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入園式祝辞(賀川豊彦先生) [メモがわり]

宮内幼稚園に入園のみなさん、そして保護者の皆さん、おめでとうございます。そして一緒にお祝いしてくださるご来賓のみなさん、ほんとうにありがとうございます。

宮内幼稚園は、再来年で満六十歳になります。今から五十九年前の昭和二十六年、宮内で講演された賀川豊彦先生のよびかけがきっかけとなって開園されました。賀川先生はノーベル平和賞の候補にも推薦された社会運動家でしたが、その活動は、三十代から四十代に、当時「貧民窟」と言われた神戸のスラム街に十年以上も住みつづけることから始まりました。ここ数年来の日本の厳しい経済環境の下で、賀川先生への注目、再評価の気運が生れているようです。

環境が大変になればなるほど、みんな自分のことで精一杯になってしまうと考えがちですが、本来人間の心はそうではなくて、かえってお互い思いやりの心が育ってくるものです。賀川先生は貧民窟でのくらしを出発点にして、協同組合づくりなどの助け合い運動を世界に広めることに生涯を捧げました。

この宮内幼稚園には、開園以来の賀川先生の思いが脈々と流れつづけています。友だちや先生方と心通わせあい、お互いが助け支え合う幼稚園での体験は生涯の力となって人生を支えてくれるはずです。きっと、いい幼稚園を選んでよかったと思ってもらえるはずです。

今日入園したみんな、明日からひとりでお家を離れても大丈夫です。宮内幼稚園の先生方はみんな一人一人を大事に大事にしてくれます。お友だちもいっぱいできます。安心してひとりで幼稚園に来てください。そしてみんなとお友だちになってください。

希望あふれるこの日、理事役員を代表して歓迎のあいさつとさせていただきます。

 

平成二十二年四月十日


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