんで亡くなった方はチェルノブイリが原因とは決して追跡調査できません。

(3)アメリカでは、感染症でストレスを持っている人に対しては、放射性降下物は即効的に免疫力を低下させ、命を奪うデータがとられています。エイズ疾患では1986年の5月の死亡者は前年5月に死亡した数の2倍を記録しています。また年齢別統では、若いほど感受性が高く、25才―34才の年齢層は前年同月の20%増の死亡者を記録しています。

(4)今ほとんどの病院等で使われている放射線被曝評価基準は、国際放射線防護委員会の基準です。ICRPと略称します。
ヨーロッパで活躍する被曝リスクを検討している科学者グループである放射線リスク委員会の試算によれば、戦後6千500万人の放射線犠牲者が出ています。 これをICRPの基準に従って計算すれば、死亡者は117万人です。この違いは内部被曝を勘定に入れるか入れないかの差です。いかに内部被曝が無視されているか、多数の内部被曝による死者が隠されているかが分かります。

5. テレビの解説者や東電担当者等々はなぜ内部被ばくを具体的に語らないのでしょうか?

(1)端的に申しますと、内部被曝が隠されてきたからです。 戦後アメリカは核戦略を維持するために、「核兵器は通常兵器と同じで、破壊力は大きいが放射線で長期にわたって人々を苦しめることは無い」という虚構の世界を作ろうとしました。

(2)その手段は複合的で、3分野の科学操作によります。 第一は広島・長崎の被曝現場から、台風後の測定データを利用して、放射性降下物は無かったという科学操作を行いました(1986年の被曝線量評価体系:DS86)。 第2に原爆傷害研究所(ABCC―後に方影研)の被曝者の被害を統計処理により、内部被曝は無かったという基準でまとめるという操作をしました。
第3は、国際放射線防護委員会(ICRP)の被曝評価体系から内部被曝を排除しました。この内部被曝排除の物差しで内部被曝が見えなくさせられているのです。 最近、「隠された被曝」という単行本を新日本出版社から出版しました。ここに詳しい説明をしています。

(3)フロンガスの使用が国際的に禁止されたのが2002年です。フロンガスはオゾン層を破壊し、放射線を増加させ生物に被
曝の悪影響を与えます。また、温室効果があります。このときは、世界中の環境科学者が声をあげ、マスコミも取り上げ、政府も動き、国際的に禁止されました。しかし放射線被曝、特に内部被曝についてはそうは行っていません。きちんとした認識が必要です。 原爆症認定集団訴訟では第一陣の裁判では全て判決では内部被曝が被害を与えたということが認められました。しかし、放射線科学陣はそうは動いていません。これが大きな問題です。

6. 内部被ばくを防ぐためには

(1)大局的には、核兵器を廃絶することと、原子力発電をやめることが防止策です。

(2)原子力発電ではとくに、放射能漏れは常に「基準以下に希釈されているから人体には被害は無い」といつも言われていますが、これはウソです。内部被曝を認知していないのです。 福島原発破局で、現に進んでいる環境下での注意事項は、生活を維持する立場から、次のようなものが必要ではないかと思います。

① 屋内にできるだけ留まるようにする。屋外の空気は可能な限り屋内に入れない。ドアや窓は閉め、換気扇やエアコンは使わない。

②外に出るときはマスクをする。タオルで口鼻を覆う。水でぬらせば遮蔽効果は上がる。上着は埃の溜り難い、また埃をはたき落としやすい表面のすべすべしたものを利用できる限り利用する。帽子をかぶる。屋内に入るときは外套や靴や帽子などは、マスクを着けたまま埃を払い、ビニール袋に入れる。ビニルに入れたものは次に使う時に、ほこりを散らさないという注意を払って使う。外で顔や髪をはたく。その後マスクを取り、屋内に入りマスクを洗う。可能ならば、頭からシャワーを浴び、身体を洗う。

③放射能の埃は水分子を凝結し、雨を降らせる作用がある。雨や雪はできるだけ直接浴びないようにする。

7. 食べ物や水は安全か

(1)野菜等の汚染は葉の表面に放射能埃が付いていることと、根から放射能の微粒子が吸い上げられて野菜内部に入るレベルとふたつある。当面は表面についた埃を清浄化できるかどうかの段階で、野菜の内部を汚染しているのは未だ起こっていないと判断できると思う。ただこれについては専門家の判断が必要です。 食事に供するときは、薄い表面活性剤の入った水で洗い、その後水道水の流水でいつもより丁寧に洗浄する。

(2)水道水が汚染されている状態ならば、お手上げです。政府は避難命令を即刻出すべきです。

(3)政府は正しく認識し、正確な情報を早く流し、適切に対処すべきです。
by めい (2011-04-05 14:38) 

めい

「微量の放射線は人体に無害である」
池田信夫ブログです。
こっちに落ち着いてゆきそうな気がします。
日本人は、「放射能とどう付き合うか」の答えを見出してゆくに違いない、そう思えるのです。
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51701936.html

(転載はじめ)

2011年04月26日 01:51 本 科学/文化
微量の放射線は人体に無害である

孫正義氏が、今度は全国のソフトバンクショップにガイガーカウンターを置くそうだ。カウンターが不足して困っている被災地から批判が出ているが、こういうスタンドプレーで「全国に放射能汚染が広がっているのか」と人々が不安を抱くと風評被害がさらに広がり、困るのは被災者である。

本書は広島・長崎などの被曝者を調査したこの分野の権威が放射線の影響について書いたものだが、著者が強調するのは原爆のような大量の放射線の影響と、原発のような微弱な放射線の影響は本質的に違うということだ。被爆者についてのデータは大量にあるので、即死するような大量の放射線の影響はよくわかっているが、微量の放射線の影響は癌にかかる確率が上がるだけなので、検出がむずかしい。日本人の約50%は癌にかかるので、特定の母集団でそれが1%上がっても誤差の範囲に入ってしまうからだ。

ところが国際放射線防護委員会(ICRP)は1958年に、医学界の反対を押し切って「放射線による健康被害には閾値がなく、被曝線量と発癌性には線形の関係が成り立つ」という閾値なし線形仮説(LNT仮説)を採択し、これが今でも各国の安全基準に採用されている。これは科学的に実証されていない仮説であり、被爆者のデータでも200ミリシーベルト以上では線形の関係が見られるが、それ以下では見られない。

放射線によって癌が発生するのは遺伝子(DNA)が傷つけられるためだが、微量の放射線は普通の環境にもある。特に紫外線が遺伝子を傷つける力は強いため、生物は遺伝子を補修する機能をもっている。したがって、いま生存している個体は放射線による遺伝子の破壊には強いと考えられる。むしろ微量の放射線は細胞を活性化させて健康になるというホルミシス仮説もある。

各国がLNT仮説を採用しているのは、原子力施設を設計するとき安全マージンを取るためであって被害を予測するためではない。ICRPでも「この仮説は放射線管理の目的のためにのみ用いるべきであり、すでに起こった微量の被曝についてのリスクを評価するために用いるのは適切ではない」と警告している。にもかかわらず日本政府がLNT仮説にもとづいて避難勧告を出したりするため、マスコミが誇大に騒ぎ、孫氏のような誤解が生まれるのだ。

本書はLNT仮説を、実証的根拠なしに政治的に採択された「20世紀最大の科学的スキャンダル」と強く批判し、微量の放射線の人体への影響はないと断定している。少なくともLNT仮説が実証されていないことはICRPも認めているので、政府もマスコミも無批判にこの基準を適用すべきではない。地球温暖化のように、実証されていない仮説にもとづいて政策を実行するのは間違いのもとである。

(転載おわり)
by めい (2011-04-27 20:31) 

めい

「核燃料はそのまま核爆弾になる」

   *   *   *   *   *

反原発派も触れようとしない原子力最大のタブー 槌田敦氏が追及
http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/357.html
投稿者 魑魅魍魎男 日時 2013 年 7 月 01 日 14:51:34: FpBksTgsjX9Gw


半年ほど前のものになりますが、槌田敦先生の講演を紹介させていただきます。
非常に重要なことを述べておられるので、長い動画ですがぜひご覧下さい。

「事故から1年半、水素爆発のまま」 (2012/10/25)
https://www.youtube.com/watch?v=scVL1tRdbLM

「書き換えられた福島原発事故」 (2012/11/25)
https://www.youtube.com/watch?v=dbg0qnWwPq4

「東電福島第一原発事故 その経済的原因と今後のエネルギー」 (2012/12/11)
https://www.youtube.com/watch?v=ZBjnfR_5Z1I


以下、要点をまとめます。

* 1号機は水素爆発。原因は地震による配管破断、水素ガス漏れ、建屋天井に溜まり爆発。

* 2号機は爆発なし。格納容器下部の爆発音はベント音。このベントで飯館村等が汚染された。

* 3号機はプール内で核爆発。瞬間的閃光と500メートルの垂直噴煙。
 核連鎖反応で高温化、水蒸気爆発へ。

* 東電は3号機爆発当時の中性子測定データを絶対に公開しない。
  中性子が発生する原因は核分裂のみ。

* 4号機は試験運転のために、燃料を原子炉に移動中に地震が起きた。
 燃料が原子炉の底に落ちて核暴走が始まった。
 何度も水蒸気を吹き上げ、天井を吹き飛ばした。噴出は3ヶ月も続いた。

* 4号機原子炉内部の写真はウソで、別の原子炉のもの。
 海水を入れたのに燃料プールのように錆がなく、照明ランプが映るほどピカピカなのはおかしい。
 
* 政府・東電は3基とも全部水素爆発だとウソをついている。
 水素爆発では水蒸気ができ白煙が上がる。3号機のような黒煙は絶対に上がらない。

* 核兵器には3種類ある。
  一つは10%低濃縮ウランと、水を中性子減速材に使う初期の原爆で、核反応の熱で水蒸気爆発を起こさせるもの。
  もう一つは改良型で高濃度ウラン・プルトニウムを使う核爆弾(広島・長崎に落とされたもの)。
三つ目は、強化型の爆弾(水爆、中性子爆弾)

* 臨界は簡単には起きないというのはウソ。
  5-10%低濃縮ウランは、水があれば核分裂を起こして爆発する。

* 戦時中、理化学研究所・仁科教授が研究していた原爆も水を使う初期型のもの。

* 米国でも同様の研究がされ、装置が大きく空輸はできないが港湾の攻撃には使えると、
  アインシュタイン、シラード両博士がルーズヴェルト大統領に進言している。

* 使用済み燃料は線量が高く扱えないが、新品の燃料なら盗んでテロに使える。水に浸せば爆発する。

* 核燃料(低濃縮ウラン)が簡単に爆発する事実がわかれば、原発は原爆と違い核爆発を起こさない、
  核の平和利用だ、という長年の主張が崩壊する。
  だから原子力業界はこの事実をひた隠しにし、絶対にこれを認めようとしない。

* マスコミはもちろん、反原発学者まで東電発表をそのまま受け入れ、水素爆発の大合唱。
 誰も真の爆発原因を究明しようとしない。科学者として失格だ。

以上です。


槌田先生は、かつて仁科教授が在籍した理化学研で研究されており、物理学者だけあって
説明が大変理路整然としています。
また、長年反原発活動をされており、原子力業界のデタラメ、不正に対する指摘も的確です。

核兵器製造には高濃縮ウラン、プルトニウムが必要と、私たちは刷り込まれてきましたが、
それは一発で大都市を壊滅させる本格的な核爆弾の話であって、
ビルを一棟吹き飛ばすぐらいなら、核燃料を水に浸けるだけで十分だということです。
むしろその程度の爆弾のほうがテロには好適でしょう。

「核燃料はそのまま核爆弾になる」

これこそが、原子力業界が今までずっと隠し、ごまかしてきた真実でした。

東電が3、4号機の爆発原因を絶対に説明しようとしない、4号機については爆発の映像さえも公開しない、
その理由がここにあります。

3/11以降、この阿修羅でも、工作員が、「そんなに簡単には臨界は起きない」とか、
「核爆発が起きたら、福島原発全体が消滅しているはずだ」など、
核爆発の否定に躍起になっていましたが、その理由もよくわかります。

反・脱原発派の学者でさえ、このタブーには絶対触れようとせず、
東電の発表の通り、水素爆発の一言で済ましている。

本来なら、限られた東電発表の資料を元に、喧々諤々の討論があってしかるべきです。
誰も全く爆発原因の究明をしようとしないのは異常です。

私は、小出裕章先生が、4号機の爆発は3号機から逆流した水素によるものと
東電発表をそのまま繰り返していることに非常にがっかりしています。
ただ小出先生を非難するつもりはありません。
小出先生のことですから、それがウソであることは十分わかっておられるはずです。
槌田先生と違い、小出先生は国立大の現役の教員です。
このタブーに触れたら、職を、いや命を失う可能性すらあるのでしょう。

しかしタブーと言っても、3号機の爆発映像はすでに世界中に配信されているのです。
あの黒いキノコ雲を見れば、素人でも、核爆発が起きたこと、核燃料であれだけの爆発が起こせることがわかる。
もやはタブーも何もありません。
おそらくテロリストたちは、今後、あらゆる手をつくして核燃料の入手しようとするでしょう。
恐ろしい。実に憂慮すべき事態です。


槌田先生の説明が間違いだというのなら、正々堂々と公開討論を申し込むべきでしょう。
議論を避け、こそこそ逃げ回っているようでは、氏の主張を認めたも同然です。

核燃料では絶対に核爆発が起きないというのなら、実際に公開実験をすればよろしい。
安全だというのなら、安倍首相に実験のお手伝いをお願いしましょう。
核燃料を水に浸けるだけなら彼にもできます。


安倍首相は、核燃料を含めて原発を輸出しようとしています。
核燃料が爆弾に転用できるとなれば、これは核兵器の輸出と同じです。
非核三原則、そして武器輸出三原則に反します。

しかも政情不安定な中東に売ろうとしている。これがいかに危険なことか説明の必要はないでしょう。
輸出先の国が戦争に転用するかも知れないし、テロリストの手に渡るかも知れない。
あるいは輸送中にハイジャックされる可能性もあります。
アフリカ周辺で石油タンカーのハイジャックが頻発しているのはご存知の通りです。

日本の輸出した核燃料により核テロが起きたらどうなるか。
日本は製造・輸出の責任を追及され、巨額の賠償金を支払わされることになるでしょう。

安倍首相は、おそらく自分では理解していないでしょうが、
危険な核兵器を売り歩く死の商人そのものです。

これが広島・長崎の犠牲者に対する冒涜でなくて何でしょうか。

こんな物騒なものをこれ以上製造するのも、世界に売るのもゴメンです。

愚か極まる政府に対し、我々は強く抗議すべきだと思います。

by めい (2014-10-21 04:23) 

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